2021年4月 4日 (日)

山歩き:西尾茶臼山でずっと遊ぶ

山歩き:西尾茶臼山でずっと遊ぶ

12月の紅葉から新緑のまぶしい今もずっと西尾茶臼山で遊んでいる。
家から一番近い山域で、距離も時間も手頃だから気楽に来られる。
中心は291mの茶臼山、小ピークや露岩の展望地が随所にある。
最近は身近に自然を感じられる山歩きをする人は多くていつもにぎわっている。

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【山行日】2021年4月3日(土)    
【山 域】三河(西尾・幸田):西尾茶臼山
【天 候】曇りのち晴れ
【形 態】周回 単族 軽装  
【コース】無の里(平原の滝)駐車場 起点
P11:54--無の里道--北東稜線--12:28茶臼山山頂--12:48南茶臼山--
--城跡--サクラ尾根--12:57西ノ沢乗越--12:59小茶臼テラス13:06--
--13:18調整池P--天狗岩道--西一般道--13:59P

日頃のぐうたらな生活のなかで週に一度だけ外出する、それが自分の山歩き。
何かを極めるとか達成するなどというものとは真逆の惰性の産物でもある。
同じ季節に何度も足を運んで数十年、ここでの山行回数は数百回におよぶ。

世の中には毎日のように同じ山に登り、それを何十年も続ける人がいる。
富士山や三河本宮山ではそんな人が新聞や雑誌の記事になった。
猿投山でもそんな人が何十人もいるし、あの猿投山の達人もそのひとりかも。

この西尾茶臼山は、自分にとっては冬の日だまりハイクの定番の山である。
同じような意味で、梅雨から夏の訓練の山としては猿投山へ行く。
初夏と秋の絶好の山歩きシーズンだけ、鈴鹿やほかの山域へ遠征する。

ところで同じことをずっとやっていれば深まりもあればあきらめもある。
たくさんの経験は要領よく無駄を省き実に合理的でいい、でもちょっと。
目新しいことに挑めば、たとえ面倒なことがあっても新鮮な感動がある。

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昨年の12月中旬、ひさしぶりに茶臼山を訪れ、黄紅葉を見る。
ほかの山ではどこも終わっていたのに、ここではまだ十分だった。
こじんまりとした晩秋の自然林の主役は細い木のタカノツメの黄色。
カエデの紅葉と併せて年末までしっかりと見られ、
そこに正月の樹のセンリョウが、赤だけでなく黄色も群生。

そんなこんなでいつもの日だまりハイクに色が備わる。
負けずにマンリョウも赤い実をぶらさげている。
それでも例年の記憶から、いつもと同じコースを歩いていた。
目ぼしいところだけさっさと歩いてまわる山歩きは実に効率的。

山で同じ人に何度も出会う、というのはそんなにあることではない。
ただ何度も会えばあいさつだけではなく少しは話すようになり、知り合いになる。
知立の夫婦の方は、そんな猿投山での知り合い。
いつぞや冬の山の行き先で、西尾茶臼山を勧めたことがある。
1月のはじめ、そんなかれらに猿投山ではなく西茶で会う。

この山に来て、休憩場所から海が見えたことに喜ばれている。

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それから数週間、いろんな場所でどんぴしゃに遭遇する。
お互い苦笑いしつつ、感じたことや山の情報交換をする。

まだこの山の初心者だから、と見くびっていたら大間違いだった。
いろんな人にしっかり聞いて、この山の名所をどんどん攻略している。

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そういえばヤマレコなんかを見ていてもこういう類の人が増えている。

それからは特に意識してマンネリコースはやめ、最近の名所を訪ねる。
孫茶臼山、東茶臼山、立岩と向岩、ピラミッド、グランドキャニオン。
お鉢巡り、せつ子の滝、ドーム、姥捨山、断層跡、弥生人住居跡。

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もちろん、名前からしてあやしいものがある。
また、以前からこの山の特徴であるたくさんの穴もある。
洞穴とも防空壕とも弾薬庫とも思われるが一体なんざんしょ。

ヤマガラの餌付け場はすっかりお馴染みで、いつも集う人がいる。

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かつてはまるで使われていなかった2か所のキャンプ場は盛況だ。

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3月からは「無の里」がオープンして峠の茶屋もとい里の抹茶庵なのだ。

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無の里といえば、以前はこの近くの尾根道は私有地で通行止めだった。
それがいつの間にか大きく迂回する道が作られ、竹林を通り趣がある。
ガイドブックだと薬師堂の裏を通る谷道が山頂への一般道だった。
今やその無の里を横目に通り抜けていく道が一番の道になっている。

とにかく、知らぬ間にたくさんの道ができているこの西尾茶臼山。
ここを進むとどこへ行く、はその時の気分次第。
その裏をかいてヤブコギすればそれはそれで新たな発見につながる。

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この冬というかこの春まで、しっかり遊ばせてもらった。
次の冬も来るつもりだけど、その時はまた面食らうんだろうなあ。
ありがたい山だ。

こことセットで寄っていく「西尾いきものふれあいの里」も今や人気急上昇。

コロナは思わぬ展開を演出したものだ、知らんけど。

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2020年11月24日 (火)

山歩き:川原峠から養老山、再び

山歩き:川原峠から養老山、再び

十分満足の今年の山の黄紅葉、最後はお気楽縦走コースへ来る。
昨年より10日早めたが遅かったか、時機選択は本当に難しい。
急登、ヤセ尾根、トラバへつり、ゆったり逍遥に急下降でぐったり歩きになる。

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【山行日】2020年11月21日(土)    
【山 域】養老山地:川原峠、養老山
【天 候】晴れ、冷たい風
【形 態】周回(一部電車利用) 単族 軽装
【コース】美濃津屋駅から少し離れた駐車地、起点
駐車地7:18--東海自然歩道--8:43川原峠--9:20避難小屋--10:09養老山--
--10:22小倉山10:47--10:54笹原峠--11:28アセビ平--12:25滝P--13:15養老駅13:31--
--養老鉄道(¥260)--13:36美濃津屋駅--13:48駐車地

コロナ禍とはいえそこは紅葉で人気の観光地、養老と養老ノ滝。
背後の養老山には山頂登山道が整備され年間を通してよく歩かれている。
滝上から三方山経由、小倉山・養老山であせび平から林道を下るのが一般的。
ごく一部の人が笙ケ岳をからめ、表山・裏山を踏む人はうんと少ない。
ふもとの養老鉄道を利用して山上を縦走するトレランさんや健脚さんもいる。

晩秋の紅葉を愛でる歩きに養老は最適で、お気楽縦走できればさらによい。
ローカル感満載の養老鉄道はそんな縦走登山のつよい味方である。
昨年は、養老駅に駐車して、まず美濃津屋駅まで電車で移動。
美濃津屋駅を出発点にして東海自然歩道で川原峠まで上がった。

今年は、駐車地を変更して東海自然歩道に近い公園駐車場に停める。
今日のコースは、尾根歩きが多いので南下は考えず、北上する計画。
太陽を背に受けるほうが視界が開けるから、自分は北上が好きだ。
そして電車の時刻をあまり気にすることなく、歩きの最後にゆったり乗って戻る、と。

東海自然歩道に近い公園駐車場は、道路から近くきれいなトイレもあった。
自然歩道に合流するために近道を探るが、なくて、急がば回れ、と。
広い道路脇を少し下って、美濃津屋駅から山に向かう一直線道に入る。

ここからは記憶に頼るところだが、いくつか分岐する道で不安になるのは残念。
川原峠方面を示す道標は随所にあるのでそれをきちんと確認していく。
石がごろごろとしている荒れた広い道だが、そのまま進んでいく。

