« 2016年11月 | トップページ | 2017年1月 »

2016年12月

2016年12月31日 (土)

映画:2016年 今年の十本

映画:2016年 今年の十本

今年のトップテン(順不同)。
単なる好き嫌いだけの自分だけの覚書。
分母は250ぐらいと多い、でも今年の封切はあまり見ていない。

《欧米映画》
『放浪の画家ピロスマニ』 独学の輝きと世間、静か過ぎる生き様
『レヴェナント蘇りし者』 じっくり煮詰め燃やす復讐の炎、映像美
『シング・ストリート』 仲間とのバンドと曲作り、うらやましい限り

《アジア映画》
『若葉の頃』 母と娘の十七歳の恋、青春は当然のように逸脱する
『pk』 神様の存在は似非神様があってこそ、素直で一途な若者の眼

《日本映画》
『ハッピーアワー』 内容も丁寧で盛りだくさん、意思疎通の難しさ 
『永い言い訳』 何はともあれ自分のことで精一杯、だめなの?
『聲の形』 辛い記憶が蘇る、ふるさと大垣の色が満載だから
『この世界の片隅に』 日々の生活、きちんと生きていくことが大切
『君の名は。』 忘れられないことがあり、繋がっていることがある


Subpirosmani700x349

映像も音楽も記録媒体の進化と再生機械の変化はめまぐるしい。
毎日おびただしい情報が世間と身の回りをやかましく駆けている。
ラジオ、テレビ、新聞や雑誌は、インターネットに踊り踊らされている。
スマホもタブレットも持っていないけど、便利な世の中になったものだ。

映画は映画館でみること、を本分としてきたのだが最近は降参。
名古屋の映画館(スコーレ・名演・伏見ミリオン)は遠いし時間も金もかかる。
刈谷日劇さんはともかく、TOHO東浦、MOVIX三好、安城コロナも同じく。
ケーブルテレビでの放映をビデオやHDに記録するのもやめた。
YouTubeなんてあんな違法でがさつな映像をよくもまあ見ていたものだ。
Pirosmanimain700x541


今やすっかりNETFLIX生活に浸っている。
いやはや、便利な世の中になったものだ。
面倒な手間がなく、観たいときに即、その世界にひたれる。

新作は確かに極めて少ない、それはまるで不満。
だから流行や日進月歩の映画業界の動きにはまるでついていけない。
どうしてもリアルタイムで観たい作品のみ、重い足を映画館に運ぶ。
それ以外は、いいことの方がうんと多い気がする、今のところ。

例えば『シング・ストリート』を観たとき。
同じジョン・カーニー監督の以前の作品をふたたび観たくなった。
『はじまりのうた』と『ONCEダブリンの街角で』をゆったりと鑑賞。

同じく『君の名は。』のとき。
『ほしのこえ』『言の葉の庭』『雲のむこう、約束の場所』『星を追う子ども』
『秒速5センチメートル』などを一気に。

同一監督作品での追求あり、役者で過去の作品を見直すこともできる。

映画だけでなくドラマもあるので、これこそ一気に見られる喜び、というか。
『闇金融ウシジマくん』は初期映画2本とシリーズドラマでその世界観に納得。
『のだめカンタービレ』は映画もドラマも全作、これはくりかえし見ている。

イーグルスやボブ・マーレーも何回も見て、音楽以外のことがよく分かった。
動く映像という芸術環境ビデオも、何かをしながらの癒しで使う。

以上、どこかのまとめサイトのような、広告一辺倒になってしまって、反省。

Sub1pirosmani_large


ということで、まとめ。

よい大人は映画館できちんと入場料を払って映画を鑑賞しましょう。

Netflixは作品数こそ多いけれども新作や人気作品はまだまだ少ない。
かつて、料金を払ってまでして見るのはどうか、というB級作品が多いのも確か。
自分のような時間だけは豊富にある下層老人には便利な選択かもしれない。
あくまでも今のところは・・・、飽きっぽい自分のことだから先はどうなることか。

付録、今年の電影タイトルで遊ぶ。

「永い言い訳」ではなく「この世界の片隅に」「聲の形」で「pk」を。
「怒り」を忘れた「君の名は。」?
「レヴェナント」いつも「ハッピーアワー」「放浪の画家ピロスマニ」。
おーい、「64」(無視)するなよ。

Giraffe_large

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月27日 (火)

