山歩き:宮指路岳から入道が岳、花見山行
山歩き:宮指路岳から入道が岳、花見山行
宮指路岳から入道岳への稜線歩きは名所あり、花見ありと。
タムシバ、アカヤシオ、ミツバツツジに紅の椿が同居する季節。
久しぶりに訪れても、忘れていることが多いのでいつまでも新鮮。
【山行日】2017年4月23日(日)
【山 域】鈴鹿中南部:小岐須峡、宮指路岳・入道が岳
【天 候】晴れ
【形 態】周回 単族 軽装
【コース】小岐須峡山の家駐車場起点
P7:30--車道--7:52登山口--ヤケギ谷道--9:34宮指路岳9:44--9:54小岐須峠--
--県境稜線--11:02小岩11:21--11:26イワクラ尾根分岐--磐座尾根--12:41奥宮--
--12:51入道が岳13:08--二本松尾根道--13:30滝が谷道--14:23P
今年初めての鈴鹿、朝が早いので辛い。
目覚ましをセットして起床するのだが、朝寝の毎日なのでそれは心配。
めくるめく気分は遠い昔のこと、なのに目覚めは早かった。
何事もあきらめているという後ろ向きの気持ちを格好だけでも追い払わないと。
車に乗ってしまえば休日の道路は速い。
通る道、行く道を必死に思い出す。
今日は小岐須峡。
宮妻峡への道を過ぎ、椿大社の門前を通り抜けて行く。
こんな狭くて悪い道だったかと感じながら小岐須峡山の家の駐車場に着く。
あらびっくり、いっぱいではないか、珍しい。
その先の大石橋まで進もうとすると、なんと通行止め。
だから駐車車両が多いのか、下調べしなかったことを悔やむ。
車道歩きがある分、コース変更、左回りを右回りに変更する。
帰りは池ケ谷道ではなく滝ケ谷道の方が歩きの重複部分が減る。
どんどん出発していく人々は車道歩きだから宮指路岳や仙ケ岳なのか。
団体というかグループや友人連ればかり。
後に続くが、話し相手がいない分、進むのが速くなる。
大石橋の駐車地をうらめしく見て、すぐに宮指路岳登山口。
何度も歩いているヤケギ谷道だが、ずっと来ていないので気分は新鮮。
最近は忘却力が進み、記憶があてにならない。
その薄い記憶と勘を照合しつつ、味わいのあるヤケギ谷道を上がっていく。
谷沿いの巻き道には落葉が堆積し、そこに朝日が差し込む。
沢の流れや滝の音がずっと聞こえる。
たまに崩れた窯跡があり、樹木はまだ冬のままのような感じ。
ジグザグの登りが続き、巻くようになると、ところどころで渡渉がある。
水量があるので靴を濡らさないように気を使う。
谷道はそのまま左の主稜へ上がり、この山の名所を通っていく。
道からすぐのところにあるこの岩場は「東海展望」。
表示がなかったけどいいのかな。
それにしても大袈裟な名前をつけたものだ、否、立派なところです。
額縁のような穴から臨む山は野登山。
登山道にもどりもう少し進むと今度は少しだけ離れていて、表示アリ。
「三体仏岩」。
先ほどの東海展望と何が違うのか、といえば能動態と受動態。
東海展望は景色を見るための岩場、能動態。
三体仏岩は、遠くから見て三体の仏様が並んだように見える岩ということ。
頂上へはいったん下ってだらだらと上っていく。
こんな表示を見ると、仙ケ岳もいかめしくなる。
宮指路岳の山頂は展望も何もないさえない通過点だったはず。
だけど山頂を尊重する人々の努力の結果、少しずつ切り開かれている。
その先にも名所がふたつ。
「馬乗り岩」とだるまさんが転んでいく「○○岩」。
それよりもこのだだっ広いような山頂広場の樹木群が異様。
よほど風が強いのか、積雪に押しつぶされてイヤになったのか。
倒木や折れ枝が多い。
ここからは鈴鹿山脈の主稜線(県境稜線)道になる。
ここの下りは他のところの下りともよく似ていて、既視観に陥る。
明るく開けた鞍部が小岐須峠。
右に下りればカワラコバ道で、ふりだしに戻る。
峠をすぎて上がっていく。
ここら辺の明るさもこの稜線道では随所に見られるもので、特長。
少し荒れていて、目印もなくなっている下りをやりすごす。
左側(西側)のすぐ下に源流部が迫ってきている。
やがて、その象徴たる仏谷峠。
通り過ぎるだけなら少しきつい下り上りのある単なる峠だ。
でも雰囲気のあるいい峠だと、自分は勝手に思っている。
少し複雑に尾根が重なってきている右側(東)が興味を惹く。
ここを通るたびに道を外れてそこら辺をふらっとしたくなる。
別に何があるわけでもない。
段になったところに落葉が堆積し、ちょっとした空き地をつくっている。
それだけのことで、新発見は何もなし、でも満足。
さて次の遊び場というか寄り道、道草するところは。
久しぶりに寄って、休憩しよう。
ということで、立ちふさがる潅木をよけつつへつり歩き。
遠くから見ると、立派な花道が一本延びているが。
近くに来ると、それら大岩の出っ張りは平行に三本?