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はじめこそ素直な山道だが途中からどんどん急な階段になる。
自然歩道特有の足の上げ幅が大きいので、あわてると息が上がる。
「マムシやヒルに注意」「熊出没」の看板もあまり気分のいいものではない。
歩き始めから感じていたのだが、静かで暗くて人の気配がないのも不気味。

きつい歩きに消耗していると、今度は別の試練がやってくる。
見た目はなんともなさそうな道だが半分崩壊しかけているトラバ道。

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そして倒木があり、急な階段が交互にあらわれて、それは峠の手前まで続く。

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川原峠に着くとほっと一息だが、反対側の下に林道が見えるのでがっかりもする。
休憩したいところだが少し後回しにして、右手の養老山方面へ進む。
少し上がれば東屋のある感じのよい広場があり、展望もよい。

そしてここが本日の、最初でしかも一番の目的地の「黄金ロード」。
しばらくは黄葉の樹木トンネルになるはずだった。
昨年はその名残りだけでもそれなりだったので、今年は10日も早めたのに。

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人生そんなに甘いものでないのは承知済み、うらめしく後ろを振り向く。

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こんなもんだぞ、文句を言うな。

少し先にも見所はあったはず、どうか。

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やっぱり一週間ぐらい遅かったのかなあ。
来年の課題ができた、ということで先へ進む。
尾根縦走のようなトラバ道のような、右手に視界があるので明るい道。

苦しい山登りではないがルンルン稜線歩きでもない、健康的な山歩き。
しばらく行くと津屋避難小屋。

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ここを上手に利用すれば楽しい山旅ができるとは何度も思ったこと。
一時期、ダニか虫が発生と、自分の記憶違いだといいけど。

誰にも会わないまま、少しの起伏を何度も繰り返して山上の散歩道は続く。
アセビとコケの道とか、左には源流部が何本も。
右手には樹間の向こうに濃尾平野。

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そして山頂には用がないのだが、養老山。
礼儀として寄る。

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記憶にある山名板が下に、というのはよくあるパターン。
装備も凛々しいふたりの尾根遺産。
人気の山域の養老で、今日初めて会う人々。
機能性も価格も高そうな登山スタイルなので圧倒されますわ。

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養老山から独標を経て小倉山の間というのはまさに漫歩だ。
わずかな区間にたくさんの人をやりすごし、小倉山園地で休憩する。

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日当たり以上に吹き抜ける風が冷たいのでじっとしておれない。
笙ケ岳と南のダイラを見ながらだれも寄らないあそここそ紅葉の盛りではないか。

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そう思っても、あそこまで行く気力はもうわいてこない。
退散する。
小倉山からの下りでもたくさんの人に会う。
笹原峠までくると、やはりほとんどの人が三方山方面に下りていく。
ここからアセビ平やもみじ峠までの稜線歩きこそ養老山歩きの華なのに。

疲れた体に急なアップダウンはきついが、高みを歩く優れた道だと思う。
樹間からは今までとちがって、左右に視界があるのだ。

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ただこの下り階段を見ると、ちょっとうんざり。

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でも、こんなのが眼前に開けると、来てよかったとも。

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旧牧場ことアセビ平に来る。

冷たい風が吹く今日のような日は、ここで休憩するのがいいのかも。
背もたれのあるベンチとか事務机もある、なんてシュール。

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道はもみじ峠へ続くが、ここで切り上げて林道に入る。
峠から古道を下りるよりもかなり遠回りになるが単調な林道を選ぶ。
目的は晩秋の名残の紅葉。

山道とはちがって気をつかう必要のない広い道をだらだらと下りて行く快感。
そして、たしかに残っていた紅葉の道。

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ふりかえると、光線が変わってまた乙なもの。

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カメラを手にしたおじさんたちで盛り上がっている。

いいじゃないか。

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そしてふりかえる、別物だね。

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ここも本心では昨年よりも遅かった感じ、でも落葉は今年の方がいい。
なにかと歩き疲れたが、それなりに充実のクールダウンにはなったとさ。

いわゆる一般登山口の滝駐車場にくると観光客がどっと増える。
ここからは喧騒の世界。

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静かな山とは異なる世界を見るのも大切なこと、いいじゃないか。
子どものころから何度も来ているけど、飽きることはない。

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養老駅にはさらにぐんと下り、硬い道の歩きで疲れる。

駅で電車を待つ間、楽しそうに話している人たちをぼんやり見る。

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ことばから外国の人が多い。
ベトナムの若い人とか、公園でもヒジャブを着用するムスリム女性とか。
天気のよい休日、誰もが来るのは人気の観光地だからこそ。
「養老の滝」だってすこしも素晴らしい珍しい滝ではない。
でも、伝統とか歴史とか、ブランドというものの重みを感じる。

電車を使った周回縦走山歩きは、変化があって満足感は高い。
次回は春、またはふたたび秋、もう一工夫して再訪したい。
冷たい風が吹くときは、北上よりも南下の方がよかったのではないか、と。

 

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2020年11月15日 (日)

山歩き:奥ノ畑谷から雨乞岳、秋を愛でる

山歩き:奥ノ畑谷から雨乞岳、秋を愛でる

鈴鹿の秋を愛でる第3弾は奥ノ畑谷から雨乞岳へ上がり、千種街道を下る。
黄紅葉には本命の千種街道(個人の感想です)があるので惰性の山歩き。
奥ノ畑谷の歩き方や詰め方には課題を残しつつ紅葉には満足する。

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【山行日】2020年11月14日(土)    
【山 域】近江鈴鹿:千種街道、奥ノ畑谷、雨乞岳
【天 候】晴れ
【形 態】一部往復の周回 単族 軽装
【コース】鳴野橋付近の駐車地、起点
P7:59--9:03塩津橋--奥ノ畑谷--10:47南雨乞岳10:56--11:06雨乞岳--
--11:29杉峠11:40--12:01向山鉱山跡12:22--12:37塩津橋--13:32P

鈴鹿の秋を愛でるコースは多い。
樹木への台風の被害の少ない今年はどこでも大変よろしいようで。
それこそ数日おきに山に入っている好事家がネットでは見受けられる。
御在所、宮妻峡周回、入道界隈、日本コバも浮かんだがやはりココ。
山よりは道、千種街道はどこでも素晴らしいが極めつけは藤切谷だと思う。

不安材料は家から遠いこと、永源寺渋滞、駐車地が狭いこと。
特に駐車場、ここだけでなく鈴鹿の山ではどこもとんでもないことになっている。
有料駐車場ではキャパオーバーで遠路はるばる来た来訪者を断っている。
竜ヶ岳宇賀渓では臨時駐車場を用意していたが、他でもすぐにできるのか。

石榑トンネルを抜けて近江鈴鹿に入る。
銚子ケ口への駐車地は満車、道の駅は山ヤの集合場所になっている。
甲津畑を通り、鳴野橋に近づくずっと前に、もうたくさんの車が並んでいる。
車の方向転換だけをまずは済ませ、気持ちだけ遠慮しつつ路上駐車とする。

準備する間にも車が入ってくる、みんなやる気まんまんなのだ。

千種街道こと藤切谷道の歩き始めは舗装された林道で長くて単調。
でも落ち葉がしっかりと積もってすっかり秋気分、ウォーミングアップにもいい。

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行く先が朝日に向かうので、曲がり角が格好の期待を持たせる。

蓮如上人一夜宿跡の手前にある塩津橋が、周回歩きの出発点になる。
右折し、奥ノ畑方面へ急崖を巻くように進む。
へつり、回り込むように台地に上がり、最初の渡渉をする。
奥ノ畑谷主流はまずまずの水量である。
進んでいくと眼前に朝日を感じるようになる。