山歩き:坊ケ峰から石巻山

山歩き:坊ケ峰から石巻山

豊橋と浜松の境の弓張山地(湖西連峰)には歩道が整備され、よく歩かれている。
山地から派生する尾根にも整備が進み、ふもとには公園がつくられている所もある。
ただ、坊ケ峰と石巻山をうまく周回する自然歩道コースはなさそうである。
最近流行の聖地巡礼を兼ねた、そんな周回コースを描いてみた。
P1080286

【山行日】2016年12月25日(日)    
【山 域】東三河:豊橋、弓張山地
【天 候】曇りのち晴れ
【形 態】周回 単族 軽装
【コース】正宗寺駐車場、起点
P9:02--正宗寺参拝--10:22・359--11:05本線合流--11:35坊ケ峰11:45--
--11:52本坂峠--12:21富士見岩12:48--13:06大知波峠--13:52石巻神社--
--14:11石巻山--車道(歩道)歩き--15:57P正宗寺

坊ケ峰(446m)は豊橋自然歩道本線に位置し、姫街道とセットで歩かれることが多い。
石巻山(358m)は本線から微妙に離れていて、神社を含めて単体として存在感がある。
できるかぎり往復しないで周回にするには坊ケ峰の北の・448西尾根を利用するしかない。
この・448西尾根には地形図では一部に道が記載されているが利用可能かは不明。
周回コースとしては・448西尾根と本線、石巻山尾根という稜線部をつなげばよさそう。

コースの基点はこれら山間の平地の中心、嵩山(スセ)のどこかになるが、どこがいいか。

それにふさわしい場所、聖地(ロケ地)があった。

豊橋市は「みんな!エスパーだよ!」の町、そのロケ地の象徴が「喫茶シーホース」。
Dsc01731

ということで当日、豊橋は嵩山の喫茶店シーホース(実際は喫茶パトリア)を目指す。
休日という事で車が少なくて順調に走行、8時少し前に到着する。
準備中だったが中にいれてもらい、ゆっくりロケ地を見せてもらう事ができた。
モーニングセット(380円)なんてふだん、まして山歩き前に味わうことなんて皆無だし。

勘定を済ませ店を出ると、常連客がまるで申し合わせたように車で集まってきた。
よそものの自分を避けていた、のではなく開店時刻が8時半だったようだ。
店に迷惑がかかるので、とてもここに駐車しておくことはできない。

周辺も往来が激しいので人里離れた目指す山のふもと、正宗寺へ向かう。
地形図によると正宗寺から歩道がありそうで、利用できるかもしれない。
正宗寺は臨済宗妙心寺派の禅寺でとても広くて大きな敷地と駐車場をもつ。
檀家のみなさんが年末の大掃除をするなか、そーっと参拝する。
P1080222

外も広いが中も立派、ただ地形図の歩道方面は立ち入り禁止のようだ。
入れたとしてもたぶん歩道は地形図上だけで廃れているとも思われる。

とりあえず・359へはその南尾根に取り付き、じっくりつめていくことにする。
標高差も少ないのでたいしたことはないだろうと適当に斜面を上がる。
すぐに正宗寺林道にあがり、いい道なので歩いていくとそれは途中まで。
P1080228

その後もそれらしい跡はあるがすっかり樹木や下草に覆われてしまっている。
それでもシダ類が繁茂する道跡横の急斜面よりはましなので進んでは行くが・・・。
まとわりつく枝やシダ類、しなったヤツデに顔面パンチを食らったり、と散々。

適当な太い枝を木刀代わりにして枯れ木やシダ類をなぎ倒していくが、きつい。
斜面で危なくなり咄嗟に近くの枝木をつかんだら痛い。

なんだこれ、樹皮のトゲトゲ。
P1080230

烏山椒(カラスザンショウ)だって。

そんなこんなですっかりヤブコギになったが、南尾根の芯に近づくとかすかな踏み跡が。
P1080234

となると今から歩こうとするコースはやっぱり少なくない人に利用されているらしい。
人家に近い・359南尾根の南端から取り付けばヤブコギで苦労することもなかったかも。

