山歩き:川原峠から養老山
山歩き:川原峠から養老山
この時季の山歩きはどこへ行っても黄紅葉が中心になる。
養老は晩秋の紅葉を愛でる山歩きには最適で、電車利用で縦走気分も味わえる。
急登、稜線漫歩、園地で休憩、急な上下動歩き、ゆったり散歩にどっぷり観光地、文句なし。
【山行日】2019年11月30日(土)
【山 域】養老山地:川原峠、養老山
【天 候】晴れ
【形 態】周回(一部電車利用) 単族 軽装
【コース】養老鉄道養老駅駐車場、起点
養老駅7:38--養老線--7:45美濃津屋駅--東海自然歩道--9:16川原峠--9:55避難小屋--
--10:45養老山--11:02小倉山11:40--12:21あせび平--13:16滝P--養老駅
紅葉祭りもほぼ終わりに近づいている人気の観光地、養老と養老ノ滝。
背後の養老山には山頂登山道が整備され年間を通してよく歩かれている。
滝上から三方山経由、小倉山・養老山であせび平から林道を下るのが一般的。
ごく一部の人が笙ケ岳をからめ、表山・裏山を踏む人はうんと少ない。
ふもとの養老鉄道養老線を利用して山上を縦走するトレランさんや健脚さんもいる。
晩秋の紅葉を愛でる歩きに養老は最適で、お気楽縦走できればさらによい。
ローカル感満載の養老鉄道養老線はそんな縦走登山のつよい味方である。
養老駅がわずか数台とはいえ許可駐車場を設けているのもありがたい。
電車の発車時刻を気にしつつ、養老鉄道養老駅に着く。
これは自分の都合を考えただけのことで、事情がわかれば計画は慎重にしたい。
駐車を許可書で届け出てから場所の指定がされるので、時間には余裕が必要だ。
ひとりの駅員さんが上下線の電車の改札仕事の片手間に行っていることだから。
電車利用の後先は、今日のコースの養老山地を北上するか南下するかで決まる。
尾根歩きをする時は太陽を背に受けるほうが視界が開けるから自分は北上が好きだ。
南下して、山歩きの最後にゆったり電車にゆられてもどるのも捨てがたいものではある。
休日の朝の電車内は予想に反して人が多く、若い高校生が大半。
となりの駅に向かうだけの乗車時間が以外に長いので山を歩く距離も長そうだ。
美濃津屋駅で降りて、標識をさがし、山のほうへ向かって歩いていく。
静かなところだが、ふと人に会うと自然にあいさつするのが田舎らしくていい。
東海道自然歩道はほぼ一直線の舗装路。
広い車道を横断すると未舗装になって少し不安になるが、道なりに左へ曲がって行く。
石がごろごろと少し荒れてくるが、そのまま進んでいく。
途中で自然歩道は二手に分かれるが、右手ではなくまっすぐに上がっていく方へ。
川原峠を目指す道ははじめこそ素直な山道だが途中からどんどん急な階段になる。
自然歩道特有の足の上げ幅が大きいので、あわてると息が上がる。
マムシやヒルに注意の看板もあまり気分のいいものではない。
このままなら楽勝と油断しかけたころ、試練は突然にやってくる。
崩壊しかけたトラバ道と急な階段が交互にあらわれて、それは峠の手前まで続く。
川原峠に着くとほっと一息だが、反対側の下に林道が見えるのでがっかりもする。
向かうは養老山方面で、右手に進む。
ちょっと上がれば東屋のある広場があらわれ展望もよくて休憩する。
道は尾根縦走のようなトラバ道のような、右手に視界があるので明るくていい。
左手は粗い植林帯で、少し離れたところを見え隠れして林道が走っている。
苦しい山登りではないがルンルン稜線歩きでもない、健康的な山歩き。
しばらく行くと津屋避難小屋。
ここを上手に利用すれば楽しい山旅ができそうと何度も思った、が未遂。
そこで山の上では今日はじめて人に会う。
少しの起伏を何度も繰り返して山上の散歩道は続く。
ずっと高度はあまり感じなかったが、そろそろ高いところでは?
人の声が聞こえ、左手に上がっていくと養老山山頂。
ここからはすれ違う人が一気に増える。
いろんな人のいろんな登山スタイルを見るのは楽しい。
最近はファッショナブルで機能性も高いし個性があるのもいい。
養老山から独標を経て小倉山の間というのは山に変化があっていい。
すぐ左手を林道が走っているのにだれもそちらを歩かないのも面白い。
わずかな区間にたくさんの人をやりすごし、小倉山園地で休憩する。
日当たりはよいが吹き抜ける風が冷たいのはまさに晩秋というか初冬だ。
笙ケ岳と南のダイラを見ながらだれも寄らないあそここそ紅葉の盛りではないか。
テーブルやベンチ、東屋が随所にあっても人がどんどん寄せてくる。
退散する。
小倉山からの下りではさらにたくさんの人に会い、この山の人気は本物だ。
ここからアセビ平やもみじ峠までの稜線歩きこそ養老山歩きの華なのになあ。
疲れた体に急なアップダウンはきついが、優れた道だと思う、あるね。
もみじ峠まで行って古道で林道に入るのが普通だが今日はアセビ平まで。
そこからは古道を下りるよりもかなり遠回りになるが単調な林道に入る。
目的は晩秋の名残の紅葉。
山道とはちがって気をつかう必要のない広い道をだらだらと下りて行く快感。
ほら、たしかに残ってた光と紅葉。
静かな山とは異なる世界を見るのも大切なこと、これまたいいじゃないの。
養老駅にはさらにぐんと下っていくのだった。
電車を使った周回縦走山歩き、変化に富んでいて満足感は高い。
季節を変えて、といっても春しかないが、もう一工夫して再訪したい。
その後にこのところ週に何度も来ているここへ寄る(本当はこちらが中心)。
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