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久しぶりでなつかしい奥ノ畑の入り口。

すぐに奥ノ畑、下の畑。
下草が多くてなぜか狭いので、しょぼい。
しかも朝露なのかびしょびしょで、靴が濡れる。

道はあるようでない。
踏み後はあまりあてにしないほうがいい。
東へ行きたくなるがしばらくはずっと南南東へ。
上の畑はすぐには現れず、かなり上がってから。

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こちらは広い。
でも畑というんだから、人の手を入れないとまずいのではないか。
草刈や耕運機を入れないと外来植物や雑木に侵略されるぞ。

奥ノ畑の主、シオジの大木は一段下がった谷側に忽然と立つ。

元気で安心、裏側にまわって自分のザックと記念撮影。

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大きいキノコはまるで脳みそのようだが固そうだ。

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マスタケ?素人の軽口は禁物。
シオジの大木はすっかり年老いているんだからして。

奥ノ畑谷の美林の秋を味わっていく。

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今日の課題は稜線の奥ノ畑峠に上手に上がること。
過去3回は、右に大きく、右に少し、左に大きく外している。
だから、水量の多い谷の左岸をできるだけずっと詰めていく。
上がりの勾配がそんなにきつくないのでうまくいっている感じ。
惰性人間にも成長のあとがみられるか、と安心して横を見る。

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おお私の神様!
また外した、大きくではないが左へ100mぐらい。
清水ノ頭を見つつ峠に上がる高さなのにまだかなり残っている。

また課題ができた、いつまでも初心者、新鮮でいいじゃないか。

清水ノ頭方面から稜線を元気に歩いてくる単独者に追われるように南雨乞へ。
少し休憩。
ちょうど雨乞岳から笹原を泳いでくる人があり、ぼんやり見る。

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最近山を始めたという三重県の人で、近くにこんないいところがあった、と。
なるほど、いつでもどこでも聞くような話だけど、現実を物語っている。

雨乞岳へは笹原を泳いで行くが、最後に強引に進んで跳ね返される。
笹原は、先を見てもあせらず、慎重に足元を見て進むことが肝心だった。

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山頂に用はなく、すぐに下りに入ると足元が滑りやすい。

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雨乞から杉峠まで、いつものことながら危ない路線だ。

杉峠に休む人がいるのもいつもの景色で、すぐに藤切谷道へ。

一瞬で静かになる大木の並ぶ美しい道型の下山道。
それも巨木「一反ほうそ」に近づくと悲しくなる。
生者必滅とはいえ、とてもデジカメる気にはなれない。

そこは、これですね。

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大木の街道だから、寄る年波は隠せなくても黄紅葉は鮮やかに。

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今日は一段と青空が映える。

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いつもの休憩場所へ。

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先週、山歩きを休んだのが悔やまれる。
一週、遅かったような感じ。
少し風があるので奥に入ってこんな景色をおかずにする。

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藤切谷道ではずっとここを休憩場所にしてるけど、変化は必要か。
なんでも改革といえば善なのか、そんなことはないじゃろが。
いつものぐるぐる問答に溺れつつ、塩津橋に戻る。

午後の陽光がいいのに、軽薄にシャッターを押してしまった。

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そういえば下りでは、何組ものテント泊登山者に会った。
もちろんイブネ・クラシに向かう人たちだ。
ついこの前、というか十年ぐらい前にイブネは遠い場所だった。
オゾ谷やクラシ谷、マキガヒラ谷から向かうイブネはとても手ごわかった。
千種街道だと距離はあっても渡渉さえできればそれなりに行けた。
それが現在はどうだ。
きのう今日山をはじめたおねえさんがテントかついで行く山なのだ。
行く道は問題でなく、インスタ映えするイブネでどんな料理を、が大事らしい。
道や橋が整備され、適切な標識がたてられたもした。
それ以上に、ヤマレコなどSNSの大量の情報が彼ら彼女らを後押ししている。

山歩きに必要なのはそれだったのか。
俺の立つ瀬はどこだ。
歩く道だけはどこまでも続く。

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2020年11月 2日 (月)

山歩き:三池岳・仙香山で秋に浸る

山歩き:三池岳・仙香山で秋に浸る

紅葉の鈴鹿を味わおうと訪れた第2弾は、八風峠周辺。
ここ数年、釈迦~八風峠~三池岳を結ぶ稜線は一部で人気が高い。
ぬけるような青空、黄紅葉は真っ盛り、こんな山日和はめったにない。

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【山行日】2020年10月31日(土)    
【山 域】鈴鹿北部:八風峠、三池岳、仙香山
【天 候】晴れ
【形 態】周回 単族 軽装
【コース】八風登山口付近の駐車地、起点
P--三池岳登山口7:36--8:34分岐--8:53三池岳--9:31八風峠--
--仙香山周辺--11:56八風峠--12:56P

この週末、紅葉を求める山好きの人はだれもが行き先で悩んだのではないか。
記憶や記録から計画しても、ネットであふれる情報に心乱される。
正統派の御在所や宮妻峡、竜ケ岳の赤羊、御池・藤原その他奥座敷とか。

例年なら外れのない宮妻峡(入道・水沢・鎌・雲母)を周回していた。
ただこのコースは元気というか体力がとてもいる。
今の自分には4~5時間の歩行時間で限界のような気がする。

そこで、少しは楽そうな穴場の八風に来たのだが、びっくり。
無人の八風キャンプ場を過ぎると、その後の駐車地はどこもいっぱい。
後情報だがこの日の鈴鹿はどこも混雑したらしい、ここだけではないのだ。
だからといってここまで人気になっているとは、要対策だわ。

さてコース、あの稜線を歩くのに一番効率がいいのは岩が峰を上りに、だ。
ただそれだとますます惰性の山歩きになるので今日は逆の三池からにする。

三池岳登山口は早く来た車で見えなかった(ふさがれていた)、困るなあ。
道は元射撃場横を通っていくが、射撃場って一体いつの話なんだ?
疑問は三池岳という山名とか、稜線はずっと高い笹ヤブに覆われていた、とか。
ついこの間までとても歩きづらいところだった、って御池やイブネと同じだったわけ。

林道は途中、登山者は迂回路へまわれ、の表示で尾根に取り付く。
ここからはそれはもう、山らしいぐんぐん登っていく山道になる。

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特徴としては急であること、岩が多く花崗岩特有の白いざれざれ道なこと。
一部、白砂青松の趣のあるところもあるがずっと息の切れる急登が続く。

ひたすら上り続けると、左手の樹間から遠く釈迦が岳が見えてほっとする。

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そしてなだらかになると分岐表示があり、片や福王山へ下りる道(難路)。

目の前には、美しい三池庭園が現れる。

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ずっと急な上りのあとでこれがあるから、山歩きはやめられない。
しばらくはゆったり右に左に、そして落ち葉に隠れたお菊池などを味わう。
山頂へは、いったん尾根芯を外れてざれ場に出る。

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右手には、竜ヶ岳の広い山頂が見える。

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今日もたくさんの人で盛り上がっていることだろう。

向かう先の紅葉の枯れた華やかさがいい。

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左手を見れば、ぎらつく陽光に紅葉が映える。

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やるじゃないか三池庭園。
山頂は、あと少しだ。

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三池岳山頂は三角点表示と山頂が異なっている、がどうでもいい。
肝心なのはここで広がる眺望。

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釈迦へ続く稜線っていいのよね、うっとり、なのか
それとも視点が少し右にずれて、稜線の幅とふくらみににんまりなのか。

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思わず足はそのまま直進。
西へ向かっているようで実は北進で、竜ヶ岳への縦走路に入る。
高いピークがふたたびあらわれ、下っていくと別のコブがある。
ここら辺でもたもたしていると、何人もの人が通り過ぎていく。
竜というか石ぐれ峠方面からこんなにも往来があるとは驚いた。
引き返してふたたび三池岳へ、そして八風峠方面へ向かう。