寺から1時間以上かけてようやく三角点のある・359へ到着。
P1080235

木作りのはしごがあり、木の棚らしきも置かれているが、展望はない。

少しもどって方向を変えて、・448のある豊橋自然歩道本線を目指す。

こちらも踏み跡らしいものがかすかにあり、一部を除いてヤブコギはなし。

樹間からかすかに石巻山が覗けたり、鉄塔基部では豪快な展望が見られた。
P1080241

少しずつ道が広がり前方が明るくなると、豊橋自然歩道本線に合流する。
P1080244

地形図では・448で、この豊橋自然歩道上では最高地点になるのかも。

本線は防火帯でもあるので道は広いし、よく整備されている。

南にはこれから向かう坊ケ峰がすっくと立っている。
P1080245

正面から温かい日差しを受け、ゆったりと下り、上り返して行く。
P1080246_2

坊ケ峰の三角点に着き、右手に方向を変えると社がどすん。
P1080249

遠くから見るとそれなりに格好も良くて存在感のある山だが、展望はない。

ここから本坂峠まではぐんぐんと下り一辺倒。

峠で自然歩道は姫街道と交差する、かつての要所。

ここからの自然歩道は歩く人も多くて、一般遊歩道になる。

大山浅間社周辺の樹木の根っこの見事なこと。
頭浅間社(ふもとからは足浅間、腹浅間がある)も奥ゆかしい。
P1080255

歩道歩きは稜線歩きになるがなかなか展望が開けない。
展望が開けるのは鉄塔の基部があるところで、そこは必ず先客がいる。

・427からはるんるんの歩きになり、行先に割岩(富士見岩)が見られるようになる。
P1080258

今の通称は富士見岩だが、北から見ると元の名の割岩がふさわしい。
一見、岩が割れて並んでいるのがあの屋久島の高盤岳トーフ岩に似ている。

そんなこんなでその・415割岩(富士見岩)に到着。

当然先客がいるので、たまたま誰もいない岩の上にあがることにする。
とにかく展望がいいし、爽快な気分になる。
ここで昼食休憩、靴を脱いでくつろぐことにする。
ヤブコギでしっかり汗もかいたので上着や手ぬぐいを乾す。

落ち着いて景色を見る。
Dsc01743

真っ白な雪山は赤石山脈(白根・塩見・赤石)だ。

さて岩の名前の由来になってる富士山は、・・・雲に隠れている、残念。

しかしこんな展望のよい岩のすぐ近くになんでまたじゃまをするような鉄塔が。
Dsc01744

まさか、あの中部電力がこんないい場所に鉄塔を建てるなんて、人生の~。

ここはまさに人気スポットで何人ものハイカーが寄っては立ち去って行く。

さてと、自然歩道を南下、大知波峠に来る。
P1080263

歴史的遺跡のあとらしい。

ここで本線を外れて、石巻山尾根に入る。
そこでもう一つの選択は、ふもとの長彦へ自然歩道で下りること。

考えずに予定通り石巻尾根に入ったが、長彦へ下りた方がよかったかもしれない。

ここから石巻山までは途中一部だけ自然歩道だが、ほかは観光路という車道。
車道は平坦で歩いていて楽なのだが、面白くない。
変化に乏しいので自然と歩きの速度があがり、これがあとでじんわりと足の負担になる。
40分ほどの歩きだがとても長く感じてようやく石巻神社に到着。

石段を上がって参拝後、石巻山を目指す。

登山道らしい道なのできついはずだが、車道歩きよりはずっと楽しい。
P1080273

石灰岩がごろごろの道を上がる。

大きな木があったり、蛇穴やダイダラボッチの足跡もある。
P1080276

石巻山といえば岩峰で、最後ははしごと鎖場を上がっていく。
P1080280

山頂はそれこそ360度の展望が広がり、見事なもの。
P1080285

今日歩いてきた稜線をのぞみ、起点の町や寺を見下ろす。
P1080281

P1080286_2

上が・448西尾根、山に食い込んだところが正宗寺で、自分の車が点、
中間の集落は嵩山で、左の方の道路沿いに喫茶シーホースも見える。

ここで少し不安が。

時刻はすでに2時を過ぎ、時間も押し迫ってきた。
山をおり、ふもとは平坦な道で歩きやすいとはいえ、途中ふたたび山越えもある。

あわてて下山しつつも、ここは石巻自然科学資料館へも寄らねば。
P1080293

これは寄って正解だった、入場が無料ということだけではなく。

それは「石巻山自然観察路マップ」という豊橋自然歩道の全体案内地図が入手できたこと。
観光マップでは珍しく絵図ではない、地形図がきちんと元になって作成されている。
基本情報が色をかえて書き込まれ、先に手元にこれがあれば苦労しなかったのに。