それぞれ高さが違うので一番立派な真ん中を選ぶ。
先端近くには盆栽の松(ローマの松でないのが惜しい)。
靴を脱いで休憩しようとしたのに、吹き抜ける風が冷たい。
残念だが仕方がない、大岩はあきらめて定数1の小岩へ行こう。
県境稜線って静かそのもの。
今風というか両手ストックのスピードハイク系の単独さんに会っただけ。
そんなことはなかった、小さな少年が先頭を切っての家族づれが来た。
小岩に着く。
定員1名、独り静かに山を楽しむ寡黙なおじさん族専用。
眺めもそこそこ、眼下にはアカヤシオ、鳥のさえずりもある。
途中、羽虫のようなのがいっぱい来たのはなんで。
休憩を終え、下って上がっていくとそこはアカヤシオが多いところ。
期待したからはずれ、まだ全然だった。
そして、イワクラ尾根分岐に至る。
ここからは稜線歩きでもゆったりできない、せわしい尾根道になる。
ただ見所は多いし、ここなら花木が楽しめるはず。
まずはフェイク岩。
左は仏岩、右は重ね岩の共に劣化モデル。
ただ少し下りると、ホンモノの仏岩が遠くに拝める。
まだ早いけど一部のアカヤシオは可憐な花をひらひらさせている。
白いタムシバ、ピンクのアカヤシオ、少し濃いミツバツツジ、紅の椿。
今年は時季が送れていることで同居状態。
下を見れば、薄ピンクの猩猩袴にピンクの岩団扇の群生。
時期的にまだ早いとはいえ、それなりに見られる状態。
本当にイワクラ尾根というのは外れのない尾根だ。
イワクラの本体、磐座こと仏岩。
ロープが張ってあっても、本体がしっかり見られる場所で撮りたい。
仏岩と御本尊の鎌が岳にアカヤシオを添える。
歩いて楽しく、目に麗しく。
ずっと上下動ばかりの足に応える(とても疲れる)尾根の最後は急登。
馬酔木と低笹原を抜けていくと入道庭園に出る。
まずは奥宮へ。
それから入道山頂を遠望する。
鳥居が新しくなって、訪問者がさらに増えたようで。
おそらく利用者は数えるほどの池ケ谷道を横目に上がっていく。
祭りのようなにぎわい。
鈴鹿のどの山よりも展望がよくてしかも広い。
山歩きの格好がみなさんとても新しくて、初々しい。
寝転ぶのだって、この山頂なればこそ。
最近の人は火器の使用が大好きなようだ。
下りは久々の二本松尾根道から。
急というより滑りやすい。
気をつけながらタッタカター、もう足は踏ん張りがきかないけど。
避難小屋って現役?
滝ケ谷道への分岐は左右に分かれる。
戻っていくようなへつり道。
ロープで下りると沢の渡渉があって、表示を探す。
細いしへつり道なので気がぬけない。
沢をずっと下っていると、どうもおかしい雰囲気。
道を外していた。
戻っていくのも厄介、と土手を越えて見上げると表示があった。
いつまでも怪しくて危ない歩きの自分。
今日のコースは経験から軽めと思っていたので疲労にたじろぐ。
こうやって年齢を重ね体力も衰えていくのだな。
レポを書くのも億劫だし、記憶を文章で再現できない。
それらを実感できた歩きになった
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