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このちょっとしたコブ越えの道のなんと美しいこと。

途中、竜と釈迦を往復するという人やトレランさんが抜いていく。

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八風峠を過ぎて高みから何度も三池岳を振り返る。

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朝、国道から見るとあんまり判然としなかった三池岳。
こうして角度を90度変えてみると、双耳峰ならぬ三目峰だった。

北仙香山や休憩岩、中峠をすぎて仙香山へ。
ここまで来たら寄らないわけにはいかない。

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風弱く、陽光よし、いいじゃないかひょうたん池こと仙香池。
ということで周囲を歩く、これが今日の主たる目的。
以前も来ているけど記憶がないのはいいことだ。

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開けたここで一服しよう。
ふつうは稜線上の開けたところから平野や伊勢湾を見る。
こちとらはあの鈴鹿の奥座敷稜線を目の栄養にしよう。

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独り静かに山を楽しむ寡黙なおじさん族の矜持、というやつだ。

南仙香小山、いいじゃないか。
注意して下りていけば、小川も楽園もありそうだ。

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ここは全部、赤坂谷の源流部。
沢ヤはこういうのを知っているからやめられないのだろうな。

釈迦・三池の縦走路に戻ってから、段木尾根に少しだけ入る。
ここから見るワイドビューというのが八風周辺の魅力を語る。
3枚のフォト、左から右へ脳内変換してくだされ。

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さてと下りは悩むまでもなく、八風峠道の一択。
釈迦東尾根、岩が峰、大平尾根、段木尾根、三池岳では足膝に辛い。

人気の稜線縦走路を戻っていく。

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時折左手を見ては、こんなところの先に楽園があるのだな。

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八風峠からは歴史と先人の歩みを味わいながら道を下る。

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かなり下ってきてから、正面の高いところに段木尾根を見る。
随分な標高差を一気に下る、そんな変化を年寄りは求めませぬ。

 

 

 

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2020年10月27日 (火)

山歩き:御池岳詣2020秋

山歩き:御池岳詣2020秋

一年ぶりの鈴鹿、紅葉を求めて恒例の御池岳詣をする。
なんだか病で気分が乗らないまま惰性で来ることについては反省。
晴れの天気予報にも逆目で翻弄され、濡れた泥んこ道を歩く。
奥ノ平から南部を右回りに淵に沿って散歩し記憶の上書きをする。

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【山行日】2020年10月25日(日)    
【山 域】鈴鹿北部:御池岳
【天 候】ガス曇り霧雨のち薄晴れ
【形 態】周回 単族 軽装
【コース】鞍掛峠東側駐車地、起点
P7:21--7:36コグルミ谷登山口--8:23カタクリ峠--9:07丸山--散歩、奥ノ平・
南部エステイト・淵や池の定点観測--11:22鈴北岳--11:56鞍掛峠--12:11P

御池岳で困るのは駐車地のこと、竜と御在所とここはいつも三密。
もうひとつの心配事は天気、下界で晴れていても山の上は気分屋。
滑りやすい土壌と濡れた笹や草原はローファー靴には辛いのだ。

鞍掛峠東の駐車地はぎりぎりなんとか空いていた、単なる幸運。
それにしても変な間隔や横着な駐車が多く、後の車のことを考えてほしいな。
両隣の車のナンバーを見ると、「神戸」「香川」ほかに「堺」とか!
下山時には路駐がたくさんあったから、人気の山はおそるべし。

用意して出発、まずは車道をコグルミ谷登山口へ下っていく。
三重県側から入山する御池岳、コグルミ谷コース。
人は多くても静かでそれなりに整備された急な道を上がっていく。
粘土質の土と石灰岩と木の根っこの道は湿っていてとても滑りやすい。

五合目を過ぎると急斜面になり、登山道はジグザグになる。
秋は足元に凝集されていて、栗の抜け実や落葉がたまっている。

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人気者の君だけはモデル慣れしてお疲れ、もとい元気様です。

六合目カタクリ峠を過ぎると緩やかな尾根道になり御池の秋を感じる。

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七合目・八合目もそれなりの黄紅葉で、積もった落葉を踏んでいく。
そして、ここ。

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ここを通るといつも、御池に来たんだという気持ちになる。
苔の谷道を過ぎて三叉路の分岐を丸山に向けて上がっていく。
苔だけは青々しているが、滑りやすい道は泥濘そのものでぐちゃぐちゃ。
ぬかるみに足を取られ、気を抜くとずるっと滑り落ちる。

ガスの中とりあえず山頂の丸山へ、一応、御池岳の最高点。

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石積みの山頂は、ふだんは北に展望が開けるが今日はなし。
先客はみなさん同じ道を下っていくが、何を急いでいるのか。

ここからはいつも通り、御池テーブルランドの散歩に移る。
霧雨で濡れた草が汚れた靴とズボンのすそをさらに湿らせていく。

奥ノ平方面へ向かうと左下から先ほどの若者たちがあらわれる。
わざわざいったん下らなくても、すぐに行けるのに。
見れば、彼らの手元にはスマホ。
そしてすぐ先の開けたところでもう腰を下ろしてザックをあけている。
小物や火器と食材など、キャンプ調理か?

奥ノ平の象徴はオオイタヤメイゲツより健気な1本ブナだ。
てっぱん君が言ってたな。

奥ノ平南峰から見わたしてもよどんだ天気でいまひとつさえない。

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道があるようで薄い踏後だけの、濡れたシダ類の繁茂する草原。
ここ数年はすぐにまゆみ池方面へ向かっていたが惰性はだめ。

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南部エステイトもとい南部不動産もとい御池ワンダーランド。

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しっかり開発されている。
すぐにでもタワマン並の展望絶佳、豊かな自然生活ができそうだ。

庭も花壇も、両肘ついた盆栽もあるでよう。

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土倉岳を見下ろす。

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下り口というか、御池への上り口からは道ができている。
おお、日が出てきた、映えるね。

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ボタン岩の紅葉は趣があるのに、また曇ってしまって残念。

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まゆみ池も遠目でないとさえないんだから。

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定点観察重要地点の幸助の池。
ここで再び光に照らされる、太陽のめぐみ、もっと光を。

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ボタンブチ、天狗ノ鼻に孤影。

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ボタンブチから臨む秋色。

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琵琶湖方面。

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そしてずるずる滑る道をおそるおそる進み、道池慕情。

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鈴北岳に来るとそれなりの天気になり360度の眺望だが、遅い。

最後は鞍掛尾根をちんたら下る。

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鞍掛峠からの下りは急で要注意だが、傘やんの休憩場に寄る。

今年もなんとか御池詣できたが、喜ばしいで済ませては遺憾と。

 

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2020年10月25日 (日)

山歩き:蒜山三山縦走

山歩き:蒜山三山縦走

蒜山高原は牧場や娯楽施設が集まる一大観光地。
休暇村蒜山高原に宿泊、部屋の窓からは正面に蒜山三山が見える。
旅先でのちょっと山歩き、中国地方の蒜山三山を縦走し秋を味わう。

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【山行日】2020年10月20日(火)    
【山 域】中国山地:下蒜山、中蒜山、上蒜山
【天 候】曇り時々晴れ
【形 態】縦走 単族 軽装
【コース】犬挟峠から三座を縦走し休暇村へ
下蒜山登山口9:44--10:53下蒜山--11:42フングリたお--12:24中蒜山12:33--
--13:23上蒜山--13:44八合目(槍ケ峰)14:23--15:02百合原牧場--休暇村

中国地方のここ周辺の山の定番は大山と蒜山。
旅先でのちょっと山歩きが全国の山を股にかける遠征登山のようで歯がゆい。

ずっと以前から開けた高原の観光地として有名だった蒜山。
牧場の先に見える整った山々が蒜山三山(上蒜山・中蒜山・下蒜山)。
標高こそ上蒜1202m、中蒜1123m、下蒜1100mだが標高差は690m。
登山口から下山するまで距離があり、累積標高差は1186m。

