山歩き

2017年10月27日 (金)

山歩き:旅先でお手軽山歩き、黄紅葉の円山

山歩き:旅先でお手軽山歩き、黄紅葉の円山

街の里山(?)、市民の散歩コース、観光客が気楽に訪れる円山公園。
台風が来て寒気を呼び込み初雪が降り、紅葉も一気に佳境か、散ったか。
積雪の天気から一日置いて、それこそ満を持して円山225mに登る。
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【山行日】2017年10月25日(水)    
【山 域】札幌市円山公園、円山
【天 候】快晴、5~15度
【形 態】周回、単族 軽装
【コース】円山登山道八十八箇所入口から入山
登山口9:40--10:05山頂10:15--動物園裏口--10:30登山口

観光目的で札幌に入ったのが23日(月)。
台風21号の通過で予定の飛行機の運行も欠航・大幅遅延で不安と心配。
新千歳空港は初雪で積雪、札幌市内に入るとみぞれに変っていた。

ただ天気は翌日から快晴になり、お気楽紅葉めぐり観光をする。
観光初日は足元が汚れないように中島公園や観光施設を中心に巡る。
二日目になれば積雪も見逃せるだろうと、円山公園に来る。
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地下鉄から地上に出て公園入口に近づくと、紅葉見物に外れはなさそう。
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静かな公園内を登山口目指して進んでいくと、元気な市民が現れる。
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大師堂の横から登山道こと自然歩道は始まる。
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地蔵さんが並び、木の根っこが入り乱れた道を上がっていく。
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いつも歩かれているベテランのみなさんの姿が頼もしい。
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遠足、それとも毎日の日課?のかわいいみなさん。
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少しの起伏を越えて行く。
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上がるにつれてクマザサの勢いも増すようで。
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分岐を左にすこし上がると山頂が見えてくる。
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常連さんの会話がはずんでいる。

観光で訪れ、意を決して登ってよかったとよろこぶ二人。
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山頂の岩の上からの展望は申し分なし。
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右手を見れば、樹間越しに藻岩山が見える。
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下りは円山動物園側への道が根っこが少なく緩やかでいい。
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鳥や小動物に会う機会も多い。

木道でよく整備されているが、濡れていると滑りやすいので慎重に。
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カツラの巨木群も見事なもの。
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登山口に戻って次は公園を散策する。
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本当にもうなんというか見事な、絵に描いたような黄紅葉だこと。
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あらまあ、エゾリスくんも。
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時季がぴったりだと何もかもが決まる札幌の黄紅葉。
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みんな幸せそう。
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2017年10月16日 (月)

山歩き:越前岳と宝永山、富士山を見上げる山歩き

山歩き:越前岳と宝永山、富士山を見上げる山歩き?

今年の夏の山歩きはほとんど計画倒れ、天気もあるが自分の準備不足。
秋の紅葉はどうか、高い山ではもう遅い、他はといえばまだ早い。
微妙な時期なので、一度も訪れていない山塊、富士山周辺を目指す。

まずは、『越前岳1504m』
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【山行日】2017年10月8日(日)    
【山 域】富士山山腹、愛鷹山
【天 候】曇り、始終ガスがかかる
【形 態】往復、単族 軽装
【コース】十里木駐車場、起点
P6:37--7:02馬背--7:54越前岳8:06--8:44馬背--9:06P

天気予報は晴れ、新東名高速の新富士ICを出るときもそれなりの天気。
夜、ほとんど眠れなかったので体調が少し不安。
目的の宝永山は2693mで高い、ほとんど車で上がるので高山病が心配。
ということで先に足慣らしを兼ねて越前岳に向かう。

山腹の道からずっとその山姿が見えていて分かりやすい山。
朝早いのに三連休でもあり、駐車場には何台もの車や人がいる。
入山する人を見ながら、もたもた準備する。
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先行者たちはダウンジャケットを着て、重装備それとも過剰なのか。

よく整備された道は歩幅がまるであわない丸太の階段道で、きつい。
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なんとか十里木高原展望台へ来て、振り返ると富士山。
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のはずがどうした!

ススキもはえる歩きやすい道をずんずん進んでいく。
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馬の背展望台に来て今度こそと振り返ると、あれまあ。

そのうちにとあきらめて黙々と登山道を上がっていく。
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ここからは火山特有の黒い泥道で、樹木の根っこが入り乱れ、道も乱れる。
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何度も段差と根っこのとうせんぼにあい、くもの巣がまとわりつく。
樹林帯の歩きなので展望もなく、どこが本線か分かりづらいじまい。

平坦地で展望を期待するもやはりだめ、勢子分岐を過ぎて頂上に近づく。
越前岳山頂は、あえて期待するような何かがあるところではなかった。
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というか普通の山頂なのだが、ガスが濃くて展望がまるで開けないのでがっくり。
それに、だれもいないとはこれまたなんとさみしいような。
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周辺をぐるりしてもどると、ようやくひとり。
彼に、いつもはどこらへんに富士山がみえるのか尋ね、妄想でごまかす。

下山は早い、とはガイドブックの記述。
入り組んで歩きづらい道は変らないが、先が見通しやすい感じ。
すってんころりんだけ気をつけてぐんぐん下る。
平坦地で少しだけ展望が開け、陰に隠れたような本体を拝む。
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さらに下っていくと、これから越前岳を目指すたくさんのハイカーに会うようになる。
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越前岳は、立地場所からいっても人気のある山だと思う、展望さえあれば。

結局その後もガスはずっと切れず、富士山はおあずけ。
富士山の代役としてこんな電波塔がよく似合う。
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『宝永山2693m』
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【山行日】2017年10月8日(日)    
【山 域】富士山山腹、宝永山
【天 候】ガス霧の曇り、肌寒い
【形 態】往復、一部周回 単族 軽装
【コース】富士宮五合目駐車場、起点
P10:21--10:36第2火口縁--10:49第1縁--11:34馬背--11:41宝永山12:09--
--12:15馬背--12:37第1火口縁--13:05P

越前岳のあとは富士山道路をぐるぐるし、途中からジグザグに上がっていく。
軽自動車だから苦しそうな登り、ではなく前にキャンピング車がもっとたらたらで。
それにしても富士山五合目富士宮口は高所で、簡単に車で上がれるとは驚き。

そんな高地へ安易に観光そして山歩きという人々でいっぱいの駐車場。
どんどん入ってくる車あり、出て行く車ありの大混雑、ただ天気はずっとさえず。
富士山登山は極めて一部で、宝永山もそれなり、ほとんどはちょっと観光のようだ。

目的のひとつが高山の紅葉なので、まずは第2火口縁へ行く自然歩道に入る。
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森林限界すれすれの道は雰囲気もよく、なんとか黄紅葉を味わえる。
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抜け出たところが第2火口縁で、眼前眼下に広がる火口に胸が高鳴る。
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火山、火口フェチにはたまりませんなあ(実際に噴火があればどうするんだろう?)。
火口原のそこそこに点在するアバタというかあれも紅葉なんだろうか。

上から人がころがり落ちてくる先が次の通過点の第1火口縁。
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第1火口から第2火口へ流れ落ちる滝のような亀裂にぞくっとくる。
望遠しても芥子粒のような人の群れがその雄大さを物語る。
ほんと、ここは別世界だわ。

第1火口縁から火口原に降りていく。
落石が多いというそこにはたむろするたくさんの人々。
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そこからアリジゴクのような火口原をずるずる上がっていく道がみえる。
もちろん、たくさんの人がそこに張り付き、じりじりと歩いている。
見ているとなんでもないが実際に歩くと、とてもきつくて辛い歩き。
足をのせるとずるずる崩れる砂小石の道は、踏ん張りが利かないのでなかなか進まない。
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多少の早い遅いはあるが必然的にみんな似たようなペースになって同志のよう。
苦しいながらも他人のいろんな表情を観察できてそれは面白いし興味深い。
上から下りてくる人たちのなんとも楽そうな雰囲気もうらやましい。

