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2011年9月19日 (月)

山歩き:赤岳、双子尾根を周回

山歩き:赤岳、双子尾根を周回

八が岳の主峰赤岳の南東によく似た尾根が並んでいる。
このまるで双子のような尾根、真教寺尾根・県界尾根を周回した。
八が岳は大好きな山域で、なんども歩いてはいるのだが、
山歩きは久しぶりで、体調その他を考慮し、今回は掟破りが多い。

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【山行日】2011年9月18日(日)
【山 域】八が岳:赤岳、真教寺尾根・県界尾根
【天 候】雨のち晴れ
【形 態】尾根周回 単族 軽装準急
【コース】清里、美ノ森たかね荘駐車場
たかね荘7:26--8:13賽ノ河原--8:59牛首山--10:50尾根分岐--11:02赤岳11:33--
--12:26大天狗--13:05小天狗--13:37登山口入口--14:27たかね荘

夜中3時過ぎに家を出る。自分の信条に反して今日は高速道路利用。
体調と距離と時間からやむを得ない。
豊田南ICから小淵沢ICまでたらたらと走る。本当に楽である。
軽だからスピードは出ない、出さない。
トイレ他なにもかも随所にあるから便利なものである。
料金所で大枚\4350-を請求され、そこでびっくりする。
ICを出てから清里、美ノ森までは八が岳高原ラインで一直線。
ここでも感じることは、なんとまあ便利で楽なんだろう。
しかし、だ。
ここで予定外のことが起きた。
諏訪湖パーキングでは晴れていたのに、ガスがたちこめ雨が降ってる。
天気予報は晴れマークではなかったのか。
連休谷間の貴重な晴れの日を見て喜んで出かけてきたというのに。
駐車場には十数台あり、準備している人や様子見の人がいる。
上下合羽にスパッツを着けて完全武装である。
お互いあいさつを交わし、ぼやきながらの情報交換。
ここの登山者のほとんどが真教寺尾根を上がり、県界尾根を下りてくる周回屋。
ここまで来て予定変更では済まされない、行くだけ行ってみるである。
山は久しぶりなので、歩いてみて体調さえよければ計画変更も考えていた。
でもこの天候ではそれは当然無理である。

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普段着に合羽上を羽織り、傘をさしていく。
合羽下は忘れたし、スパッツなど持っていない。靴もどうだか。

出発し、すぐに情況がわかり、装備について後悔する。
ここは、雨に濡れた笹が登山道に覆い被さっている。
登山道はよく整備されてはいるが、木の桝目の中が水たまりなのだ。

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棚田か千枚田の、一体、どこを歩いていくのか。
そんなこんなで、いらぬ(?)神経を使い登っていく。

観光名所の羽衣の池。

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もちろん、手前がその池ではない。そこは、ふだんは地面。

柵のむこうが正真正銘の池、木道を少し歩いてから見るとこんな感じ。

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こんな天気ではどんな防備をしていても無理だろう、下半身はすぐにぐっしょり。

登山ズボンはべたべたで重くなり、靴の中は水がたまってぐちょぐちょ。

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上半身だけは、自分の対応で正解だった。

むんむんの湿気と温度ですぐに熱く、暑くなってきた。

うんざりしながら上がっていくと、急に明るくなってきた。

牛首山の手前で、ガスも雨もあがった。

なんだ。あれは、雲海の雨だったのか。

樹林越しに隣の山の稜線が見えてくる。

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どこだ、あれは。

尾根稜線か、旭岳、権現岳や三ツ頭かな。

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牛首山で、合羽を脱ぎ、傘を畳み、ふだんの軽装備にする。

すると風が通って涼しさを感じ、身体も急に軽くなってしゃきっとする。

扇山を越えると、眼前に赤岳が壁のように立ちはだかるのだが、
目指す目標がはっきりして、俄然、登る意欲が湧いてくる。

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とにかく、天気が良くなってよかった。

これでこそ、大枚使って山へ来た価値がある。

価値に十分に見合う景色である。

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扇山からはいったん下って上がるのだが、このあたりは要注意である。

勿論、自分にとってのことで、疲れがどっと出てくる頃である。

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足場も悪いし、後頭部を暑い太陽が照らすので、それも注意である。

扇山から岩場までが、真教寺尾根の歩きの要点だと思う。

それを過ぎれば、展望が開け、岩場の登りに専念できる。

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岩場の登りは三点確保が基本で、鎖はできるだけ使用しない。

登りは、足で登るのが基本で、その方が楽だ。
自分はかなりの高所恐怖症だが、登っている間は忘れるようにしている。
上を見ていれば、下を見る余裕などないというのが本当。
登った(上がった)はいいが、同じ所はもう下れない、というタイプ。

しかしよくもまあ、こんなにずっと鎖を付けたものだ。

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どこを登るか手がかりが分からない時は、仕方なく鎖を頼る。

これをすると、登るのは簡単だが、あとで腕に疲れがくる。

傘をさして歩くのも同じで、ふだんから傘さし歩きに慣れていないと辛い。
いつも往復1時間の通勤路を日傘(折り畳み傘)で歩いているのが幸いした。
となると、おしゃれな日傘で歩いている御婦人方は雨の日の山歩きに適している。
って、そんな人たちが山に来ることはありえない、か。

尾根の上部や、尾根分岐あたりから振り返り見渡す展望は素晴らしい。

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これは尾根上がりのかなり下の方でふりかえった時。

真教寺尾根の中心は扇山なのか牛首山なのか。
遠くむこうに富士山が首を出している。

真教寺尾根とよく似た県界尾根が双子のように並んでいる(最初の写真)。

ガスがずっと湧いていて、尾根のしっぽを隠している。

となりの近遠く権現岳の手前には、大天狗小天狗岩が険しい。

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再び、鎖場を振り返るのも、過ぎてしまった安堵感から面白い。

