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2015年2月 2日 (月)

日記:刈谷日劇で山本政志監督特集ほか

刈谷日劇で山本政志監督特集+林田裕至・原画展

最近でこそ?知名度の高い監督だが、その世界や異界。

映画美術の林田裕至・原画展とあわせて開催中。(~2月13日)
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映画『てなもんやコネクション』1990年/日本・香港/119分

【監督・脚本】山本政志 
【出演】新井令子 ツェ・ワイ・キット リ・チエオン 近藤等則
Original

『共同脚本は宇野イサム。撮影監督はCF出身の玉井正誠がそれぞれ担当。
九扇は生粋の香港っ子。クイズに当たって日本旅行に来たものの、迎えに来たのは片言の広東語しかできないクミ。おまけにとんでもないドケチ・ツアーだった。そんなツアーの途中、何者かに荷物を盗まれてしまった九扇とクミは、占い師のお告げで九扇の服を着込んだ犯人茜に出くわす。茜にうまくはぐらかされ、どういう訳か三人で、憧れの「東京ディズニーランド」に、と思ったが手違いで「浅草花やしき」に行ってしまう。だが、そこで思わず“香港旅行ご招待”が当たった九扇はクミや茜と共に無事香港に帰国。クミと茜は九扇の家に住み着き一家のインチキ商売の片捧を担ぎ始めるが、そんな時、変な日本人が一家を訪ねて来た。それは世界の資本を動かすほどの大企業で、最新ビル建設のために一家の土地を地上げに来たのだった。こうして一家は巨大な組織と対決するハメになった。そんなある日、オヤジとの喧嘩の末、村から出て行った茜は、組織の男矢崎に連れられ日本領事館で豪華な食事を御馳走になり、矢崎は茜に「契約書に一家のサインを貰ってきて欲しい」と協力を依頼するのだった。茜はサインひとつで何でも買い物できる組織のクレジットカードをもらうことで引き受けるが、ふとしたことから、そのカードが偽造できることを知る。そして苦心の末、2000枚のカードを偽造した茜は、それをあちこちにバラまき、その利用額が全世界で2000億円を越してしまうのだった。こうして地上げ計画は中止となり、一家に平和が戻ってきたのだった。...』

あの頃の大阪があり、在りし日の香港がある。
ともにごちゃごちゃでぐちゃぐちゃで何でもありの世界。

生きていくためには生き馬の眼でも抜かなければ、自分がほおりだされる。
とにかく口と態度で負けたらあかん、相手にひるんだらそれで最後。

大阪は釜が崎や新世界、香港はなぜか釣魚翁が見える布袋湾。

まさに「映画」は国境を越えるではなく、「アホ」は国境を越えるという世界。

新井令子の速射砲が気持ちいい。

お勧め度は ★★★ 刈谷日劇にて

二本立てのもう一本は。

映画『ロビンソンの庭』1987年/日本/119分

【監督・脚本】山本政志 
【出演】太田久美子 町田町蔵 上野裕子
Photo


『山本政志と山崎幹夫の共同脚本に内田 栄一が脚本協力の形で参加。
撮影は「ストレンジャー・ザン・パラダイス」のトム・ディッチロと、苧野昇 がそれぞれ担当。
クミは緑のある住宅街の一画の外国人ハウスに住んでいた。彼女は定職をもたず、ドラッグを売買したりしながら生活している。ある日、ボーイフレンドのキイと友人のマキと一緒にアフリカ料理店で食事をした。最近、世の中がおかしくなってきており、クミの仲間にも捕まる者や入院する者が出てきている。マキは地軸が狂ってきたのが原因だといい、タイのコサムイに脱出しようと提案した。酔っ払って帰る途中でクミは緑に囲まれた廃墟を見つけ、中へ入ってみた。するとなんだかそこが自分の家のように思えてきた。翌日、早速、廃墟へ引っ越してきたクミ。持ってきたのはいくつかの家財道具と観葉植物だけである。クミは畑をつくってキャベツを植え、部屋の壁にはペインティングを施し、夜は屋上で星を眺めたりしながら快適な生活を送っていた。廃墟でのパーティ。クミやキイ、マキのほか五、六人の仲間たちと近所の子供たちが集まってきた。キイの話では狂い始めた人間はクミの仲間だけでなく、あっちこっちで増えているという。やがてユウというちょっと変わった女の子がパーティで騒ぎを起こして去って行った。その夜、久しぶりに抱き合ったクミとキイ。廃墟に移り住んで何カ月かたったある朝、クミは体がシビれているのに気がついた。それでも農作業を続けていたが、体の痛みは日ごとに増してくる。キイはマキと一緒にコムサイに行くという。クミは衰弱し、痛みはついに脳にまで達し、ときおり幻を見るようになった。あるとき彼女は雑草の生い茂る畑に大きな穴を掘り始めた。祖父の霊と出会ったクミ。少女時代の彼女が体から抜け出し、祖父と散歩している。いつしかクミの姿は穴に吸い込まれるように消えてしまった。まるで世界が発狂したかのように、あたりには全く人影がない。廃墟は完全につたの葉に覆われているが、緑の中でただ一人ユウだけがラジコン飛行機で遊んでいる。...』

都会の中になんと緑の世界、そこでユートピアを夢見る。
サイケデリックやヒッピーがまだ市民権をぎりぎり保持していた頃のなつかしい世界。

今風に言い切ってしまうと、反体制というより反社会的なんだろうな。

自然というか緑、雨や水に飲み込まれていく様はツァイ・ミンリャンの先を行っていた。

主役にいまいち惹かれるものがなく、穴に埋もれる世界で苦しくなる。

お勧め度は ★★ 刈谷日劇にて

助監督が平山秀幸だなんて、贅沢なスタッフ。
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