宝永山へはショートカット道もあるが、堅気なのでまっすぐ馬の背に向かう。
苦労した分、馬の背に乗ると、また別の世界が広がって満足感が起こる。
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そこから宝永山へは引き締まった道になり歩きやすいので心に余裕もうまれる。
稜線漫歩で宝永山へ。
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ガスで遠望が利かないのは残念だが、ほっとする。

しばらくうろうろしたり休憩していると、一瞬ガスが切れて富士山頂が見えた。
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そんな一瞬の富士山にみんな歓声をあげ、カメラを構える。
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ちらっとしか見えないからこそ、ありがたみが増す。
火口上部の大静脈のような文様とあいまって、富士山は雄大だわ。

満腹にはならなかったが満たされるものを感じて、下山。
ここも越前岳と同様というか、下りは早い、ぐんと早い。
スキーやスケートでさっさと滑るように、砂の崩れるのに乗って下っていく。
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第1火口縁からは六合目小屋経由で駐車場へ。
こちらが宝永山への一般路だが、往きに通った自然歩道の方が趣があってよかった。

富士山が見えてこその本日の山だが、全く見えなかったら「金返せ」かな。
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天気には恵まれなかった富士山周辺デビュー、なんかはまりそう。


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2017年7月23日 (日)

山歩き:御嶽・継子岳で夏の小川と雷鳥を

山歩き:御嶽・継子岳で夏の小川と雷鳥を

この時季、御嶽・継子岳と四の池には夏の小川とお花畑が出現する。
蝶や蜂が舞い、雛を連れた雷鳥が横切り、雲雀がさえずる山の春。
あれから3年、いまだに入山規制のある御嶽をようやく再訪、鎮魂する。
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【山行日】2017年7月21日(金)    
【山 域】御嶽・継子岳、濁河温泉
【天 候】曇り一時晴れ、ふもとでは酷暑日
【形 態】往復と周回 単族 軽装
【コース】濁河温泉下呂市営駐車場起点
P7:46--9:15八合目--10:15飛騨頂上--10:58継子岳--Ⅱ峰--
--11:42四の池12:04--12:29五の池小屋12:39--13:14八合目--14:23P

御嶽の夏のこの時季は継子岳がいい、そして四の池を周回する。
あの年も、夏は継子岳で、秋に剣ケ峰を訪れた。
そしてその十数日後、噴火した。
微動の揺れなど兆候はあったというが、自然に対する人間の知恵はまだ乏しい。
畏怖や尊敬の念、謙虚な気持ちをずっと持ち続けることがせめてもの心掛け。

入山規制のかかる御嶽だが、その山塊はとても大きくて広い。
現在の入山口は、西の濁河、東の黒沢口、そして北の開田と日和田。
継子岳だと一般的には西の濁河口からが便利。
その濁河温泉は高速道路から離れていて、道の選択が悩むほど難しい。

旧来だと41号を使い、飛騨小坂からの長いくねくね山道を選択した。
当然舗装道路だが、約40kmの運転はきつくて1時間は要する。
最近は長野県側から19号を使い、開田・日和田・高根と来るらしい。
山道だがスキー場もあり、道も見通しがいいので運転は容易、と。
今回は、往きは41号で飛騨から、帰りは19号へと下りて比べてみた。
どちらも長い道のりなので運転はきつく、睡眠不足も加わり大変だった。

梅雨明けとはいえ快晴は期待できず、雷雨や崩れなければもうけもの、と。
平日なので濁河温泉下呂市営駐車場は空いていた。
登山口には登山届ポストがしっかり設置され、下山カードとの併用に。
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朝方は山域らしく湿っているが、天気はよさそう、橋を渡って出発進行。
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はじめは日陰のうっそうとした苔の森を足元に注意しながら歩いていく。

木道など整備はしっかりとされているが、劣化が進み、とにかく滑りやすい。
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いつも歩いている猿投山とはまるで違って、気を抜けない、足が上がらない。

若い人が足取りも軽く楽しく進んでいくのをうらめしく見送る。
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左手に滝と沢の音を聞き、硫黄のような温泉のにおいを時々かぎながら歩いていく。
湯の花峠でそのにおいがピークになり、樹間の南に少し展望が開ける。

早足の若い人はここで撮影など、だらだら歩きの自分は休憩もせずぐだぐだ先へ。

樹林帯にサラサドウダン、ゴゼンタチバナやモミジカラマツの道をひたすら上がっていく。
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登山口と飛騨山頂との中間点らしいのぞき岩には休憩するヘルメット姿の先客。
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久しぶりの山歩きで調子がつかめず本格的な山にてこずっている、と彼。
ふだんは600mほどの低山でトレーニングとのこと。

それって、みんな大好き猿投山?

あっはっは。

八合目に来ると、登山道の雰囲気に変化があらわれる。
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少しあがると森林限界になり、周囲にハイマツが目立ってくる。

それよりも気になるのは、少し前から顔の周りで虫がうるさいこと。
目や口、鼻、耳にさわり、入ろうとする。
とても我慢ができず、帽子をかぶり、その上から防虫ネットをかぶる。
これもうっとおしいけど、背に腹はかえられない。
かぶってもなおうるさくからみつき、遠くからみれば虫柱が立つ、だろうな。

時々ガスが切れると、大きな壁に小さい雪渓のある摩利支天があらわれる。
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直射日光こそあたらないが、紫外線でじわじわと焼かれる感じ。
ハイマツの上に出ている岩の雰囲気もいいが、疲れも出てきて下向きで微妙。

こんなのを見ると、御嶽に来ている気分になる。
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足元は石がごろごろで歩きづらいし、段差がきつくて足が上がらない。

ホント、最近はどの山を歩いても苦しくて、るんるん気分にはほど遠い。
熱帯夜が続いて眠りは浅く、睡眠不足のまま4時間近く運転してきてもいる。
たらたらと少し進んでは止まって水を飲み、深呼吸をしては伸びをする。
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稜線の向こうに飛騨山頂らしきが見えてきても、なかなか近づけない。

えっと、この目立つ岩、以前は「注意」とか書かれていたけど・・・。
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「雷鳥岩」って、いつからそうなった?
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ガスが立ち込めることの多い今日の天気、どうも雷鳥に縁がありそうだ。
って、そんなあ、以心伝心か。

目の前の登山道に突然あらわれる雷鳥のすがた。
親鳥のところに右後ろからヒナが近づいてくる。
おっとそのまま、そのまま。
あわててカメラを取り出し、適当にシャッターを押す。
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あっと思う間もなく、かれらは右のカラマツ帯に入っていった。

左手の斜面にはぽつぽつコマクサがあらわれる。
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きちんとしっかり保護され、りっぱな花畑になっている。
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とりあえず、というかようやく飛騨山頂へ。
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天気は晴れもせず、崩れるでもなく、ガスが飛んでいく。
風は少しで全然涼しいわけでもない。

一休みのあとは本日の一番の目的、四の池の外輪山(継子岳)周回歩き。
時計回りでまずは継子岳を目指す。

なだらかな稜線歩きは、あいかわらずガスで視界が閉ざされる。

コマクサの花畑を上からみたり、四の池をのぞきこんだり。
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岩くぐりのあとは別のお花畑に立ち見し、石室をのぞき、針の山を越えていく。
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ガスが少しでも切れるタイミングを逃さず、四の池を撮る。
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このポイントなのかな、あの映画は。
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晴れたら美しい継子岳の美景は残念ながら期待できず。
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御嶽で一番どっしりとした山頂は広く、実際は360度の展望台でもある。
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ぐるっとうろうろするが変化はなし。

ちょっと一服で唯一の贅沢「とろけるミルクティー」の栓を開けて少し飲む。
うまい、と思うやいなや、蜂がボトルの中に飛び込んだ、ドボン。
すぐにでも飛び立つと思いきや、もがいている。
何をしている、早く出て来い、おまえそれでも昆虫か、生きたくないのか。
声援叱咤むなしく蜂は紅茶に浸かったままで、おぼれたようだ。
フツーは気持ち悪いと捨てられそうだが、けちな俺はちがう。
ハチミツエキス入りと思って気をつけながらもぐいぐいと飲んだ、プハァー。