と思いつつここから石巻山自然歩道をとらずに車道を下ってしまう。
楽だけど遠回り、しかも途中からショートカットできる点線林道(歩道)が目に入る。
林道の入り口には車止めがあり、中はとてもいい道だった。
P1080299

ずんずん喜んで進んでいくと、終点になり、そこからは案の定ヤブに変わる。
それでも先へ行くととてもだめで、安全安心を鑑み、引き返すことにする。

あらあらまあまあ、でようやく下の参拝駐車場へ。

ここからは山越えショートカットなどはあきらめひたすら車道(歩道)を歩く。
P1080303

この山を越えていくとショートカットできるが、おそらく大変だっただろう。

横を車がびゅんびゅん通り過ぎ、バス停もいくつかあった。

喫茶シーホースに戻ってくるが、まだまだ先は長い。

なんやかやでようやく正宗禅寺の大駐車場にたどりつく。
長くて、びんびん足に負担のくる歩きになってしまった。

大知波峠から長彦におりていれば、このロケ地でもゆっくりできたのに。
P1080313

今日の反省

豊橋自然歩道はコースの選び方で楽しい歩き方ができると再認識する。
冒頭の「聖地巡礼周回コース」は姫街道・富士見岩・長彦自然歩道がよいかも。

おまけ(聖地、喫茶シーホース内の写真)

連中がいつもたむろしていた座席、壁にはその場面映像ほか。
Dsc01733

もっともそれらしい写真。
Dsc01738

おっと、見るところがちがうよ。

左上のおねえちゃんたちの太ももではなくて、右下の本の背表紙がそれ。
ちなみに左が真野恵里菜さんで右が夏帆さん。


| | コメント (2) | トラックバック (0)

2016年12月12日 (月)

山歩き:初冬の鳳来寺山

山歩き:初冬の鳳来寺山

鳳来寺山は名所・旧跡として見るべきものが豊富で、歴史と伝統の重みはずっしり。
表参道から東海自然歩道を兼ねる登山道は変化があり、距離以上に歩きがいがある。
鳳来寺自然博物館は気楽に立ち寄れる知識の宝庫として貴重な場所。
Dsc01716

【山行日】2016年12月10日(土)    
【山 域】奥三河:鳳来寺山
【天 候】曇りのち晴れ
【形 態】周回 単族 軽装
【コース】鳳来寺参道入口、門谷無料駐車場、起点
P8:06--8:25登山口--馬ノ背--9:24本堂--奥院--10:11山頂(瑠璃岩)10:38--天狗岩--
--11:09鷹打場11:42--東照宮--12:09本堂--12:34登山口--博物館--13:50P

9月は天候不順で遠征山歩きができなかったが、秋に入ってからの近場は順調。
これ以上は欲張らず、それなりの山で落ち着いた歩きをしたい。
観光地だが「もみじまつり」の狂騒もおさまったであろう鳳来寺山にする。
第2東名を使えば時間的には御近所の山になるが、それには及ばない。
休日なので国道23号線や1号線と県道は通勤渋滞することなく流れもすんなり。
鳳来寺門谷に来ると、まつりの余韻はまるでなく静寂そのもの。
表参道入口の無料駐車場はがらがらで、二重の喜びをもって駐車する。
P1080108

確かに数百メートル入ったところに大きな有料駐車場があり、登山口に近くなる。
でも、参道を歩くならここから始めないと多くの見所を見逃してしまう。

観来館(みにこんかん)という観光案内所から始まる「歴史が歩いた坂道」がそれ。
歴史や文化に出会える舞台として門や彫像、干支彫り物などが所狭しと並んでいる。
そこに句碑や歌碑が加わり、史跡・文化財あり、古木・並木あり、そして門前街なのだ。
P1080111

なんでもあるが何よりもすごいのは、道の両脇や川を抱える苔むした石垣だろうか。
P1080115

P1080113

年月の重みや伝統・文化にずっしりと感じいる。

表参道はやがて1425段の石段を迎え、いよいよ登山というか修験が始まる。

仁王門を過ぎたところで参道の石段を離れ、左手の馬の背道に入る。
本堂までを石段で往復するより、変化をつける意味で山道らしい側道を選択。
しばらくは狭い急登になるが、小さな尾根に上がると東屋兼展望台。
P1080117

