山歩き:西尾茶臼山でずっと遊ぶ
山歩き:西尾茶臼山でずっと遊ぶ
12月の紅葉から新緑のまぶしい今もずっと西尾茶臼山で遊んでいる。
家から一番近い山域で、距離も時間も手頃だから気楽に来られる。
中心は291mの茶臼山、小ピークや露岩の展望地が随所にある。
最近は身近に自然を感じられる山歩きをする人は多くていつもにぎわっている。
【山行日】2021年4月3日(土)
【山 域】三河(西尾・幸田):西尾茶臼山
【天 候】曇りのち晴れ
【形 態】周回 単族 軽装
【コース】無の里(平原の滝)駐車場 起点
P11:54--無の里道--北東稜線--12:28茶臼山山頂--12:48南茶臼山--
--城跡--サクラ尾根--12:57西ノ沢乗越--12:59小茶臼テラス13:06--
--13:18調整池P--天狗岩道--西一般道--13:59P
日頃のぐうたらな生活のなかで週に一度だけ外出する、それが自分の山歩き。
何かを極めるとか達成するなどというものとは真逆の惰性の産物でもある。
同じ季節に何度も足を運んで数十年、ここでの山行回数は数百回におよぶ。
世の中には毎日のように同じ山に登り、それを何十年も続ける人がいる。
富士山や三河本宮山ではそんな人が新聞や雑誌の記事になった。
猿投山でもそんな人が何十人もいるし、あの猿投山の達人もそのひとりかも。
この西尾茶臼山は、自分にとっては冬の日だまりハイクの定番の山である。
同じような意味で、梅雨から夏の訓練の山としては猿投山へ行く。
初夏と秋の絶好の山歩きシーズンだけ、鈴鹿やほかの山域へ遠征する。
ところで同じことをずっとやっていれば深まりもあればあきらめもある。
たくさんの経験は要領よく無駄を省き実に合理的でいい、でもちょっと。
目新しいことに挑めば、たとえ面倒なことがあっても新鮮な感動がある。
昨年の12月中旬、ひさしぶりに茶臼山を訪れ、黄紅葉を見る。
ほかの山ではどこも終わっていたのに、ここではまだ十分だった。
こじんまりとした晩秋の自然林の主役は細い木のタカノツメの黄色。
カエデの紅葉と併せて年末までしっかりと見られ、
そこに正月の樹のセンリョウが、赤だけでなく黄色も群生。
そんなこんなでいつもの日だまりハイクに色が備わる。
負けずにマンリョウも赤い実をぶらさげている。
それでも例年の記憶から、いつもと同じコースを歩いていた。
目ぼしいところだけさっさと歩いてまわる山歩きは実に効率的。
山で同じ人に何度も出会う、というのはそんなにあることではない。
ただ何度も会えばあいさつだけではなく少しは話すようになり、知り合いになる。
知立の夫婦の方は、そんな猿投山での知り合い。
いつぞや冬の山の行き先で、西尾茶臼山を勧めたことがある。
1月のはじめ、そんなかれらに猿投山ではなく西茶で会う。
この山に来て、休憩場所から海が見えたことに喜ばれている。
それから数週間、いろんな場所でどんぴしゃに遭遇する。
お互い苦笑いしつつ、感じたことや山の情報交換をする。
まだこの山の初心者だから、と見くびっていたら大間違いだった。
いろんな人にしっかり聞いて、この山の名所をどんどん攻略している。
そういえばヤマレコなんかを見ていてもこういう類の人が増えている。
それからは特に意識してマンネリコースはやめ、最近の名所を訪ねる。
孫茶臼山、東茶臼山、立岩と向岩、ピラミッド、グランドキャニオン。
お鉢巡り、せつ子の滝、ドーム、姥捨山、断層跡、弥生人住居跡。
もちろん、名前からしてあやしいものがある。
また、以前からこの山の特徴であるたくさんの穴もある。
洞穴とも防空壕とも弾薬庫とも思われるが一体なんざんしょ。
ヤマガラの餌付け場はすっかりお馴染みで、いつも集う人がいる。
かつてはまるで使われていなかった2か所のキャンプ場は盛況だ。
3月からは「無の里」がオープンして峠の茶屋もとい里の抹茶庵なのだ。
無の里といえば、以前はこの近くの尾根道は私有地で通行止めだった。
それがいつの間にか大きく迂回する道が作られ、竹林を通り趣がある。
ガイドブックだと薬師堂の裏を通る谷道が山頂への一般道だった。
今やその無の里を横目に通り抜けていく道が一番の道になっている。
とにかく、知らぬ間にたくさんの道ができているこの西尾茶臼山。
ここを進むとどこへ行く、はその時の気分次第。
その裏をかいてヤブコギすればそれはそれで新たな発見につながる。
この冬というかこの春まで、しっかり遊ばせてもらった。
次の冬も来るつもりだけど、その時はまた面食らうんだろうなあ。
ありがたい山だ。
こことセットで寄っていく「西尾いきものふれあいの里」も今や人気急上昇。
コロナは思わぬ展開を演出したものだ、知らんけど。
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