次に継子岳Ⅱ峰へ行く。
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御嶽の全景が見られる絶好ポイントだが今日はイマイチ。

ここら辺はコマクサ保護地域のためロープが張ってある。
両側にお花畑の中を進む稜線歩きは庭の散歩のようで気分がいい。

ここら辺では毎回アレに遭遇するのだが・・・。
何か動くものがいる、なんとふたたび以心伝心。

雷鳥の親が必死に鳴いて、あわてふためいている。
ってことは、まずかったかな。
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ヒナが三羽か四羽、すぐ近くからあわてて移動して行く。
その間もけたたましく動き警戒する親鳥。
ちょこまか歩きのヒナもあれっと思っている間に、向こうのほうへ行ってしまった。

落ち着いたようなので、雷鳥とコマクサの光景をねらってみる。
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うまくいかないなあ、これとこれでばっちりと思ったのに。
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でもまあ、なんという雷鳥との遭遇率。

これはアレですね。
「独り静かに山を楽しむ寡黙なおじさん」族に与えられた唯一の恵み、というか。
静か、というのと寡黙というのがキモ。
時計も兼ねて万歩計をつけているが、山の登りではあまりカウントしない歩き方も。

継子岳Ⅱ峰から見上げる雄大な御嶽の姿は、やはりおあずけか。
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Ⅱ峰からの下り、目指す四の池の残雪の夏の「春の小川庭園」を俯瞰する。

今日もいつもとにかく、ここへ来ることが主目的なので心がおどる。
ここを周回している人にたまに会うが、お互い距離感を保って。

それにしても四の池、あの中心の薄い緑色のサークルが気になる。
まるで口噛み酒を納めにいったあそこのようだ。

四の池は周囲の外輪山(継子岳など)の雪解け水を集めてできている。
その昔は二ノ池や三ノ池のようなしっかりと水をたたえる池だったのだろう。
それが一部決壊して流れ出し、幻の大滝となって木曽側に落ちている。
滝の落ち口とか滝を上から見るのは危険なので今日は省略。

何はともあれ四の池。

雪解け水が何本もの小川をつくり、ひとつにまとまっていく様はまるでミニジオラマ。
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春の小川を渡渉し、せせらぎと花園と背景に雪山を見る。
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四の池を野球場に例えると、ちょうどホームベースの位置でくつろぐといい。

靴を脱ぎ、腰をおろして昼食休憩。

天気は変らず、青空はついに出てこなかった。
でもまあ、時間はかかったがふたたびここへ来られたことに安堵する。
蝶もちょっと少ない、でも耳をすませば鳥の鳴く声がしっかり聞こえる。

蝶が舞い 花咲き乱れる 残雪の 夏の小川に 雲雀さえずる

さてと、重い腰と足、とろけた身体をあげて、たらたらと帰ることにする。
まずは三ノ池との境界までの上り。
疲れたら、四の池と継子岳を何度も振り返って気を散らす。
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三ノ池、ここは神水であり水場でまた神秘な池として崇められている。
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群青の池の水と残雪など、被写体としては申し分ない。

飛騨頂上方面へは辛い上りが続くが、途中の花に癒される。
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ようやく摩利支天への分岐。
元気も気力も体力もないので摩利支天へは寄らない。

五の池、そして五の池小屋。
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展望テラスで少しだけまったりする。

大きく周回して再び戻ってきた。

さてと、この雄大な坂をたらたらと下ることにしよう。
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後半のすべりやすい道は慎重に、と。

今日の反省

万全とは言わないまでもせめてふつうの体調で山に来たいものだ。
計画は余裕を持って、とは当たり前のことだがそれが難しい。
山の後の温泉は、五の池小屋で入手した旅館御岳の半額券。
ふだんの日帰り入浴は千円だが半額、しかもドリンクサービス付とは太っ腹。
有名な混浴露天風呂をしっかりと満喫した、ずっとひとりで。
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2017年6月 5日 (月)

山歩き:新緑の大川入山

山歩き:新緑の大川入山

日も長く、好天続きで乾燥しているこの時期は長い歩きに絶好だ。
しかし山の引き出しが少なくて意欲も体調も低いのでその機会を呆然と見逃している。
それではあんまりなので、以前よく訪れた山で刺激というかわからない何かを求める。
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【山行日】2017年6月4日(日)    
【山 域】南信州:大川入山、阿智村
【天 候】晴れ
【形 態】往復 単族 軽装
【コース】治部坂峠駐車場、起点
P--8:14登山口--9:01横岳--9:53最低鞍部--10:27山頂11:03--
--11:22最低鞍部--12:06横岳--12:37登山口--P

山好きの皆さん、情報入手が容易になったこともあって、色んな山に登っている。
毎週では足りずに毎日に近い頻度で山に入っている人が身近にもいる。
目標がきちんとあって年間計画をしっかりたて、まじめに実行していく。
これがあるとないのでは日頃の生活や生きる活力にも大いに差が出るのだろう。

そんなことを少し思いながら、いつも近くの猿投山で充分じゃないか、と思う。
それでは今日の大川入山に申し訳ない。
と思いつつ、所詮、猿投山の延長に過ぎないのだけれど。

休日の朝、知立や豊田の市街地を抜けて足助街道に入る。
こんないい天気の日曜日、行楽に出かける人は多い。
老いも若きも家族連れも、みんなどこへ行くのか。
平谷スキー場周辺がオートキャンプやテントでぎっしりだったけどなんかの集会?
治部坂峠の駐車場もにぎわっていて、山ヤさんらしい先客が数台停まっていた。

準備して、車道を5分ぐらい歩くと、登山口。
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この登山口周辺に駐車する人がいるのは、昔ながらの人なのかな。
おなじみの、かつては林道で舗装されていたかもしれないらしい道に入る。
雨が降ると臨時の川になり、荒れてしまった今は一番歩きにくいところ。

荒れた林道からふつうの登山道になり、橋を渡って尾根に取り付く。

この山のもっとも印象的な、根っこの入り乱れた道になる。
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樹木にとっても登山者にとってもnotウインウインの関係というか。
湿っていると滑って危なくて仕方のない道だが、今日はなんとか安心。

高度をあげるとあたり一面新緑があふれ、ジグザグの道を上がっていく。
ところどころ通行禁止のテープがあり、ワープ道が切り開かれている。
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根っこの道に穴があくなどして危険なので、対応処置が取られている。

阿智村セブンマウンテンのひとつでもあるので整備が行き届いている。

ロープのかかった崩落箇所の巻き道からは右手遠くに大川入山がのぞまれる。
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新緑のこの時期の大川入山やいかに。

上りがゆるやかになってくると、少し開けた広場のような横岳に着く。
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ここまでが三分割の前半部分、落ち着いたカラマツの新緑の世界。

三分割の真ん中は長い尾根の稜線歩きでアップダウンを何度もくりかえす。
十数個のコブのような小さなピークを越えて行く尾根歩き。

時々左右に展望が開け日光に照らされるが、木陰になる時間もながい。
歩きやすい道は、森の中の遊歩道という雰囲気。
ツツジ系は朱色の花を用意し、ダケカンバの樹幹の白さと青空がいい。
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カラマツの樹間のむこうに大川入山がラインがくっきりと見える。
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高度があまり上がらないまま、どんどん下がっていくと最低鞍部に来る。
少し右にねじれていくような、尾根のつなぎ目の不安定な部分。

三分割の残りは、ここから斜度があがりひたすら我慢ののぼりになる。

少し我慢すると暗い樹林帯から開けて明るいところに出る。
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太陽の光も十分で、振り返れば蛇峠山と歩いてきた尾根を見る。
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さらに斜度があがると笹原があらわれ、ぐんと展望が広がる。

この眼前・眼下の笹原の広がりがこの山というかこの山域の特徴。
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風に波打つ笹原はきれいな芝生のようだけど、本当はとても手強い。

見る分には素敵な景色だから、急な上りの苦しさもまぎれるというもの。

見上げる山頂方面は青空を背景にすっきりとしている。

彼というか、彼の足元にはびっくり。
最近流行のトレランさんで速いけど、痛くないのかな。
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山頂手前の低い潅木帯を回り込むように進むと山頂広場に着く。