見るからに登攀意欲をそそられる存在だが、縦走なので面倒がある。
下山してから、はじめの登山口に停めた車までの足の確保である。
元気な人なら歩けばいい、物持ちなら自転車持参、金持ちはタクシーほか。
これが厄介なので今までものぐさな自分は敬遠することが多かった。
ただ今日は、登山口まで送ってもらえば帰りは歩いて戻れる、ラッキー。

出発地点の犬挟峠近くの下蒜山登山口までは送ってもらう。

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コースの説明板に東屋もある登山口・駐車場は豪華である。
木道はすぐになくなり尾根に上がるまではいきなりの急登である。
それらをこなして五合目に出ると一気に世界が開ける。

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前方に下蒜山が見え、そこに向かう道が開けている。
しっかりと切り開かれ、よく整備された道は稜線歩き気分を盛り上げる。
少し歩を進めるだけで最初の目的地がどんどん近づくのがいい。

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壁のような急な上りになり息を切らすようになると、後ろを振り返ればいい。

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自分の歩いてきた道筋が見え、少しの達成感が得られるのである。

最初の頂へ、と思ったら残念、ニセ頂上の九合目だった。

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もくもくと進めばやがて開けた頂に出る。

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ベンチで休む先客、その向こうには中蒜山、その右奥に上蒜山。
そのもっと奥には大山もかすかに見えている。

先は遠いが、なだらかな道を進んでいくと樹林に入る。

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この縦走路には随所に樹林帯があらわれ、これがちょっとした安らぎになる。
少しの森を抜けて視界が広がると中蒜山へ続く道がはっきりする。

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振り返れば、下蒜山と通りぬけてきた樹林帯の小森など。

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ふんぐりタオ815mは下蒜と中蒜の最低鞍部で、少し意味を持たせた感じ。

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ふたたびあらわれた急な上りをえっちらおっちらこなすと視界が開ける。

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中蒜山山頂方面の建物は避難小屋らしい。
山頂はかなり広くてベンチも多く、おじさんたちがくつろいでいた。
山頂標識をデジカメると、あらまあ向こうには上蒜山が写っている。

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道は裏側へ下りていく感じで、上蒜山への道のりがはっきりとわかる。

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ずんずん下る、眺めのよい稜線、癒しの樹林。
そしてはっきりと上蒜山への方向性が。

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振り返れば、中蒜山の大きな山体と秋を物語る色合。

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最後の上りは同じように辛かった。

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なんとか坂を乗り越えて後ろを振り返ると。

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秋の味わいの向こう、右手前に中蒜山、左奥に下蒜山。

しばしの歩みで静かな上蒜山山頂へ、ただ展望はなし。

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奥の三角点には興味なし、休憩もここではせずに先に進む。
下り始めると、ブナなどの豊かな樹林に入る。

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そこを抜けて振り返れば、上蒜山山頂一帯の秋姿。

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下りはほとんどまっすぐの一本道。
ずんと開けた先が八合目こと槍ケ峰。

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ここで休憩。
眼下に広い蒜山高原、稜線に目をやれば歩いてきた山並み。

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ここまで人にはあまり会わなかったが、ヘビは五匹と多かった。
朝方冷え込んだこともあり、日中、彼らは日向ぼっこに出てきたらしい。
そこへ熊鈴の音。
ここの縦走は2回目という広島の方で、昨日は大山ユートピアだったと。
全国を股にかけて山を登っている活発な人で、ぽんぽん山の名前が出てくる。
9月の連休には御在所と御池へ来ていて、遭難捜索隊とも鉢合わせしたとも。
珍しく人と話し込んで、長い休憩になった。

下りは豪快そのもの、広い視界の中、一直線に下っていく。
振り返れば同じく、以下同文。

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ふもとに近づくと残念ながら暗い人工林になり、段差の大きい階段。

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それも下山口(上蒜山登山口)を過ぎれば、牧場の広い道になる。

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ただこの道が長い。

 

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2020年10月23日 (金)

山歩き:紅葉の伯耆大山へ

山歩き:紅葉の伯耆大山へ

旅先でのちょっと山歩き、中国地方は伯耆大山の紅葉を見る。
日夜崩落の激しい山体だが植生の豊かさと歴史の重みはずっしり。
西日本の人気観光地として名実ともにその大きな存在感を感じる。

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【山行日】2020年10月19日(月)    
【山 域】中国山地:大山(弥山)
【天 候】曇りのち晴れ
【形 態】一部周回、往復
【コース】夏山登山道~元谷
夏山登山口10:02--10:48五合目--11:42弥山--12:35行者谷分れ--
--元谷--13:21奥宮

今回の旅行は浅ましいとはいえ、例の強盗騒乱~を利用する。
三泊四日の実質二日で、休暇村奥大山と休暇村蒜山高原に宿泊する。

約50年前の学生時代、電車とバスで一度だけこの地へ来ている。
休暇村へは寄っただけで、学生の貧乏旅行では宿泊などできなかった。
先に蒜山高原へ、当時も人気の観光地でとても居場所はなかった。
流れて大山鏡ヶ成(現在の奥大山)へ、少し落ち着きジンギスカンを食べた。
途中で知り合った九大のN君と、社会問題や学生運動を喧々囂々。
だれかに「大山ならすぐに登れるよ」なんて言われたのだが、興味すらなかった。

前日の日曜日、長い道のりの高速で事故渋滞もあったがなんとか15時過ぎに到着。
受付で山のことをたずねると、しげしげとこちら(後期高齢者)を見て言う。
近場の擬宝珠山・象山なら小学生でも歩けます、大丈夫ですよ。
烏ケ山(からすがせん)は中級ですから、時間的にもちょっとお勧めできません。

ということで、擬宝珠山と象山をえっちらおっちら、夕日を浴びて歩く。
軽い気持ちで臨んだが、豊かな樹林に展望も優れ、十分に満足する。
山陰のマッターホルンと呼ばれる烏ケ山といえば、ずっと頂を雲が覆っている。
えーい忌々しい、姿も見せず無礼な奴、嫌いなヤブ漕ぎもあるし。

翌日、行き先を悩みつつ、相棒を「とっとり花回廊」へ送る。
となると、観光の合間の山歩きは必然的にここ大山になった次第。
天気予報は徐々によくなるとのこと、遅い出発は好都合かも。

ふもとの大山寺は一大観光地で駐車場もたくさんある。
主流は当然お寺参りの人々だが、大山登山の人もなんだかとても多い。
登山届の予定コースには、ア:夏山登山道往復、イ:夏山登山道~元谷、
ウ:下宝珠越~ユートピア、エ:その他、となっている。
初めての山で、準備も万全ではないのでイを選択する。

登山口に入ると、まっすぐの道がずっと伸びている。

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しばらく進んでも、前にも後ろにも人っ子ひとり見えない、なんなんだ。
よく整備された道は、ずっと上り一辺倒。
ここまで整えられた道は知らんとぶつくさ言うとやっとひとり、見つけた。

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自分のペースを守りつつ、ひたすら黙々と進む。
四合目を過ぎたころから樹相が代わり、紅葉が目立つようになる。

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時折、青空も見えるようになり、気晴らしになる。
すれ違う人も増えてきて、六合目ではお祭り状態、若さっていいなあ。

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この時刻だから下りて来る人も多く、団体さんに足も止まる。

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あれだけの数だと、山頂の崩落が3センチぐらい進んだのではないか。
よからぬことを考えていると、おっと。

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左手に視界が開けてきて、大山の鋭鋒の数々や北壁を見る。

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九合目の手前で山頂ループの木道になり、歩きやすくて気分が乗る。

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これがイチイやアララギの一種、ダイセンキャラボクね。

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あまりにうまそうなので一粒だけ口に運ぶ。
甘いねえ、毒を含む種はきちんとぺっ。