P1080118

こういった施設のどれもが年代を感じるというか、老朽化している。
P1080120


歩いていく道の傍らには石垣があり、建造物跡があり、地蔵様がたくさん。
石組みは何層にも重なりまるで古城跡をみている感じ。

大岩の基部の狭い穴へ階段は続くが、とてももぐりこめそうにない。
P1080130

横から回り込んでようやく抜け出る。
すると眼前に広がるおびただしい石段、というよりたくさんの墓。
P1080129

これらひとつひとつに生前があり言われがあったはずでそれを思うと無言。
というかこの場所は参道から離れていて観光客の目に付かない。

そんな忘れられたような存在の史跡が方々にあるのが鳳来寺。

本堂に近づくと雰囲気ががらっと変る。
Dsc01702

足元の道も平坦に歩きやすく整備され、しかもきれいに掃き清められている。
P1080137

P1080139


朝日を浴びて本堂も本山も輝いている。
Dsc01701

来年は某テレビ局の大河番組で取り上げられる、幟もあったが裏向き。
階段を上がりつつそこを離れて鐘堂に寄ると、石仏がずらっと並んでいる。
おっと、太い工型の2本の鉄棒が大岩の転落を防いでいる。
P1080143

P1080145


そこから登山道というか東海自然歩道に入ると一気に上がりに転じる。

ここからは静かになり(観光客は消え)、ひたすら歩きに徹することになる。

ずんずん上がっていくと崩壊した建物があり、そこが奥ノ院。
P1080152

後ろに回るとすばらしい展望の広がる露岩がある。
P1080153

P1080154

ここは慎重な行動を、身を乗り出して足元を見るのはいかがなものか。

鳳来寺山の山頂に向かう。

途中、趣のある東屋休憩所があるが、老朽化で使用できず、残念。

樹林に囲まれた小高い丘が鳳来寺山山頂685m。
P1080158

そこから東海自然歩道を棚山方面に数分進むと最高地点の瑠璃山695mがある。
P1080164

瑠璃山は進行方向の左手にあり、見上げるような露岩。
上がると展望はいいが、先に進んだほうがもっと見晴らせる場所がある。

先へ進み、少し下りて樹林の開けた露岩の道が展望適地のようだ。
P1080162

ここら辺の雰囲気は隣の山、県民の森の尾根道ととてもよく似ている。
山の出自というか地質その他がいっしょなのだから当然だわな。
少し運動、と思って鉄の階段を下ったり上がったりする。
棚山や宇連山がむこうに見えるが、峠まですら行く気力はない(いつも通り)。

鳳来寺山山頂までもどり、周回路を天狗岩方面に進む。
稜線の歩きだが、樹林帯なので展望はない。
その代わり露岩がいくつもあり、そこへの踏み跡が必ずあり、いちいち覗く事になる。
そしてそこで自分のやっていることの意味にようやく気づく。

天狗岩は東屋もあって休憩適地なのだが、危険で立入禁止、残念。
P1080170


ずんずん下っていくと表示があり、鷹打場へは本線から外れることになる。
そこも露岩のひとつだが、大きく飛び出ているので名所になったらしい。
展望よし、岩石を積んだ手頃なテーブルもあるのでここでゆっくり休憩する。
Dsc01682

ここからは棚山・宇連山は見えず、パークウェイや赤石山脈が見られる。
Dsc01683

それにしてもここは、どこまでも盆栽だ。
上では冷たい風にくつろげなかったが、ここで背中に太陽熱をいっぱい受ける。
若い二人連れが来て、ずんずん露岩の先っぽへ行く。
あらあら、危ないところだからこその撮影会。
Dsc01684

ちなみに離れたところから鷹打場(岩)を見るとこんな感じ。
Dsc01690

その後は本線に戻り、周回路を戻っていく、今日の歩きの終盤。

降りて行くとみやびな眺めの東照宮。
Dsc01692

人の少ない歩きだったが、ここならたくさんの参拝客がいるかと思えば静か。
Dsc01698

ただ秋のなごりが漂っていた。
Dsc01699

本堂に戻ってきても落ち着いた雰囲気のまま。

いわゆる表参道の長い石段を下っていく。

石段は急なところや段差が異なるところもあり慎重に行く。
参拝客を見下ろすかたちになるのでなんか変な優越感。
秋のなごりをデジカメようとする余裕ができていい。

傘杉、仁王門を過ぎ、とんとんと下っていくと前方が明るくなり、登山口へ出る。
Dsc01711

歩きの時間が短い分は、鳳来寺自然科学博物館に寄って心を満たす。
Dsc01715

昔なつかしい仏法僧のことや、地質・化石・鉱石、植物・生物でも興味深い。

今歩いてきた鳳来寺山の姿や成り立ちを科学できるのが面白い。
Dsc01724

Dsc01722

今風のしゃれたところは全くないが、これぞ理科の世界という博物館でお勧め。

入館して、暑いので上着を脱いでくつろいでいると眼前を通る人の姿にびっくり。
自信はなかったが声をかけるとやはりそうだった。
四十数年前の大学時代、寮で同室だった地質専攻、ワンゲル部の彼だった。
専門を活かして今も東三河ジオパーク構想実現にむけて活動中とのこと。
展示の解説もしてくれて、ありがたいし、なつかしかった。