先客はひとりと四人組。
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ここには木製ベンチがいくつか置かれ、展望も良好で落ち着ける。
あいてる場所をみつけて靴を脱いで休憩する。
と思ったら、今日はとてもゆっくりできそうにない。
コバエが群がるように寄ってきてうるさくて仕方がない。
追っても払っても無駄な抵抗で、急いで片付ける。

いつも通りだけど、展望を楽しみ、デジカメる。
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木曽山脈も赤石山脈も雪解けがどんどん進んでいる。
今年こそ、どちらにも行きたいものだ。

周囲の山並みにも気は引かれる。
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さて下山。

今日もことのほかこの下り道が気持ちいい。
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なんといっても雄大な景色。

単調な往復だから、来て帰る道や尾根がすべて見られる。

登ってくる人たちを、申し訳ないが余裕で迎えられる。
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最低鞍部を過ぎると稜線のアップダウンのくりかえし。

それにしても、こんなに登り返しが多かったか、と感じるのは弱った証拠。

ただ、登りの辛さはいつもながら、下りは結構快調にいけた。

新緑の大川入山、目にまぶしくてよし、秋の紅葉も楽しみにしよう。
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2017年5月21日 (日)

山歩き:黒法師岳と丸盆岳

山歩き:黒法師岳と丸盆岳

隣の県なのに近そうで遠い、奥深い山域へふたたび足を踏み入れる。
黒法師三兄弟の長男こと黒法師岳と隣の丸盆岳の豪華組み合わせ。
ガイドブックでは初心者の山だが、登山道も林道歩きもかなり辛い。
黒法師・丸盆間の笹原の稜線歩きは展望がよく、この山域のよさがいっぱい。
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【山行日】2017年5月20日(土)    
【山 域】遠州南ア深南部:黒法師岳(2067m)、丸盆岳(2066m)
【天 候】晴れの夏日
【形 態】往復 単族 軽装
【コース】戸中山林道ゲートから少し離れた駐車地、起点
P5:52--6:11林道ゲート--戸中山林道--7:36登山口--等高尾根--8:35ヤレヤレ平--
--9:43分岐--10:23黒法師岳10:53--11:23分岐--12:18丸盆岳12:36--13:16分岐--
--14:09ヤレヤレ平--14:52登山口--林道--16:17ゲート--16:42P

赤石山脈は光岳の南方で枝分かれし、その先に黒法師の名のつく山が3つある。
黒法師岳(2067m)、前黒法師岳(1943m)、前黒法師山(1782m)である。
前回は麻布山から前黒法師山、バラ谷ノ頭を往復する入門者コースで秋を味わう。
今回は主峰の黒法師岳から、左右の太刀持ちの山とバラ谷ノ頭をながめたい。

ヤマケイから出ている新・分県登山ガイド「静岡県の山」によれば、
黒法師岳は初心者向きの山で、登山口からの往復は5時間もあれば充分、と。
ならばついでに、稜線を歩いてお隣の丸盆岳やカモシカ平も訪れてみよう。

深南部は2回目だが、未舗装や通行止の林道の状態など不安な点が多い。
約150kmの道のりは、一部高速有料を使用しても3時間ほどかかる。
初夏の朝の早い時期で、先のわからない曲がりくねった細い道も少しは安心。
鹿など動物が道路にでているのも織り込み済み、工事で迂回するのも覚えていた。

水窪地区に入り、最初に目指す水窪ダムは表示もあり分かりやすい。
林道はその先で未舗装になり、慎重な運転の必要から低速になり時間がかかる。
30分ほど進むと何台もの車が駐車していて、そこが停車地点とわかる。
さすが皆さん、朝が早いのか、これこそ山ヤのふつうの姿なのか。
今日のコースは長くて時間もかかるので早ければ早いほどいいが、程度がある。

すぐに準備して出発。
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それでなくても長い林道歩きに、通行止でさらに歩く距離が伸びた、もくもく進む。

しばらく行くと、通行止の原因の崩落箇所らしい。
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大雨が降ったり、天変地異にかかわらず、いろんな箇所でどんどん山が崩れている。
林業のために道を通したり、植林その他もあるが、ここら辺は元々地盤がもろい。

ガイドブックその他でよく見る「戸中山林道ゲート」にようやく着く。

ここまで2キロ近く、時間にして20分ほどがふだんより余分な上乗せ。
ここから黒法師岳登山口までは約6キロの林道で、標高をゆっくり400mほど上げる。

ゲートを過ぎるとところどころ林道が舗装されていたり、幅も広くなる。
あくまで林業用に施工された道路であり、補修・維持もそのためにされている。
こちらは迷惑をかけない範囲で借用、利用させてもらっているのだから文句はない。
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単調な歩きだが必死に進むしかない、少し早足の散歩のようだから楽といえばそう。

遠くの山や新緑をめでたり、勢いよく流れ落ちる滝を見たり。
0.5kmごとに表示板があり、誰用なのか休憩小屋もあり、緊急避難場所にはなる。
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シブロク歩道は、バラ谷ノ頭から黒法師を周回するバリルートの尾根の取り付き。
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赤テープや踏み後も見受けられるが、楽そうな上りではない。

見た目に新しそうな休憩小屋をすぎて少しで、ようやく黒法師岳登山口に着く。
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2時間近くの長い林道歩きで気分は下降線、安堵感も感激もない。

等高尾根という急登で有名な登山道に踏み込んでいく。
落葉でクッションのある道は固かった林道とちがってぐんぐん高度を上げていく。
辛い上りなのに気分が変って行けるだけ行こうとなるからふしぎなものだ。
無駄がない、というか遊びのない登山道なので、やがて息切れする。
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枝尾根から支尾根に乗り、樹林も変り、巨木が現れるのは楽しい。

ようやく傾斜が緩やかになるとそこが「ヤレヤレ平」。
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なるほど分かりやすい、ちょっとしたコバというかダイラのような地形。

ほんの少しだけ油断させてコブを越えるところが「市川戻り」だって、意味不明。

そこから登山道は傾斜をさらに高め、根っこや枝をつかむガシガシ上りになる。
時折、遠望がきくのと、コバイケイソウやイワザクラが少しだけ見られるのが慰め。
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バラ谷ノ頭は早くから見えていたので、あとどのぐらいと高度の目安になっていた。
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それにしても足が重い、徐々に疲労がたまって上げられない。

下のほうからずっと聞こえていた鈴の音の主がすーっと抜いていく。
有名な「弁当ころがし」は立ち木に隠れ(下を向いていたので)見落とし通過。

空が広がってきてやっとこさで稜線にあがり、黒法師岳と丸盆岳の分岐に着く。

笹原の稜線は開放的で、正面には前黒法師岳が燦然とあり。
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右を向けば、これから目指す主峰アイドル黒法師岳、まだかなり遠いし高い。
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左には、笹原のずっとむこうに行けたら行きたい丸盆岳、同じ高さだから容易かも。
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整理運動の屈伸をして疲労蓄積の筋肉に刺激を与える自らのルーティーン。

笹原を分けるようにくねくねと進む道はザレ場の縁も通っていく。
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崩壊が進んでいる山腹は高度感があり、慎重さが求められる。
こうなるとヒルやダニがいるかもしれない笹原のほうが安心できる。

相変わらず足が上がらず重いのと眺めがいいので何度も立ち止まってデジカメる。
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今日はずっと見ているバラ谷ノ頭。
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黒法師岳との鞍部にある、テント泊の聖地こと「黒バラ平」。

そこからここへ上がる、なんとも急勾配の斜面。

なんとか、ようやく山頂に近づく。

展望のない山頂と分かっているので気落ちはないし、樹間が疎で明るいのがいい。
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三角点マニアに有名な×印三角点を探してとにかく記録撮影。
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手頃な石を集めて座をつくり、靴を脱いで昼食休憩。
いかん、疲れすぎていて飲み物で流し込まないと入らない。

周囲を回れば樹間から展望はある、デジカメ時間。
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左の一部分は鎌崩ノ頭、奥に不動岳、右に丸盆岳で手前がカモシカ平。
遠くの雪山は左が赤石・聖岳、右は上河内。