山頂らしき一帯が見えてくる。

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小ループを右回りで回る。
休憩スタンドとか木製桟敷席は山を楽しむ観光登山者でいっぱい。
きょうびの若者は火器を使う調理スタイルが大好きなようだ。
山頂から俯瞰する。

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弥山山頂から縦走禁止区間と剣が峰を見る。

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崩落防止で縦走は禁止だが、壁からの登山者は多いらしい。
そんな人々でヤマップやヤマレコは盛り上がり、一部お祭り状態らしい。

山頂から下界を見る、ガスでどうしても霞んでしまう。

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折角、霊峰大山に上ったのだが、いまひとつ気分が乗らない山頂だこと。
下りは山頂大ループの石室方面へ進む。

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かなり高度を下げていくのである意味がっくりだが、意味のある楽しい歩きだ。
石室や梵字ケ池、植生を見るこの木道歩きがなかったら魅力は半減する。

下りは上りと同じ道だが、とにかく足元に気をつけながら下りていく。
滑りやすいし、すれ違いも危なっかしい。
六合目を過ぎ、色めく五合目に近づいて分岐を右にとる。

行者谷道に入ると世界は一変する。

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道は狭くて急な階段になりきついが、目に入ってくる色がいい。

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色づいたクロモジやナラ、ブナが整列して迎えてくれる。

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それがずっと続く。

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経験の少ない自分だから説得力はないが、こんな豊かなのは初めて。

荒れた枯れ沢に出るとそこが元谷。

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逆光の北壁を正面から見る。

その後も樹林帯は続き、緑の多い、いわゆる巨木が加わる。
そして一段と大きな樹木の向こうに建造物が見えると登山道は終了。

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大神山神社の聖域になり、少し奥にはいると下山神社。

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なんかできすぎ。
その後も長い長い参道を下っていく。

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大山寺から休暇村への帰り道、展望台から烏ケ山や大山を見る。

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こんな時だけでも天気に恵まれてよしや。

ちょっと山歩きで、こんなに満足できるなんてありがたや。

 

 

 

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2020年10月11日 (日)

日記:エンタメ作家、勝目梓を悼む

日記:エンタメ作家、勝目梓を悼む

コロナ禍で行動が制限されるなか、よくするようになったことに読書がある。
文字を追うとすぐに目が疲れるし、集中力も衰えていて内容把握も散漫。
でも自粛生活というのが元来好きで、社交性のない自分にはこれがいい。

終活という身の回りの整理を少し意識し、たまりにたまった本棚を見る。
箱詰めしつつもそれぞれの本に未練があり、開いて読んでは手が止まる。
読んだことは覚えていても内容は覚えていないので再読しても新鮮。
処分しても二束三文、場所が取られるのは不満だがそのままにする。

読書といえば教科書や文学史に載っている作家が中心だった。
森鴎外や国木田独歩、下村胡人と井上靖、それから太宰治、・・・。
高校のころは開高健と大江健三郎、ジッドやカミュ、ノーマン・メイラー。
ヘミングウェイやヘッセ、いっとき話題になった三島由紀夫や庄司薫はちょっと。
それなりに楽しんでいたし、恰好をつけて無理して手を出していただけかも。

その後は徐々にいろんな作家を選んでいく。
ある作家を気に入ればその作家の作品をとことん読む。
その作家のよさがわかっているので安心して浸る、読み心地がいい。
椎名誠や村上春樹、桐野夏生、奥田英朗、そして阿部牧郎。
脈絡も思想性もなにもない、食いついてみて美味かったから。

何十年も前、新聞に連載されていた沢木耕太郎「一瞬の夏」。
当時はいつも次の日が待ち遠しかった。
これで味をしめ新聞のその欄に目をむけるが、満足して読み通せるのは少ない。
最近では奥田英郎「沈黙の町で」、重松清「ひこばえ」がよかった。
少し前の浅田次郎「椿山課長の七日間」も心をつかまれた。

スポーツ新聞の連載小説となると話がずれる。
物語の筋を追うのではなくその時その場の盛り上がりを味わう。
電車の中などで挿絵付きのそこを見ているとちょっと恥ずかしい。
ただ短い文章の中にきちんと山場(濡場)を収めている。
宇能鴻一郎や川上宗薫そして本題の勝目梓って、それだけですごい。

長い前振りのもと、ここからようやく本題。

去る3月3日に心筋梗塞で死去した勝目梓(享年88歳)を悼む。
戦中と戦後の時代をそれこそ必死に生きた世代だ。

1932年生まれの彼は鹿児島の高校を中退し17歳で長崎の炭鉱に入る。
落盤の危険と隣り合わせで石炭を掘り、その後結核で入院療養する。
そのころ文学に目覚め、妻子を置いて単身上京し、職を転じながら努める。
いっとき芥川賞や直木賞の候補にあがるも限界を感じて純文学を離れる。
同人仲間の中上健次や森敦の特異な才能に打ちのめされた、と。
その後は性と暴力を中心とした娯楽小説を書くようになり、そして売れ出す。
原稿依頼も増え、月に千枚以上を量産する流行作家となる。

流行作家といえば今では直木賞系の売れている作家が多い。
雑誌などに連載を持ち出版点数も多く、文章だけで贅沢のできる人のことだ。
芥川賞系の純文学作家でも売れていなきゃサマにならないのが現在。
教科書や文学史、入試に出るから偉いとはホンの一部の評価でしかない。

ところで勝目梓は、純文学を志していた。
そして40歳で純文学と決別する。
本人にとってはとても手痛い挫折なのに、転向とか堕落みたく。
昔人間の自分もそうだが、当時の感覚では屈辱だったのでは。
厳しい試練に負けて、安易な方へ逃げ出すようなものだと。

ところがあろうことか、逃げた先で売れてしまう。
売れるということが、とても後ろめたいような感覚であった時代。
自分の書きたいものを書けず、注文されたもの(売れる文)を書く。
出版社や雑誌社、読者の趣向に沿ったものを期限までに書く。
気分がのらないとか文学ではない、などという戯言ごとは通用しない。

これって音楽の世界でもよく聞く話だ。
自分とか自分たちの好きな音楽をやりたいなどとのたまうミュージシャンは多い。
でもプロとしてやっていく時それが通用するのはほんの一部の才能ある人のみ。
今売れてる人は、裏でとことん妥協し涙を流しているのかもしれない。
自由気ままに言いたいことを言ってやりたい放題さんは見かけだけかも。

話を勝目梓に戻す。

著作は300冊ほど、売れっ子のころの作品はそれなりに気楽に読める。
「セックスとバイオレンスの作家」という看板そのもので十分に楽しめる。
あくまで読んでいる合間を楽しむモノだからすぐに消えていく文章群でもある。
ある時間を楽しむだけ、それはそれでとても貴重である。
ただ、彼の晩年のを読むとその考え方や感じ方が変わり始める。
図書館でいつのまにか閉架に移され忘れ去られていくのは惜しい。

まだ開架にあった晩年(60代~80代)の数冊を読んだのが昨年のこと。
官能だけではないことに感じ入り、彼の死が報じられてからほかの数点を読む。

☆「水槽の中の女」中央公論2016年
何ごともきちんと行い生きてきた62歳の男が、がんであと6か月と宣告される。
彼の心の支えは性とその生活歴、若い時のある夫婦の彫刻モデルや手伝い。

☆「異端者」文藝春秋2016年
主人公は新垣誠一郎、戦争未亡人である彼の母とずっとふたりだけの生活。
それが宿痾となり彼の性向や生き方などにつらなる、めくるめく多様な世界。

☆「おとなの童話、おかしなことに」講談社2015年、小説現代掲載の短編集
戦中・戦後、後家さんに囚われた青年の話の「カワムラ青年」がいい。

☆「あしあと」文藝春秋2014年、オール読物掲載の短編集
戦前処女で嫁いだ女の夫との短い交わい、戦後戦死通知の後夫の弟との「ひとつだけ」。
ここでも戦中などの作品でなんともやるせない短編が読ませる。

