山歩き:県民の森から宇連山、岩尾根と紅葉
山歩き:県民の森から宇連山、岩尾根と紅葉
秋を愛でる月間は三河へ、凛々しい岩尾根を歩き紅葉庭園を楽しむ。
前回までの鈴鹿も養老も記憶と現実の相違は大きく、ここでもそれを確認する。
長い山歩きの途中と最後に、約束された休息場と眼福のあるのがうれしい。
【山行日】2021年11月20日(土)
【山 域】地元愛知:県民の森、宇連山
【天 候一部周回 単族 軽装
【コース】県民の森駐車場起点
P7:57--南尾根・西尾根--10:02西北分岐10:08--10:39宇連山11:01--
--11:27西北分岐--北尾根--12:12北展望台12:22--戻って林道--13:34P
県民の森駐車場には朝早くからたくさんの車で誘導員さんも忙しい。
キャンプ場から入ってジグザグの道、ウラジロの中、岩尾根に進む。
急な上りとはいえ、歩き始めなのでほかの皆さんも元気がいい。
最近、大人の歩きを身に着けた自分も、調子に乗らないように行く。
最初の休息場、南尾根展望台に来る。
県民の森の、東西南北の尾根道に設置されたこれが俺は好きなのだ。
特にこの南尾根のは、それこそ360度の視界がある。
それでもって今や白骨化した材で、吹けば飛ぶようなのがいい。
その後、露岩・岩尾根は恐竜の背のように上下左右にうねっていく。
よく整備されたその道を越えていくのは、快感そのものである。
ただアップダウンは何度もあり、残念ながら高度を稼がない。
背後からはお日様がうらめしいまでに照り付け、じわじわと汗が出る。
そして延々と続く上りになると足がずんずん重くなり、止まるようになる。
いかん、ここってこんなにきついんだ。
やっぱり筋力も体力も弱っているというか、年相応なんだ。
トレラン兄さんや若いのがリズムよく進んでいくのとは大違い。
すると、初老のスリムな人が軽やかに追い抜いていく。
付いていく気も起きないのが情けない。
西尾根と北尾根、宇連山との分岐点に来る。
ホッとするとともに、ぐたっと休憩。
ここまでこればあとは大したことはない。
歩き始めると記憶と違い、ずっと急登らしきが続く。
えっ、えっと自分の勘違いを悔やみながら、何度も足を止める。
もうそろそろ平坦になるから、という淡い期待はずっと裏切られた。
一体、人間の記憶というやつはなんと自分の都合だけで作られているのか。
そんな中、下りてくる連中が多いし、みんな速足に見える。
トレランさんも多く、ランナーズハイの快感に浸っている。
「ここは1万円払ってもいいぐらい価値のあるコースだ」
なんとか宇連山山頂へ。
特等席にひとりだけ。
日の当たるところで、ひっそりと休憩。
この後のコースについて考える。
素直に下山が一番だが、少しだけ寄り道することに。
先ほどまで山頂に人はいなかったのに、すれちがう人が多い。
グループが多いので、にぎやかになるんだろうな。
西・北尾根分岐からは左折して、北尾根を下りる。
ここは県民の森の周回尾根で一番の急坂。
上りだとそれだけ辛いところだが、ここでも結構な人とすれ違う。
トレーニング好きというか、M気質の方の群れる山域。
上から目線でがしがし下りていく。
前方に鮮やかな黄紅葉。
空が青いなあ。
思わぬところでこうやってあらわれるのが、いい。
分岐を2つやり過ごし、あと少し、と上っていく。
あった。
久しぶりの北尾根展望台。
ロケーションはいいのだが、デジカメるには決まらない。
深山幽谷、中華風文人の東屋にならないではないか。
これまた記憶の錯綜というやつ。
あきらめもついた、というか、それなりに安堵してユン・ゲサン。
林道までは地味な道、ただ周囲には巨岩が点在していた。
大津谷林道に出て、平坦な道をちんたら歩いていく。
ここですれ違う人々はもうほとんどが観光客で、紅葉狩りのち滝見。
自分も人々にすんなりと溶け込んでいく。
いいじゃないか。
これで何の不満があると。
眼福に包まれる幸せ、ただ足にはきついコースだった。
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