重い腰を上げて、次へ進もう。

下り始めるが、これが大変。
ザレ場ではずるずるすべり、崩落の元になりそうで気が気でない。
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つかめるものは何でもつかみ、後ろ向きになったり。
笹原に入るとほっとする、隠れた倒木にだけは注意。

分岐に戻ると丸盆岳方面から、先にそちらに向かった彼がやってくる。
さすがに速い、若いし余裕ありで、黒法師のあとはバラ谷ノ頭へとも。

そんな彼を見送って、歩きやすい笹原の稜線を漫歩する。

あれっ、約束がちがうぜ。
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なんと、ぐんと下がる最低鞍部があるではないか。

稼いだ高度がもったいないし、行きもだが帰りの上り返しも辛そう。
一気にブルーになるが、大枚はたいてここまで来たのだからやめるのもシャクだ。
急なので笹をつかみつつたらたらと鞍部に下りていく。

上がっていく途中、ずっと足元を見ていたら、一輪だけのイワザクラ。
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ずるずる進むと尾根が広がり、枯れ木が芸術的な笹原になる。
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「カモシカ平」と言われるところで、一部のテント泊の連中に人気があるらしい。

被写体としては文句なしだし、どこでも歩けるというのもいい。
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登りもそんなに急ではないのでなんとか進んでいける。

平らなところや段になったところ、線状凹地のような地形もある。

丸盆岳の山頂は、黒法師とちがって開けていて展望もよさそうだ。
窪地のようなところに入ってから回り込んで山頂へ。
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これはいい。

何よりも歩いてきた稜線と黒法師岳、バラ谷ノ頭がきちんと納まる。
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手前の笹原がカモシカ平、正面は黒法師岳、その右奥がバラ谷ノ頭。

周囲の山もあまり山座同定はできないが、雪山の赤石岳や聖、上河内は分かる。

丸盆からすぐ近く北の鎌崩ノ頭方面をのぞいてみると、これはひどい。
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重症というか、崩落の一途で、草木もなし。
登山道はあるが、危険で立ち入らないのが賢明だ。

付け足しの山が期待以上によいところだったので十分に満足して戻ろう。

そこへ重装備の若者が来る。
今日はカモシカ平でテント泊だそうで、こんな早い時間からまったり。
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そうか、うらやましいなあ(でも自分はそんなに重い荷物は担げないし)。
よいテント泊を(若いうちからそんな贅沢を覚えてしまって大丈夫か)。

分岐への帰りは、登り返しもそこそこに、最後の稜線漫歩を楽しむ。
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さて下り、等高尾根に入る。

一気の下りだが、ずるっといきそうで足元のふんばりが大変。
勢いなんかつけたら止まれなくなるので、危なくて仕方がない。
枝や根っこをつかみ、足元を確かめつつ後ろ向きになるのも厭わず、だ。
ここまでの歩きで足の筋肉はずいぶん疲れているから緊張のきついこと。

そこへびっしょり汗をかきながらもゆっくりと息を整えながら上がってくる人あり。
こちらは黒バラ平でテント泊だそうで、水場が決め手なんだそうな。
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みんないい時間を送っているなあ。

その後、元気に上がってくる山ボーイにも会うが、この地には合ってないような。
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それにしてもきつくて大変な下り。

「市川戻り」や「ヤレヤレ平」で少しだけほっとする。
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なんとか登山口へ。

丸盆岳へ行ったのは余分だが、黒法師岳だけなら5時間で充分、は如何。
行きはよいよい、ではなく、行きも帰りもとても辛い上り下りなんだから。

ただ登山口へ降り立てばあとは林道歩きなので、気分的にはとても楽。
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登り返しもないし、危険な箇所で技術的に追い詰められたりすることもない。
距離はとても長いが、疲れた足でも普通に歩いて行けばいい。
ゆっくりあたりの景色や滝を見ながら、カエルの合唱も聞く。
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がらがらゴツン、カンコチン。
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通行止の崩落箇所に来ると、今まさに土煙をあげて土砂崩れ真っ最中。
ヤレヤレ危ないところだった、最後まで気が抜けないぞ。

なんとか駐車地に戻る。
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予定時間より1時間以上余分にかかったが、なんとか歩けたことでよしと。
この日、山で会ったのは数人だが、某ヤマレコにはすぐにレポが3本あがっていた。

今日の反省や教訓

 新・分県登山ガイド「静岡県の山」(山と渓谷社)のコースタイムや記述は、
著者がカモシカ山行をする猛者なので、襟を正して読み込む必要がある、
と感じたのは、正しかった。これぞ読み方注意だ。
 ずっとよい天気の日が続き、実行日の選択としてはヒルやダニ対策にはよかった。
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2017年5月 9日 (火)

山歩き:笙ケ岳のダイラ(南の台地)と裏山

山歩き:笙ケ岳のダイラ(南の台地)と裏山

養老山地は北部が面白い、さまよい歩きの第3弾は笙ケ岳の南と西へ。
地形図を見ると笙ケ岳の南尾根の西面がゆるみ、台地が広がっている。
ダイラ地形とかコバと言われるところと似ているそこって一体どんなん?
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【山行日】2017年5月7日(日)    
【山 域】西美濃:養老山地北部
【天 候】晴れ
【形 態】一部周回の往復 単族 軽装
【コース】養老公園駐車場、起点
P7:31--8:01登山口--林道--9:05もみじ峠--9:44南の台地10:34--
--10:47笙ケ岳--10:57西峰付近11:25--11:37笙ケ岳11:56--12:02東峰--
--12:39裏山12:46:--13:30もみじ峠--林道--14:10登山口--14:41P

旧大垣市内から仰ぎ見る養老山地は船底のような平凡な山容である。
特徴もなくほとんど同じ高さに見える中で少し目立つのが三角形の姿の山。
位置を変えじっくりそれを見ると、3つぐらいの頂が前後左右に重なり合っている。
表山(838m)と裏山(870m)であり、その奥に重なるのが笙が岳(908m)である。
そこに行平山(845m)と幻ノ池を加えたのが前回まで。

なんといっても養老山地は自分のふるさとの山だから思い入れが大きい。

次の課題は、行平山の北に位置する奥山と笙ケ岳西峰と決めていた。
そこにじんわりと飛び込んできたのが今回の笙ケ岳南尾根の西面台地。
課題地点が離れすぎていて、今の自分の足では無理だから、悩む。
周回するにしろ往復するにしろ効率よく(楽に)歩きたい。
残雪が消え、ぬかるみがなく、花が映え、しかも新緑がまぶしい季節。
4月中旬をねらっていたが、ずるずるぐだぐだで今日に至る。

全国的に連休の最終日は休日疲れもあるのか、一般道路はがらがら。
忘れた頃に信号で停められるだけ、すいすいと進み、養老公園に来る。
だるい身体に気も乗らないまま惰性で来た自分にも困ったもので。

養老は2017年の今年「養老改元1300年祭」ということですごいらしい。
そんなことは昨年来たときにもわかっていたが、観光客で大混雑だとちと辛い。
幸運にも朝が多少早いということで人影も車もほとんど見かけずほっと。

まずは登山口まで、養老の滝をめざす一般観光コースで歩く。
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歩道も案内も施設も家もどれを見てもきちんとされているのがすごい。
だからといって観光歩きは決して楽ではなく、山歩きよりも辛いぐらいだ。
養老の滝を愛でてから滝上駐車場こと登山届場所に至る。
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下の公園駐車場が300円で滝上はなんと千円、辛い歩きの代償は大きい。

今日も意に反するが、単調で面白みに欠ける林道で行く。
なんとなれば旧道の登山道は勾配が急すぎて足に応え、無駄な筋力を使う。
運動エネルギーで比べれば同じになるのかも、計算と実際は異なるとか。
新緑は感じるが、ヤマザクラ・アカヤシオ・ツツジなど花はほとんど終わっている、無念。
最後の方で少しだけ旧道を利用する。
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これは道型が美しいのと、ショートカットで楽になるという計算。