☆「ある殺人者の回想」講談社2013年
戦前の佐世保宇根島炭鉱、主人公のつましくまじめでしかし2回殺人犯としての生涯。
小納屋という住まいと炭鉱での生活、父母のこと、隣人の夫妻やインテリ男との交流。
彼の生涯と重なる部分が多く、生活の生々しさがノンフィクションのようだ。

以上、晩年の数点は往年の売れっ子時代とは趣向が異なる。
60代~80代という年齢(これだけですごい)で、年代に見合う人物と人生を描く。
経験を生かしつつ、自分の心の奥底に秘めたものを少しずつ取り出していく。
若き日の志は消えていなかった。

晩年の傑作と紹介される4点について感想を書く。

☆「棘(とげ)」文藝春秋2004年、初出オール読物2001~2003年
円熟した勝目梓が凝縮されている短編集。「遺品」では、実父の死後9年、
義母とふたりで暮らした主人公が、義母の死で遺品を整理する。
ひきだしにあったものを見て、蔑み嫌悪する彼の妻、そこで義母の愛を悟る。
現在ならおそらく低俗に走るところを、昭和人間の倫理観は神々しい。

☆「老醜の記」文藝春秋2007年、初出オール読物2004~2006年
はじまりは60代で20代のホステスとできて、ママにする。心はともかく身体が伴わない。
どろどろの三角関係に妄想、滑稽な老醜の極み、己の妄執の暴走。
予想通りの展開にあほらしくて途中で・・・でもそこに老人の生と性の本質が見られる。

☆「小説家」講談社2006年、初出スペッキヲ1999年~2006年
娘に自分の人生を書き残したかった、という彼が書きたいものを書いた作品。
彼のすべてという1冊だが、自分の記憶への不安を何度でも書き連ねて、くどい。
文藝評論家の池上冬樹さんは「実に濃密な文芸作品」と評価する。

晩年の諸作品について朝日新聞の興野優平さんは記す。
「エンターテイメント作家として培われてきた長所がしっかりと息づいている。
性に対する貪欲な探求、優れた犯罪分析、そして様々な体験を経た、
人生の諸相への冷徹な観察がある」

自分の思いは次の作品である。

☆「死支度(しにじたく)」講談社2010年、初出スペッキヲ2007年~2010年
99歳または109歳のみかけはボケ老人。やりたいことはすべてやり、何の未練もない。
73歳で脳溢血でコロリと死んだ女房のことを愛し、脇の下と股の毛が忘れられない。
5億円もかけ、数年がかりでたくさんの女性の腋毛と陰毛を集め自分の枕とふとんを作る。
そして、人生最後は周到準備覚悟の上、断食死を企てたのに・・・。

なんとも繊細で豪快なフェチ人生、だれに迷惑をかけるでなく、変態を全うする。
想像力さえ働かせれば、自分ひとりだけの妄想で人生は過ごせるのである。
ここに、だれもが不安な老後の、一縷の希望を見る。

「週刊現代」もいいが、勝目梓がいい。感謝しかない。

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2020年10月 7日 (水)

山歩き:長野市民の山、飯縄山を歩く

山歩き:長野市民の山、飯縄山を歩く

旅先でのちょっと山歩き、北信の飯縄山を戸隠中社から周回する。

長野市の北西に位置し、手軽に登れる山としてまさに長野市民の山。

信越五岳(ほかは斑尾・妙高・黒姫・戸隠)のひとつとして存在感はいまいち。

百名山に選ばれなくてよかった、万人を受け入れる山、こういうのがいいんだよ。

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【山行日】2020年9月29日(火)

【山 域】北信:妙高戸隠連山国立公園

【天 候】曇り時々晴れ

【形 態】周回 単族 軽装

【コース】西登山口から飯縄山のち瑪瑙山から戸隠中社へ

西登山口9:30--9:58萱の宮--10:51南登山道合流--10:58飯縄神社11:06--

--11:14飯縄山山頂11:34--12:21瑪瑙山--13:34分岐--14:02中社P

 

休暇村妙高に三連泊し、のんべんだらりの日々の合間に山歩きする。

そこにいるなら当然、妙高山だが16年前に登っている。

宿の豪華な朝食を食べてから山へ向かえば、出発は9時過ぎになる。

往復8時間ほどの山に対してそれはとても失礼なこと、遠慮する。

火打山、黒姫山、高妻山、戸隠山なども以下同文。

すると、飯縄山しかない。

いい山を残しておいて本当によかった。

 

一般的に飯縄山への登山は南登山道が主である。

信仰の山らしく十三もの石仏があり、道中を見守ってくれている。

でも往復はもったいないし折角なので衛星峰にもよりたい、と西にする。

 

休暇村妙高から1時間余、黒姫山を大きくぐるり回って戸隠に至る。

戸隠は神社で有名なだけでなく牧場、キャンプ場ほかレジャー施設もある。

森の中心に一本道が通りわかりやすそうだが、いつ来ても迷いそうになる。

途中、黒姫山登山口にはそれなりの車が停まっていた、山日和。

戸隠の高妻山駐車場はといえばもうあふれるぐらいの台数だ。

 

中社付近で工事中の道の脇を西登山口目指して入っていく。

休日は大混雑するちびっ子忍者村の側を通るがとても道が狭い。

こちらは道端に3台駐車していて、そこまで送ってもらい、出発する。

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いきなりの急登はすぐにおわり、よく整備された樹林帯を進んでいく。

薄日の漏れるカラマツ混じりの道は静かで、淡々と歩く。

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先行者の鈴の音が聞こえる。

しまった、熊鈴を忘れた。

 

林道を横切り少し行くと鳥居と祠がある萱の宮。

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そこから少しずつ勾配を増すが万人向けのよい道である。

高度があがると徐々にごろごろの石の道になり歩きにくくなる。

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下りや濡れているときは滑りやすそうだ。

 

右手に少し展望が開けるが雲が出ていてはっきりしない。

南登山道に近づく尾根筋に出ると明るくなり視界が開ける。

岩と石が混在する道なので足の置き場に注意する。

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前方の先行者は足さばきが軽いので歩きなれた地元の人だろうか。

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振り返るとそれなりに眺めがいい、上がってきた高度に少しの満足感。

こちらの道にも石仏があってちょっと安心。

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行き先の雲間にはニセピーク、もとい飯縄神社らしきが見えている。

下りてくる登山者は早出の人だ、元気がいい。

そこら辺が南登山道との分岐というか合流点で、彼女は南へ下っていく。

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その先を見れば、道筋に行き交う数人の姿を認める。

 

ガスという雲間を、山頂は近いのか遠いのかすぐなのかまだなのか。

ぼやいていると目の前に鳥居が現れた。

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えっ、もう着いたの、でもピークらしくない場所だ。

 

少し進むと道端の石仏の周囲にだけシラタマノキ、にくいね。

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草葉に隠れた右手の下がったところに建築物がある。

飯縄神社の祠だった。

鳥居・祠・神社と山頂の位置関係が飯豊山にとてもよく似ている。

 

きれいなトイレブースもある。

飯縄山山頂へはいったん下って登り返す。

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山頂はかなり広くて大きな石がごろごろとしている。

どこでも腰が下ろせ、学校登山や多くの家族連れに対応できるはずだ。

雨の昨日とは変わって平日の今日は数人の人が点在するのみ。

展望はいいのだが座ったままでは見えず、端の方へ行く必要がある。

東側の飯縄高原新道方面が切り開かれていて一番眺めがいい、なんでやねん。

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休憩を終え北へ少し下ると右に霊仙寺山への縦走路がある。

時間と体力に余裕があれば往復したかったが、かなわぬ夢とする。

瑪瑙(めのう)山への道はゴロ石の滑りやすい急な道で、少し焦る。

慎重に足の置き場を見極めつつ、樹間を下りる。

 