今日の反省

鳳来寺山は奥三河の山の特徴の象徴的存在で貴重だと再認識。
棚山・宇連山、県民の森とからめて季節を変えて訪れたい。
Dsc01729


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月 5日 (月)

山歩き:表山、裏山、行平山と幻ノ池

山歩き:表山、裏山、行平山と幻ノ池

この4月に故郷の山、養老の表山・裏山から笙が岳を歩き、いくつかの疑問が残った。
もみじ峠と表山をつなぐ分水嶺尾根は如何に、幻の池(竜が池)はどこに。
十年ほど前に上石津から上がり、勝手に表山と勘違いした頂は本当はどこか。
養老山地は北部が面白い、その核心に迫る課題解決、さまよい山歩きの始まり。
P1080062

【山行日】2016年12月3日(土)    
【山 域】西美濃:養老山地北部
【天 候】晴れ
【形 態】一部周回の往復 単族 軽装
【コース】養老公園駐車場、起点
P7:48--8:16登山口--林道--9:29もみじ峠--10:12表山10:21--
--10:36裏山10:52--11:02行平山--12:30幻池13:26--13:29もみじ峠--
--14:30登山口--14:55P

旧大垣市内から仰ぎ見る養老山地は船底のような平凡な山容である。
特徴もなくほとんど同じ高さに見える中で少し目立つのが三角形の姿の山。
位置を変えじっくりそれを見ると、3つぐらいの頂が前後左右に重なり合っている。
表山(839m)と裏山(870m)であり、その奥に重なるのが笙が岳(908m)である。
ここまでは前回、2016年4月16日の山行で解決した。

養老の滝は笹原峠ともみじ峠を結ぶ稜線の東側の沢や谷の水を集める。
笙が岳に向けてもみじ峠を過ぎると道は下り、そのむこうの沢は西に流れている。
大洞谷、アマゴ沢で、上石津で牧田川になり養老山地を北へ大きく回って揖斐川に注ぐ。
気になるのは、もみじ峠と表山をつなぐ分水嶺の尾根のこと。
東側から見ると屏風のように立ちはだかっているその壁の正体が見たい。
以前というか昔、笙が岳と北部の表山・裏山との間は笹の繁茂で激ヤブ地帯だった。

参考資料は今回も、養老山地を北から南へ縦走するトレランや健脚者のレポなど。
最近よく歩かれている笙が岳ルートと違って、分水嶺尾根の記述はほとんどない。

養老公園は紅葉の観光名所だが晩秋でそろそろ客は少ないと思ったのが間違い。
例の表山登山口に来てみると、「駐車遠慮」の告示板が出ている。
まいったなあ、滝上Pは千円で金の持ち合わせがない、三百円の公園駐車場に戻っていく。
朝早いから空いているが、朝の光ねらいのカメラマンの姿が多い。
公園駐車場から表山登山口を目指してもよいが、無駄な歩きが多そうに感じてめげる。
だからといって林道は使いたくない、でも課題への近道はそれしかない。
そうだ、折角だからこんな時しかない、養老の滝観光を含めたお気楽山歩きに変更。
山中の自然の黄紅葉もいいが、カエデが多い造られた紅葉はさらに鮮やかなはずだ。

滝にむかう昔ながらの石段の公園遊歩道をたらたらと上がっていく。
P1080026

石階段の原型はずっと維持されたまま、歩きやすいように丁寧に手が加えられている。
方々にトイレがあり、それがまた新しいのでびっくり。
それにしても名所旧跡や年代ものの建物がしっかり残っている事にも驚きだ。
P1080030