もみじ峠に来る。
如何にも峠らしいところで、ほっとする美しさ。
ここで選択肢、まっすぐ笙ケ岳へ進むか、裏山方面へ行くか。

引き込まれるようにくだっていく道は笙ケ岳方面でよしと。
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少し暗くてじめっとした感じもあるが、落ち着いた美しい道だと思う。
方々から生まれる前の空の沢を集め、そこに落葉がしっかりと堆積している。
それはすぐに一条の流れになり、水量を増してキラキラと輝く。
道は流れに沿って左右に数回、渡渉する。
流れだけに気を取られていると、深く積もった落葉の下の水流を見逃す。
自慢じゃないが自分はここで、数回ドボンしている。
危険そうな感じがしたので先回りして土木工事、大きな石を置く。
するとバシャンという音とともに水が跳ね返った。
やったね、正解、あぶないところだった。
いくつも石をならべ、その上に折れた木の棒もそろえることにしよう。
大洞谷林道からの道と合流してアマゴ沢に近づき、渡渉する。
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ここからは笙ケ岳南側を細い道で巻いていく。
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窯跡があり、散乱する石はどうみても土砂崩れの石とは違う。
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3つ目の窯跡のところ、笙ケ岳と東峰の鞍部を上がっていく。

左側の笙ケ岳南尾根はすぐにでも乗り越せそうだが、低くなるのを待つ。
少し上がるだけですぐに鞍部にたどり着けそうなところで取り付く。
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そのむこうの景色は、なんともどおってことない。

この尾根の高みを目指す。
馬酔木ほか潅木が多いのは普通だが、そのまま普通の尾根。
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次のちょっとした鞍部があり、先へ上がっていく。
co810は普通に自然林で、西面を見下ろそうにも樹木で見られず。
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どうも西面台地は普通の自然林のようで、そこへ降りるのは急斜面だと。

少しがっかりして尾根芯を引き返していく。
途中、樹間から笙ケ岳(本峰と東峰)が見えた。
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この角度から見たのは初めてなので新鮮といえばそう。

そしてこのまま上がっていこうと振り返ると。
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これって立派な道型ではないか。
緩やかに西面台地へ降りていく立派な道がある。
とにかく見に行こう。

なるほど、普通に森だ。
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栗が多い、多少の起伏はあるがダイラのような台地に森が広がっている。
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黒くなり倒木があるところって落雷か火災があったのだろうか。
行平山の東南台地も明るい森だったが、ここはもっと広い。

ぐるっと一周して、鞍部から降りてきているあの道を上がっていく。
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十分に満足。

尾根を上がっていこう、とすると今度は岩場がある。
少し難儀したが上がってみると見晴らし場になった。
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ここから見ても地形図のように平ではないが、ダイラのようだと確認。

この尾根の上部は岩と潅木のヤセ尾根でヤブコギになるので登山道に復帰する。
すぐに鞍部に届き、左折して笙ケ岳へ向かう。
南側は自然林で樹間越しの展望はわずか、北側は植林が伸びてうむむ。

山頂はいったん通り過ぎて、次の課題に向かう。
そんなのはあるのかないのか笙ケ岳西峰(860m)へ。
少しだけどどんどん下っていく感じ。
で、少し上がった樹林帯の辺が遠くから見ると西峰に見えるところ。
まずは西峰から笙ケ岳本峰を樹間に見る。
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足元にはカタクリの花が一輪しっかりと立っていた。
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そこからさらに数十メートル下り、南面にトラバしていく。
大岩がならんだところで残念無念とあきらめて上がっていく。
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こちらは準備不足で次の手を考えてこなかった。

救いは斜面を上がっていく途中、ダイラや養老山方面が見えたこと。
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先ほどのダイラが手前で、向こうの山並みが小倉山や養老山。

笙ケ岳山頂へ登り返し、そこで靴を脱いで休憩。
「なんだ、展望がないなあ」と不満そうな四人組が来る。
確かにない、といえばないし、うっすら見えるといえば、そう。
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その少しの展望の先の3つの山(行平山・裏山・表山)も、大事にしてほしいものだ。

帰りは、東峰から裏山へ行き、分水嶺(境界)尾根からもみじ峠へ戻ろう。
これって、来た道をもどるよりも距離はありそうだが、足に優しそうなんだな。

ということで、東峰へ。
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本峰より明るい。
ここから裏山へのつなぎの尾根にはある程度、踏み跡があるはず。
利用者が多いからと安心して入ったがどんなものか。

これは少し油断していた。
気をつけて左へと意識して進まないと、表山方向への尾根に入ってしまう。
気が着いたからよかったが、左を意識し、植林と自然林の間の尾根を歩むこと。
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逆方向からだと、取り付きが分かり辛いがその後は上りなので分かりやすい、と。
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樹間から表山を見る、今日は寄るあてはなし。
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裏山に寄る。

表山から来るよりもなだらかな斜面を選べるので気分よく上がれる。
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360度の展望は、風が少し強く吹き、天気はいいのに黄砂なのか霞んでいる。
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南の笙ケ岳を見ると、左から東峰、本峰そしてうんと下がって西峰が確認できる。

裏山(870m)は、養老山地では笙ケ岳の次に高い山で展望も素晴らしい。
養老山(859m)や小倉山(842m)ほど知名度がないのがいいのかも。

下りは表山との鞍部から、如何に楽に境界尾根に合流するか。
標高を下げすぎると表山の西南面のトラバ道が急で辛い。
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養老全縦走するトレランさん達が通る道はそこらへんを上手に横切っている。
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なんとかクリアして・752に上がる。

幻ノ池に寄っていこう。
間違っても前回のように堆積した落葉に突っ込まないように気をつける。
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雪解けのあと、池にならずにそのままヌタ場になっていたとは。

もみじ峠からは一部旧道を使い、後は林道を利用する。
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下山届を出した後は、観光コースをたらたらと下っていく。

固い石の道で、観光客の流れに消え入るように歩く。
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6時間以上の長い距離をなんとかくたばらずに歩けて、少しだけほっとする。

次回は祭りのほとぼりが冷めた頃になるのかな。
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2016年12月 5日 (月)

山歩き:表山、裏山、行平山と幻ノ池

山歩き:表山、裏山、行平山と幻ノ池

この4月に故郷の山、養老の表山・裏山から笙が岳を歩き、いくつかの疑問が残った。
もみじ峠と表山をつなぐ分水嶺尾根は如何に、幻の池(竜が池)はどこに。
十年ほど前に上石津から上がり、勝手に表山と勘違いした頂は本当はどこか。
養老山地は北部が面白い、その核心に迫る課題解決、さまよい山歩きの始まり。
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【山行日】2016年12月3日(土)    
【山 域】西美濃:養老山地北部
【天 候】晴れ
【形 態】一部周回の往復 単族 軽装
【コース】養老公園駐車場、起点
P7:48--8:16登山口--林道--9:29もみじ峠--10:12表山10:21--
--10:36裏山10:52--11:02行平山--12:30幻池13:26--13:29もみじ峠--
--14:30登山口--14:55P

旧大垣市内から仰ぎ見る養老山地は船底のような平凡な山容である。
特徴もなくほとんど同じ高さに見える中で少し目立つのが三角形の姿の山。
位置を変えじっくりそれを見ると、3つぐらいの頂が前後左右に重なり合っている。
表山(839m)と裏山(870m)であり、その奥に重なるのが笙が岳(908m)である。
ここまでは前回、2016年4月16日の山行で解決した。

養老の滝は笹原峠ともみじ峠を結ぶ稜線の東側の沢や谷の水を集める。
笙が岳に向けてもみじ峠を過ぎると道は下り、そのむこうの沢は西に流れている。
大洞谷、アマゴ沢で、上石津で牧田川になり養老山地を北へ大きく回って揖斐川に注ぐ。
気になるのは、もみじ峠と表山をつなぐ分水嶺の尾根のこと。
東側から見ると屏風のように立ちはだかっているその壁の正体が見たい。
以前というか昔、笙が岳と北部の表山・裏山との間は笹の繁茂で激ヤブ地帯だった。