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何せ、みんなだって必死なんだから。

その時にはもう眼前に赤岳がぐわんと岩の塊になっている。

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その合間の向こうに見えるのが、阿弥陀岳。

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縦横に走る登山道の白い筋、よじ登ってくる無数の人々。

ここでもどこでも最後の登りを、みんな必死なのだ。

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そして、ようやく八が岳、赤岳の山頂だ。

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八が岳はいつも人がいっぱいで、本当に人気のある山だ。

自分の赤岳頂上到着は、11時2分。
惜しいなあ。2分及ばなかった。
これで、計画変更はなし。
決めたルールはきちんと守るのが自分の流儀(!?)。
11時までに到着なら、権現岳・天女山経由の周回だったのに。

じゃあ、ゆっくりと昼食・休憩および人の観察。

赤岳山頂は人が多いし、場所も全然ない。

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移動して、なんでこんな所にという頂上山荘の、その前の頂へ。

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あれ、木のテラスがなくなっている。

そんな間も、横岳や天望荘方面からも人が上がってくる。

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下りは、頂上山荘の脇から県界尾根道に入る。

ここからは双子尾根がさらによく見え、それらしく分かる。

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真教寺尾根と相似だから、最初からがんがんの激下り。

といっても、鎖とはしごの連続ばかりである。

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登りと違って下りは、人工物を使いまくる。

鎖は下り用、そのための鎖だと、勝手に思っている。
ここで一歩一歩、安全に下りる足場を探せば、多少は技術向上するかも。
そんな向上心などさらさらないので、百均軍手をはめて下る。

この県界尾根の特長は、真教寺よりもはっきりとした道区分だろうか。

激下りのあと、大天狗から小天狗までは、一転なだらかな歩きになる。

なだらかな歩きの途中、ほっと一息、赤岳を振り返り見る。

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そして、南側の真教寺尾根をみやる。

ガスが湧いてきて、そのむこうが権現岳など。

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この長く単調な歩きの途中に、「野辺山駅へ○㌔」の表示板がある。

これが道迷い感覚のもとになったことがある。
小天狗という、この尾根から下りるポイントを越えていないのにその表示。
それを見落としたと思い、戻ったりしてうろうろした。
合目表示が標高で区分しているので、激下りとなだらかでは差が大きすぎる。

そして、小天狗からすぐの、尾根から下りる足元の悪い道である。

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この道こそ普通の急な登山道なのだが、上り下りとも厄介だろうな。

双子尾根の間の沢に出たところが、県界尾根の登山道入口になっている。

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道がところどころ舗装されているのは、無数の堰堤工事の跡か。

チョウやトンボが、アザミほかに群がっていた。

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たかね山荘までは、スキー場への車道を長く歩くことになる。

暑い日差しに焼かれ、たかね山荘駐車場に来ると、はとバスが居た。

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「あと少しです、がんばってください」
と、きれいなガイドさんがお客に声をかけている。
ほう、羽衣池に立ち寄っているのか。
あの棚田池の道をみんな歩いているんだ。
じゃあ、がんばってください。

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今日の反省

・掟破りの高速道路を利用したので往路は所要4時間でまあ楽。

復路は杖突峠越えなど一般道をたらたらで5時間半、とても疲れた。

結局、山歩きの時間より車の運転の方が長いというのは、疲れが大きい。

・権現岳・天女山周回だと2時間プラスだが、もう体力がなさそうで無理か。

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権現岳~赤岳だけがまだ未踏なんだけどなあ。

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コメント

 長旅お疲れ様です。 たそがれ高洋さんも、八ヶ岳に行かれていたのですね。 なぜかこの季節(秋)になると行きたくなる山域ですが、何故でしょうねぇ。
 しかし、朝方は生憎の天気ですが、上に登ってからは快晴の青空で快適ですね。 あのまま雨で岩場を登る(降る)となると怖いですよ・・・。

投稿: おど | 2011年9月20日 (火) 19時35分

おどさん、お久しぶりです。唐沢鉱泉から天狗・硫黄・横岳・赤岳の往復レポを楽しみにしていましたが、おどさんには珍しくアップが遅くて(?)、読まないまま、出かけました。体調が不十分なのにあの歩きはなんですか、といつもの驚きとため息です。最後の下りでどってんも計算ずくとは参りました。休暇を取って金曜日に行く、これぞ見上げた心意気ですね。

投稿: たそがれ高洋 | 2011年9月20日 (火) 20時31分

 ブログが更新されないと思っていたら、八ヶ岳に行っていたんですね。すごい速さで周回してますね。驚きです。それに触発され私も八ヶ岳に行ってきました。台風の後なので登山道が少し気になりましたが、心配なく歩くことができました。行ったところは、唐沢鉱泉から西天狗、東天狗、中山峠、にゅう、白駒池、高見石小屋、中山、中山峠、黒百合平(池を見る)、唐沢鉱泉。天気は晴れだが天狗岳を下るところから東側が見えなくなってきました。

投稿: す~たん | 2011年9月23日 (金) 21時23分

すーたんさん お久しぶりです。
相変わらず元気に精力的に歩きまわっていますね。日頃からしっかりと訓練を積んでおられるので無理ではなく、自由に歩き回れますね。また、素敵な写真を見せて下さい。

投稿: たそがれ高洋 | 2011年9月25日 (日) 20時54分

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