P1080029

子どものころいつも来ていた観光地なのにあらためて見ると新鮮である。
P1080031

ただ遊歩道となめてかかると、かなりきつい歩きになる。
観光で滝までの往復なら一気にでもいけるが、固い石の道なので足の負担が大きい。

料金の高い滝上駐車場は入山口にもなっていて、そこで登山届を記入する。
ここで養老町が出している「養老山頂登山道」マップを入手する。
あくまで概念図だが、名所とか見所とか地名とか、参考になる事は多い。
養老山の旧名は多芸山で、表山は仏ノ座なんだそうな、いいじゃないか。

もう足がだるいので表山登山口へ戻るのはやめ、林道を上がる。
部分的に舗装されたほとんど車道のような林道を上がっていく。
斜度は緩やかなはずなのにそんなに楽ではない、否、しんどい。
ゆったりくねくねの林道だが、それをショートカットするように旧道がある、逆か。
右手に表山が見えた。
P1080035

旧道はぱっと見、登山道というよりは無理やりの急なあれで、荒れて美しくない。
P1080037

もみじ峠に出る最後の旧道(古道)だけはいい感じだ。

かなりの部分、新しい林道を利用し、途中から一部だけ旧道を使って峠に着く。
P1080038

今日はここが周回の起点になりそう。

立派な登山道を外れてすぐ右手の土手に上がる。
ひとつの高みを過ぎて鞍部に下り、次の高みに上がっていく。
P1080042

P1080039

ゆるやかな丘で、雰囲気もいい。

行先の方角からは少し外れるが・752に寄る。
P1080043

樹幹越しにうっすらと見えるのは笙が岳の東峰、眼下にはアマゴ沢が深い。

北東方向から北へ下りて行く。

踏み跡もあり歩きやすいヤセ尾根道はすぐに鞍部になる。
P1080045

ここが本日の目的地のひとつ。

右手東側は唐谷(火打谷)に至る崖で、左手西側もアマゴ沢に傾斜している。
ここがもっと崩れて決壊すれば、アマゴ沢は唐谷に流れ込む、のかな。

ヤセ尾根をゆるく右手に回り込むように上がっていく。
P1080046

かなり古い年代モノのテープ印が等間隔に付けられているのは表山へのものらしい。

日光を浴びて明るい中ずっと縁を歩く感じで、谷底が深いので緊張する。
P1080047

表山への肩にあたるところでもう一度休憩し、からまる馬酔木の急坂を一気に上がる。

少しだけ展望が開けた最高点から百メートルぐらい下って歩いていくと表山三角点がある。
P1080048

馬酔木は山頂周辺だけを鉢巻のように繁茂している感じだ。
だから次の裏山へは、表山三角点からそのまま一点突破すれば行けそうだな、と。

そう思っていると鈴の音が聞こえてきた。
山中で今日初めて会う人がこの表山山頂で、とはなんと言っていいのか。
知り合いの鈴さんによく似たその人は、強面の短パン、ゲーター巻のトレラン風。
駅からこの表山直登尾根を上がり、裏山、笙が岳、養老山を周回する、という。
ここが初めてとはいえ装備もしっかりした方で、裏山まで話しながら連れ立っていく。
コースをヤマレコで入手されたことや、自身のブログ「しんの冒険紀行」のことも。