参考資料は今回も、養老山地を北から南へ縦走するトレランや健脚者のレポなど。
最近よく歩かれている笙が岳ルートと違って、分水嶺尾根の記述はほとんどない。

養老公園は紅葉の観光名所だが晩秋でそろそろ客は少ないと思ったのが間違い。
例の表山登山口に来てみると、「駐車遠慮」の告示板が出ている。
まいったなあ、滝上Pは千円で金の持ち合わせがない、三百円の公園駐車場に戻っていく。
朝早いから空いているが、朝の光ねらいのカメラマンの姿が多い。
公園駐車場から表山登山口を目指してもよいが、無駄な歩きが多そうに感じてめげる。
だからといって林道は使いたくない、でも課題への近道はそれしかない。
そうだ、折角だからこんな時しかない、養老の滝観光を含めたお気楽山歩きに変更。
山中の自然の黄紅葉もいいが、カエデが多い造られた紅葉はさらに鮮やかなはずだ。

滝にむかう昔ながらの石段の公園遊歩道をたらたらと上がっていく。
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石階段の原型はずっと維持されたまま、歩きやすいように丁寧に手が加えられている。
方々にトイレがあり、それがまた新しいのでびっくり。
それにしても名所旧跡や年代ものの建物がしっかり残っている事にも驚きだ。
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子どものころいつも来ていた観光地なのにあらためて見ると新鮮である。
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ただ遊歩道となめてかかると、かなりきつい歩きになる。
観光で滝までの往復なら一気にでもいけるが、固い石の道なので足の負担が大きい。

料金の高い滝上駐車場は入山口にもなっていて、そこで登山届を記入する。
ここで養老町が出している「養老山頂登山道」マップを入手する。
あくまで概念図だが、名所とか見所とか地名とか、参考になる事は多い。
養老山の旧名は多芸山で、表山は仏ノ座なんだそうな、いいじゃないか。

もう足がだるいので表山登山口へ戻るのはやめ、林道を上がる。
部分的に舗装されたほとんど車道のような林道を上がっていく。
斜度は緩やかなはずなのにそんなに楽ではない、否、しんどい。
ゆったりくねくねの林道だが、それをショートカットするように旧道がある、逆か。
右手に表山が見えた。
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旧道はぱっと見、登山道というよりは無理やりの急なあれで、荒れて美しくない。
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もみじ峠に出る最後の旧道(古道)だけはいい感じだ。

かなりの部分、新しい林道を利用し、途中から一部だけ旧道を使って峠に着く。
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今日はここが周回の起点になりそう。

立派な登山道を外れてすぐ右手の土手に上がる。
ひとつの高みを過ぎて鞍部に下り、次の高みに上がっていく。
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ゆるやかな丘で、雰囲気もいい。

行先の方角からは少し外れるが・752に寄る。
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樹幹越しにうっすらと見えるのは笙が岳の東峰、眼下にはアマゴ沢が深い。

北東方向から北へ下りて行く。

踏み跡もあり歩きやすいヤセ尾根道はすぐに鞍部になる。
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ここが本日の目的地のひとつ。

右手東側は唐谷(火打谷)に至る崖で、左手西側もアマゴ沢に傾斜している。
ここがもっと崩れて決壊すれば、アマゴ沢は唐谷に流れ込む、のかな。

ヤセ尾根をゆるく右手に回り込むように上がっていく。
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かなり古い年代モノのテープ印が等間隔に付けられているのは表山へのものらしい。

日光を浴びて明るい中ずっと縁を歩く感じで、谷底が深いので緊張する。
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表山への肩にあたるところでもう一度休憩し、からまる馬酔木の急坂を一気に上がる。

少しだけ展望が開けた最高点から百メートルぐらい下って歩いていくと表山三角点がある。
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馬酔木は山頂周辺だけを鉢巻のように繁茂している感じだ。
だから次の裏山へは、表山三角点からそのまま一点突破すれば行けそうだな、と。

そう思っていると鈴の音が聞こえてきた。
山中で今日初めて会う人がこの表山山頂で、とはなんと言っていいのか。
知り合いの鈴さんによく似たその人は、強面の短パン、ゲーター巻のトレラン風。
駅からこの表山直登尾根を上がり、裏山、笙が岳、養老山を周回する、という。
ここが初めてとはいえ装備もしっかりした方で、裏山まで話しながら連れ立っていく。
コースをヤマレコで入手されたことや、自身のブログ「しんの冒険紀行」のことも。

まずは表山と裏山の鞍部へ。
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そして喘ぎながら裏山に上る。

裏山は四方に視界が広がる一等の展望地で、どこを見ても飽きる事がない。
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霊仙山や伊吹山、奥美濃の山々、遠く白山、乗鞍・御嶽、木曽山脈、恵那山。

眼下には西濃全域に大垣市、南には笙が岳や養老山地の連なり。
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それよりも今日は北部、眼前の行平山や奥山が気になる。

おおまかに歩く方向の見当をつけ、どこでも歩けそうな斜面を降りていく。

杉木立というか植林帯に入ると一気に暗くなり、自然林に入ると再び明るくなる。

ゆるやかに上がっていくと疎林の台地で、錆びた脚立のある行平山(845m)。
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ここからは・820の行平東峰は後回しにして東の斜面をくだる。

ダイラ地形に二次林の森が広がり、とても歩きやすい。
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・810に上がっていくにつれ、馬酔木の抵抗が多くなり、ヤブコギになる。

視界も期待できないので行平東峰方面へ向かう。
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鞍部にはテープ印があり、勢至への古道らしい(地形図の点線とは異なる)。

向かう行平東峰の側面はカレンフェルトの要塞風。

こちらは山地の東面にあるのでさらに視界が開ける感じ。
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行平東峰から南を見ると、左に表山、右は裏山。

錆びた脚立がこちらにもきちんと鎮座している。
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行平本峰よりもこちらの方がもっと山頂らしい感じがあり気に入った。

ここから北方の奥山(777m)へはなぜかしっかりとした道があり、人気コースらしい。
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未体験で誰もいないよさそうな場所にくるとなぜか高揚感を覚える。
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そんな感覚にとらわれつつ、今日はここまでと切り上げる。

戻りは、行平山・裏山は省略し、ダイラの森から裏山の裾野を回って表山との鞍部へ。
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上り下りをできるだけさけ楽をしようとの魂胆、しかしシダ類の繁茂に結構足を取られる。

隠れた倒木に躓き、もんどりうって転んでしまう。
強打したのは腕だけで、なんとか無事のようだ、危ないところだった。

再び表山・裏山の鞍部に来る。

そして、大洞谷というかアマゴ沢源流部分に踏み込んでいく。
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今は枯れ沢になっていてそこに落葉がいっぱい堆積している。
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この枯れ沢を詰めると三本杉があり、笙が岳・裏山の吊り尾根になる。

沢はところどころでずぼっとはまりこんで、水こそないが歩きにくいことこの上ない。
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源流のどこかに幻の池でもあるのか、と探すが見つけられない。

流れが出てこないまま、下りが急になっていくので、左の分水嶺尾根に逃げる。
そのまま上がっていくと表山の肩の部分で、意図しないで元の位置に戻る。

下りは注意しないと踏み跡を外しそうになるが、なんとか鞍部へ、そして・752へ上がる。

幻ノ池こそ見つけられなかったが、他の課題はかなりの部分で解消した。

気分よく高みから雰囲気のよい開けた鞍部にむけて下っていく。
今日はなんどもこんな気持ちのよい地形を歩いてきた、それだけで満足。

その中でもこの・752の鞍部はこじんまりとして明るくてとてもよさそうだ。
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落葉のいっぱい積もったそこに踏み込む。

なんだなんだ、ここは、冷たいし、足が抜けない。
もがくとずぼずぼと埋まっていく、底なし沼?
膝まではいかなかったが両足とも、深さは20cmぐらい黒い泥水に埋まる。
やっちまったな、冷たくてしかたがない。
とにかく抜け出し、近くに座り込んで靴を脱ぐ。
まだ新しい靴で蛍光イエローと白さが際立っていたのに、ドロドロの黒色だ。
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靴下をしぼると黒い泥水がジャーと出るし、黒く腐った濡れ葉がかしこに絡みつく。
手ぬぐい3枚、ティッシュ、ウェットティッシュなど総動員して泥水を排水し、絞る。
そんなこんなで必死に時間を使い、長い休憩(事故対応)時間となる。