しばらく下って振り返ると霊仙寺山へのなだらかな稜線が見え、後悔。

もう少し進むとちょっとした露岩があった。

 

ここからの眺めが本日の一番。

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どっしりとした瑪瑙山はそれなりに、右の美形は高デッキ山なのね。

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見る位置や高度、角度によってどんどん変わるので軽口は慎みたい。

露岩から見下ろす鞍部や緑の笹原の、遠目ならではの美しさ。

 

露岩からの下りをこなすと嫌な登り返しがあってふつうは少し落ち込む。

ところがこの平坦な鞍部の歩きはルンルン稜線歩きのそれ。

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瑪瑙山への登りもそれほどではなかった。

 

瑪瑙山の山頂へは少しの寄り道になる。

名前に惹かれて来ると、宝石のメノウはないが飯縄山の本体がしっかりと見渡せる。

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神社と山頂、霊仙寺山を繋ぐ稜線がなだらかでやわらかい。

反対側の西方面を見ると、あらまあ、いと興ざめなり。

この山の存在は雪山シーズンのボーダーやスキーヤーのものなのだ。

恰好の一服休憩場所てか。

 

その後はゲレンデをひたすら下り、怪無山手前の分岐で左、中社方面へ。

すぐに笹やぶの道になり、笹の背が高い。

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前日までの雨のしずくがぽたぽた、嫌なパターンだ。

 

すぐに樹林帯をジグザグに下る一般的な登山道になる。

いくつか沢を渡り、沢音が一段と大きくなるとふたたび分岐がある。

左、飯縄山、右、中社。

現在地の認識があいまいで、標識の意味がすぐにはよくわからなかった。

左の飯縄山へ、は別の登山道なのか?

否、おそらくこれは中社方面から来て西登山口へ向かう道、らしい。

 

右の戸隠中社方面へ進むとすぐに水路沿いの道になった。

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これはネットでも見ていた、とても印象的な道だ。

左側は急斜面、右に用水のような水路、道はその間を進む。

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この水路は水源でもあるらしくとても大切にされているのがわかる。

ただとても長いので少し不安になる。

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前方に開けたススキ原と戸隠山が見えてきて、標識も現れ一安心。

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左に踏み跡があるのに標識は示さず、右手の越水方面のみを指す。

どちらにも不明な自分は水路に沿ってまっすぐに進むという愚を犯す。

草丈の高いやぶに入り、浄水場にぶつかり、民家に突入。

広い車道を求めて、這う這うの体でようやく戸隠中社の駐車場に着いたとさ。

 

今日の反省

所要4~5時間の山ならいつでも歩けるように常に備えたい。

時に、飯縄山のような「あたり」もあるわけで、一応合格。

北信五岳ほか名山の並ぶこの地の山歩きは選択の幅がとても多い。

信州山のグレイディングで2B初級の飯縄山にしても山体が大きい。

衛星峰も多く四方に登山道がありいろんなレベルに応じている。

 

昔の思い出

夜中に笹ヶ峰に着き翌朝雨の火打山へ、ネマガリダケにとことん邪魔をされた。

雨なのでむれるのがいやだと短パンで妙高山、数十か所虫に刺され泣いた。

黒姫山は東のスキー場から、ここでも竹や笹にずいぶん足を取られた。

人気の登山道ではなかったので山頂付近で団体さんに変質者扱いされる。

距離があり時間のかかる高妻山へは早朝に挑む、これ常識。

歩き出しのキャンプ場でグランピングしているキャンパーたちを観察する。

優雅に椅子でくつろぐその結果が、朝から死んだ魚のような眼をしていた。

最近はソロキャンプが流行しているらしいけど所詮ブームにすぎないのでは。

モノやスタイルに凝って、うんちく垂れる様になったら・・・末期かもね。

 

 

 

 

 

 

 

 

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2020年1月21日 (火)

山歩き:万燈山といきものふれあいの里、ため池は工事中

山歩き:万燈山といきものふれあいの里、ため池は工事中

西尾の「いきものふれあいの里」には今はもう失われた里山の自然がある。
里山の自然を維持するのにどれだけの人の力が必要なのか。
中心にあるため池が耐震工事で、ふだんは見られない断面を知る。

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【山行日】2020年1月19日(日)    
【山 域】西尾・幸田:万燈山、いきものふれあいの里
【天 候】晴れ時々曇り、風は冷たい
【形 態】一部周回、往復
【コース】いきものふれあいの里駐車場、起点
里P12:03--迂回路--ふれあいの里--12:40ロータリー--チョウの小径--
--野鳥の森--13:05万燈山13:36--14:08里P

吹き抜ける風は冷たいのに、平年よりは暖かいという微妙な気象。
なぜかずっとあわただしいような、それでいて何も仕上げていない日々。
季節の自然の営みから、いきものに会えるのを楽しみに西尾の里山へ向かう。

いきものふれあいの里は今日も行事をふつうに消化していた。
ただ背後の大きなため池が地震対策で本格的な補強工事中。

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トンボの里へは、ぐるりと遠回りする迂回路が用意されていた。

ふだんは足を踏み入れない地点から珍しい角度でながめるのはいい。

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ため池といっても構造はダムと同じなので、感心しながら見ていく。

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ということは以前、土の堤防だと思っていた地面の下はこんなふうだったわけだ。
その表面にかぶせられた土があたかも自然の土手を装っていたらしい。

そこにはふつうに野草が咲いていた。
どんな環境でもおのれの本来的生命力でかれらは里を彩っていた。
仏の座、大狗のふぐり、タンポポ、そして目立っていたのが姫踊り子草。
来年の今頃には、心配するまでもなく咲いててほしい。

水が抜かれ、補強工事真っ最中のため池。

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目が行くのは、上流から流れ込む水の道、デカ箱庭を貫く一本の大河。
これは好きだ。

凡庸に見える地面には硬い柔らかいがあって、そこを低いほうへ流れていく水。

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その水の流れが造り出していく地形が、ホンモノの地形に重なる。

えぐれた崖や深い谷を造り、ほかの流れを受け入れてゆったりと平野をつくる。

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トンボの里も工事中で、どこにもカエルの姿やカエルの卵もなし。

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ここ数年、ヤマアカガエルもヒキガエルも減少気味だし遅れている。

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人の手が入るのはよくても、工事には敏感ということか。

万燈山へむかう。

すぐに竹林の道。

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京都の雰囲気。

しばらく進むと切通しがあって道は下っていく。

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こちらはちょっとした鎌倉気分。

火薬庫の際を通り、林道への急な階段を上がる。
林道へ出ると平坦になり、ゆったりと歩いていく。
ロータリーまで来て、歩き足りないのでもうしばらく歩くことにする。

「チョウの小径」をどんどん下っていく。
苔むした石がごろごろの道だが、浮石がないのに少し驚く。
あっ、ここもセンリョウの群生地なのだ(近くの西尾の茶臼山と同じ)。
赤い実だけでなく、黄色の実もある。

そして上り返しの道は「野鳥の森」になる。
ふたたび林道へ出るが、今度は舗装された車道を右へ戻っていく。

万燈山の北上り口から急な道を上がっていく。
すぐに180度視界の開ける山頂に着く。

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裏の地蔵さんや庚申塔へ足を延ばす。

地蔵さんには平等にお供えがされている、感心だ。

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少し風が冷たいが、景色をおかずに休憩する。

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京都の大文字山がこんな雰囲気だった。
もちろんここでも京と同様、野焼きをする。
宇治茶の元が西尾茶ということを差し引いても両者はよく似ている。

そんな妄想がうまれる冬の日溜りハイク。

 

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