まずは表山と裏山の鞍部へ。
P1080049

そして喘ぎながら裏山に上る。

裏山は四方に視界が広がる一等の展望地で、どこを見ても飽きる事がない。
P1080051

霊仙山や伊吹山、奥美濃の山々、遠く白山、乗鞍・御嶽、木曽山脈、恵那山。

眼下には西濃全域に大垣市、南には笙が岳や養老山地の連なり。
Dsc01651

それよりも今日は北部、眼前の行平山や奥山が気になる。

おおまかに歩く方向の見当をつけ、どこでも歩けそうな斜面を降りていく。

杉木立というか植林帯に入ると一気に暗くなり、自然林に入ると再び明るくなる。

ゆるやかに上がっていくと疎林の台地で、錆びた脚立のある行平山(845m)。
P1080053

ここからは・820の行平東峰は後回しにして東の斜面をくだる。

ダイラ地形に二次林の森が広がり、とても歩きやすい。
P1080056

・810に上がっていくにつれ、馬酔木の抵抗が多くなり、ヤブコギになる。

視界も期待できないので行平東峰方面へ向かう。
P1080058

鞍部にはテープ印があり、勢至への古道らしい(地形図の点線とは異なる)。

向かう行平東峰の側面はカレンフェルトの要塞風。

こちらは山地の東面にあるのでさらに視界が開ける感じ。
P1080068

P1080062_2

行平東峰から南を見ると、左に表山、右は裏山。

錆びた脚立がこちらにもきちんと鎮座している。
P1080061_2

行平本峰よりもこちらの方がもっと山頂らしい感じがあり気に入った。

ここから北方の奥山(777m)へはなぜかしっかりとした道があり、人気コースらしい。
P1080065_2

未体験で誰もいないよさそうな場所にくるとなぜか高揚感を覚える。
P1080059_2

そんな感覚にとらわれつつ、今日はここまでと切り上げる。

戻りは、行平山・裏山は省略し、ダイラの森から裏山の裾野を回って表山との鞍部へ。
P1080073

上り下りをできるだけさけ楽をしようとの魂胆、しかしシダ類の繁茂に結構足を取られる。

隠れた倒木に躓き、もんどりうって転んでしまう。
強打したのは腕だけで、なんとか無事のようだ、危ないところだった。

再び表山・裏山の鞍部に来る。

そして、大洞谷というかアマゴ沢源流部分に踏み込んでいく。
P1080080

今は枯れ沢になっていてそこに落葉がいっぱい堆積している。
P1080081

この枯れ沢を詰めると三本杉があり、笙が岳・裏山の吊り尾根になる。

沢はところどころでずぼっとはまりこんで、水こそないが歩きにくいことこの上ない。
P1080082

源流のどこかに幻の池でもあるのか、と探すが見つけられない。

流れが出てこないまま、下りが急になっていくので、左の分水嶺尾根に逃げる。
そのまま上がっていくと表山の肩の部分で、意図しないで元の位置に戻る。

下りは注意しないと踏み跡を外しそうになるが、なんとか鞍部へ、そして・752へ上がる。

幻ノ池こそ見つけられなかったが、他の課題はかなりの部分で解消した。

気分よく高みから雰囲気のよい開けた鞍部にむけて下っていく。
今日はなんどもこんな気持ちのよい地形を歩いてきた、それだけで満足。

その中でもこの・752の鞍部はこじんまりとして明るくてとてもよさそうだ。
P1080089

落葉のいっぱい積もったそこに踏み込む。

なんだなんだ、ここは、冷たいし、足が抜けない。
もがくとずぼずぼと埋まっていく、底なし沼?
膝まではいかなかったが両足とも、深さは20cmぐらい黒い泥水に埋まる。
やっちまったな、冷たくてしかたがない。
とにかく抜け出し、近くに座り込んで靴を脱ぐ。
まだ新しい靴で蛍光イエローと白さが際立っていたのに、ドロドロの黒色だ。
P1080087

靴下をしぼると黒い泥水がジャーと出るし、黒く腐った濡れ葉がかしこに絡みつく。
手ぬぐい3枚、ティッシュ、ウェットティッシュなど総動員して泥水を排水し、絞る。
そんなこんなで必死に時間を使い、長い休憩(事故対応)時間となる。

こんなところに○○は潜んでいたんだ。
いや待てよ、こここそヤブコギネットの★竜★さんが言っていた竜が池なのでは。
観光地図では、稜線の際で場所が違うから、幻ノ池なのかもしれない。
となると、とんだ災難だったが、思わぬ形で課題が解決できたわけだ。

いつもは休憩で出した事もない緊急シートも初めて開いて使った。
Dsc01657

お守りのようにもっているだけの替えの靴下にも初めて出番があった。
ツェルトこそ使わなかったが、とんだザック内の在庫一掃セールになった。

広いシートに寝転んで上をみると、抜けるようないい天気ではないか。
P1080088


もみじ峠まではすぐ。

そこから笹原峠・小倉山へ行く気力はとっくになし。
P1080091

往きと同じ林道をたらたらと歩いて帰っていく。
P1080093

P1080098

P1080099

入山口では、朝、登山届に記入した予定下山時刻より30分早かった。

かつてはこんなリフトを利用するのがトレンディだったのかな、今でも今こそ。
P1080102

P1080100

石階段を降りていく。
そこからは観光客でいっぱいの養老の滝を愛でながら下る。
Dsc01660

Dsc01664

Dsc01674

午後の日差しがすでに届かない谷間の紅葉はイマイチ。
Dsc01677

それでも駐車場には観光バスがどんどん入ってきていた。


養老山は昔なつかしい山域だけでなく、今でも歩きがいのある山である。

来春、訪れるのは奥山か行平山、コースが困った。
Dsc01656

| | コメント (4) | トラックバック (0)

« 2016年11月 | トップページ | 2017年1月 »