« 山歩き:三池岳・仙香山で秋に浸る | トップページ | 山歩き:川原峠から養老山、再び »

2020年11月15日 (日)

山歩き:奥ノ畑谷から雨乞岳、秋を愛でる

山歩き:奥ノ畑谷から雨乞岳、秋を愛でる

鈴鹿の秋を愛でる第3弾は奥ノ畑谷から雨乞岳へ上がり、千種街道を下る。
黄紅葉には本命の千種街道(個人の感想です)があるので惰性の山歩き。
奥ノ畑谷の歩き方や詰め方には課題を残しつつ紅葉には満足する。

Dsc07664

【山行日】2020年11月14日(土)    
【山 域】近江鈴鹿:千種街道、奥ノ畑谷、雨乞岳
【天 候】晴れ
【形 態】一部往復の周回 単族 軽装
【コース】鳴野橋付近の駐車地、起点
P7:59--9:03塩津橋--奥ノ畑谷--10:47南雨乞岳10:56--11:06雨乞岳--
--11:29杉峠11:40--12:01向山鉱山跡12:22--12:37塩津橋--13:32P

鈴鹿の秋を愛でるコースは多い。
樹木への台風の被害の少ない今年はどこでも大変よろしいようで。
それこそ数日おきに山に入っている好事家がネットでは見受けられる。
御在所、宮妻峡周回、入道界隈、日本コバも浮かんだがやはりココ。
山よりは道、千種街道はどこでも素晴らしいが極めつけは藤切谷だと思う。

不安材料は家から遠いこと、永源寺渋滞、駐車地が狭いこと。
特に駐車場、ここだけでなく鈴鹿の山ではどこもとんでもないことになっている。
有料駐車場ではキャパオーバーで遠路はるばる来た来訪者を断っている。
竜ヶ岳宇賀渓では臨時駐車場を用意していたが、他でもすぐにできるのか。

石榑トンネルを抜けて近江鈴鹿に入る。
銚子ケ口への駐車地は満車、道の駅は山ヤの集合場所になっている。
甲津畑を通り、鳴野橋に近づくずっと前に、もうたくさんの車が並んでいる。
車の方向転換だけをまずは済ませ、気持ちだけ遠慮しつつ路上駐車とする。

準備する間にも車が入ってくる、みんなやる気まんまんなのだ。

千種街道こと藤切谷道の歩き始めは舗装された林道で長くて単調。
でも落ち葉がしっかりと積もってすっかり秋気分、ウォーミングアップにもいい。

Dsc07650

行く先が朝日に向かうので、曲がり角が格好の期待を持たせる。

蓮如上人一夜宿跡の手前にある塩津橋が、周回歩きの出発点になる。
右折し、奥ノ畑方面へ急崖を巻くように進む。
へつり、回り込むように台地に上がり、最初の渡渉をする。
奥ノ畑谷主流はまずまずの水量である。
進んでいくと眼前に朝日を感じるようになる。

Dsc07651

久しぶりでなつかしい奥ノ畑の入り口。

すぐに奥ノ畑、下の畑。
下草が多くてなぜか狭いので、しょぼい。
しかも朝露なのかびしょびしょで、靴が濡れる。

道はあるようでない。
踏み後はあまりあてにしないほうがいい。
東へ行きたくなるがしばらくはずっと南南東へ。
上の畑はすぐには現れず、かなり上がってから。

Dsc07652

こちらは広い。
でも畑というんだから、人の手を入れないとまずいのではないか。
草刈や耕運機を入れないと外来植物や雑木に侵略されるぞ。

奥ノ畑の主、シオジの大木は一段下がった谷側に忽然と立つ。

元気で安心、裏側にまわって自分のザックと記念撮影。

Dsc07657

大きいキノコはまるで脳みそのようだが固そうだ。

Dsc07658

マスタケ?素人の軽口は禁物。
シオジの大木はすっかり年老いているんだからして。

奥ノ畑谷の美林の秋を味わっていく。

Dsc07660

今日の課題は稜線の奥ノ畑峠に上手に上がること。
過去3回は、右に大きく、右に少し、左に大きく外している。
だから、水量の多い谷の左岸をできるだけずっと詰めていく。
上がりの勾配がそんなにきつくないのでうまくいっている感じ。
惰性人間にも成長のあとがみられるか、と安心して横を見る。

Dsc07663

おお私の神様!
また外した、大きくではないが左へ100mぐらい。
清水ノ頭を見つつ峠に上がる高さなのにまだかなり残っている。

また課題ができた、いつまでも初心者、新鮮でいいじゃないか。

清水ノ頭方面から稜線を元気に歩いてくる単独者に追われるように南雨乞へ。
少し休憩。
ちょうど雨乞岳から笹原を泳いでくる人があり、ぼんやり見る。

Dsc07669

最近山を始めたという三重県の人で、近くにこんないいところがあった、と。
なるほど、いつでもどこでも聞くような話だけど、現実を物語っている。

雨乞岳へは笹原を泳いで行くが、最後に強引に進んで跳ね返される。
笹原は、先を見てもあせらず、慎重に足元を見て進むことが肝心だった。

Dsc07671

山頂に用はなく、すぐに下りに入ると足元が滑りやすい。

Dsc07673

雨乞から杉峠まで、いつものことながら危ない路線だ。

杉峠に休む人がいるのもいつもの景色で、すぐに藤切谷道へ。

一瞬で静かになる大木の並ぶ美しい道型の下山道。
それも巨木「一反ほうそ」に近づくと悲しくなる。
生者必滅とはいえ、とてもデジカメる気にはなれない。

そこは、これですね。

Dsc07679

大木の街道だから、寄る年波は隠せなくても黄紅葉は鮮やかに。

Dsc07680 Dsc07681

今日は一段と青空が映える。

Dsc07682 Dsc07683

いつもの休憩場所へ。

Dsc07684

先週、山歩きを休んだのが悔やまれる。
一週、遅かったような感じ。
少し風があるので奥に入ってこんな景色をおかずにする。

Dsc07686

藤切谷道ではずっとここを休憩場所にしてるけど、変化は必要か。
なんでも改革といえば善なのか、そんなことはないじゃろが。
いつものぐるぐる問答に溺れつつ、塩津橋に戻る。

午後の陽光がいいのに、軽薄にシャッターを押してしまった。

Dsc07689

そういえば下りでは、何組ものテント泊登山者に会った。
もちろんイブネ・クラシに向かう人たちだ。
ついこの前、というか十年ぐらい前にイブネは遠い場所だった。
オゾ谷やクラシ谷、マキガヒラ谷から向かうイブネはとても手ごわかった。
千種街道だと距離はあっても渡渉さえできればそれなりに行けた。
それが現在はどうだ。
きのう今日山をはじめたおねえさんがテントかついで行く山なのだ。
行く道は問題でなく、インスタ映えするイブネでどんな料理を、が大事らしい。
道や橋が整備され、適切な標識がたてられたもした。
それ以上に、ヤマレコなどSNSの大量の情報が彼ら彼女らを後押ししている。

山歩きに必要なのはそれだったのか。
俺の立つ瀬はどこだ。
歩く道だけはどこまでも続く。

Dsc07690

 

|

« 山歩き:三池岳・仙香山で秋に浸る | トップページ | 山歩き:川原峠から養老山、再び »

山歩き:近江鈴鹿」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 山歩き:三池岳・仙香山で秋に浸る | トップページ | 山歩き:川原峠から養老山、再び »