こんなところに○○は潜んでいたんだ。
いや待てよ、こここそヤブコギネットの★竜★さんが言っていた竜が池なのでは。
観光地図では、稜線の際で場所が違うから、幻ノ池なのかもしれない。
となると、とんだ災難だったが、思わぬ形で課題が解決できたわけだ。

いつもは休憩で出した事もない緊急シートも初めて開いて使った。
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お守りのようにもっているだけの替えの靴下にも初めて出番があった。
ツェルトこそ使わなかったが、とんだザック内の在庫一掃セールになった。

広いシートに寝転んで上をみると、抜けるようないい天気ではないか。
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もみじ峠まではすぐ。

そこから笹原峠・小倉山へ行く気力はとっくになし。
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往きと同じ林道をたらたらと歩いて帰っていく。
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入山口では、朝、登山届に記入した予定下山時刻より30分早かった。

かつてはこんなリフトを利用するのがトレンディだったのかな、今でも今こそ。
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石階段を降りていく。
そこからは観光客でいっぱいの養老の滝を愛でながら下る。
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午後の日差しがすでに届かない谷間の紅葉はイマイチ。
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それでも駐車場には観光バスがどんどん入ってきていた。


養老山は昔なつかしい山域だけでなく、今でも歩きがいのある山である。

来春、訪れるのは奥山か行平山、コースが困った。
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2016年10月28日 (金)

山歩き:秋の大川入山

山歩き:秋の大川入山

何度も訪れているのに、この山の紅葉の時季の姿は知らなかった。
今年の秋山へはすっかり出遅れているので平日でも天気次第で行く。
快晴に感謝しつつ、秋の好日を過ごす。
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【山行日】2016年10月26日(水)    
【山 域】南信州:大川入山、阿智村
【天 候】晴れのち曇り
【形 態】往復 単族 軽装
【コース】治部坂峠駐車場、起点
P--8:40登山口--9:25横岳--10:15最低鞍部--10:49山頂11:23--
--11:44最低鞍部--12:32横岳--13:04登山口--P

ネットに掲げられたレポにびっくり、そのきれいな写真にだまされてみよう。
情報過多とか情弱とか言われても、必要なそれがあれば問題はない。

平日の朝、知立や豊田の市街地を抜けるのは大変、皆お仕事で忙しいのだ。
足助を過ぎても大型車やたらたら車が多い、自分は遊びなんだから我慢がまん。
治部坂峠の立派な駐車場に先客は1台のみ、これは少しさびしい。

準備して、車道を五分ぐらい歩くと、登山口に到る。
快晴の秋空にうっすら黄葉の樹木がいい。
来る途中、朝日に温められた空気が方々でガス雲になっていた。
次第に切れるはずだが、その後に普通に雲になってはつまらない、急げ。

荒れた林道からふつうの登山道になり、橋を渡って尾根に取り付く。
この山の一番印象的な根っこの入り乱れた道になる。
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湿っているので滑らないように注意していく。

高度をあげると早くも両側は秋色になり、その登山道を上がっていく。
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ロープのかかった崩落箇所の巻き道からは右手遠くに大川入山がのぞまれる。
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のぼりがゆるやかになってくると、少し開けた広場の横岳に着く。
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ここまでが三分割の前半部分、落ち着いたカラマツの白秋の世界。

三分割の真ん中は長い尾根の稜線歩きで何度もアップダウンをくりかえす。
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十数個のコブというか小さなピークのある尾根歩き。

時々左右に展望が開け日光に照らされるが、樹木に覆われる時間もながい。
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歩きやすい道は、森の中の遊歩道という雰囲気。

カエデやツツジ系など黄紅葉とダケカンバの樹幹の白さと青空がいい。
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高度があまり上がらないまま、どんどん下がっていくと最低鞍部に来る。

少し右にねじれていくような、尾根のつなぎ目の不安定な部分。

でも樹幹越しの眼前に、今年の紅葉はこんなんだけどどうですか、と。
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残りの後半、ここからは斜度があがり、ひたすら我慢ののぼりになる。

少し我慢すると暗い樹林帯から開けた小広場に出る。
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太陽の光も十分で、秋色に鮮やかさが増すその開放感。
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さらに斜度があがると笹原があらわれ、ぐんと展望が広がる。
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山頂を見上げるよりも今日はこの眼前・眼下の笹原の向こうが気になる。
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これが大川入山の特徴ある黄紅葉か。

風に波打つ笹原に点在するポツンポツン。

こんな素敵な景色なら急な上りも気にならない。

見上げる山頂方面は青空を背景にすっきりとしている。
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山頂手前の低い潅木帯を回り込むように進むと山頂に着く。

先客はひとり。
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小広場の山頂には木製ベンチがいくつか置かれ、展望も良好で落ち着ける。
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ここなら靴を脱いでゆったり休憩できるというもんだ。

四人連れの方が到着する。

では、あららぎ方面に進んで恵那山ほかもう少し秋を楽しむことにしよう。

ここと標高が近いピークがいくつも並んでいてすぐにも行けそうな感じ。
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雰囲気もよさそうだが見るだけがいい、笹のヤブコギは大変なはず。

帰り、強い風にあおられた樹木や、反対側からの大川入というのはいい眺めだ。
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再び山頂に戻り、来た道をくだる。

今日はことのほかこの道の下りが気持ちがいい。
なんといっても雄大な景色がいい。
来て帰る道のコース、尾根がすべて見られる。
その先、治部坂峠とスキー場のむこうには蛇峠山ほかたくさん。
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最低鞍部を過ぎると稜線のアップダウンのくりかえし。

途中、若い4人連れとすれ違った、急がないと雲が出始めている。
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今日の登山者は10人ぐらい。

風は少し強くて寒かったが、汗もしっかりかいた。

秋の大川入山、今後もアリだな。
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2016年10月 9日 (日)

山歩き:権現づるねを歩く

山歩き:権現づるねを歩く

昔あのウェストンは木曽谷上松から木曽駒に上り、権現づるねで伊那谷に下りた。
登山道の整備された今、その軌跡を辿るには距離と時間、置き車など難題が多い。
せめてその気分だけでも味わうべく権現づるね(尾根)を往復する。
久しぶりの遠出とその長い歩きに筋肉は悲鳴をあげ、体力不足を痛感する。
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【山行日】2016年10月7日(金)    
【山 域】木曽山脈、権現山、権現づるね、将棊乃頭
【天 候】晴れ時々曇り
【形 態】往復 単族 軽装
【コース】伊那スキーリゾートトップの権現山登山口の駐車地起点
登山口6:01--7:25権現山--8:40五合目(辻山)8:51--八丁立--10:00勇次郎峠ノ頭--
--11:12将棊乃頭--11:29西駒山荘11:59--12:10将棊乃頭--13:37五合目--
--14:29権現山14:39--15:32登山口

観光地図では五合目以後、八丁立、勇次郎峠ノ頭、長尾根ノ頭などの記載がある。
五合目の標示以外、現地ではそれらしい標示を見つけることはできなかった。

紅葉の山を歩きたいと思いつつ、長雨にひるんでいたら、季節は過ぎていた。
身近な知人のレポやヤマレコを参考にするが、コース自体は難しくなさそう。
ようやく訪れた好天気らしい貴重な日に重い腰をあげて出向く。

中央道駒ヶ根ICを出てからも道は分かりやすく目印は伊那スキーリゾートの看板。
まだ暗かったので交差点角のコンビニで買出しをし、朝食で時間をつぶす。
空に明るみが出てきたので、スキー場横の急勾配の林道を上がっていく。
簡易舗装されてはいるが、途中ぬかるみでタイヤが空転してあせる。
舗装が終わり、すぐに林道が二手に分かれるところが駐車地らしい。
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スキー場のトップは開けていて、眺めはいい。
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権現山登山口はそのすぐ上部にあり、登山届はそこで書く。
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まだ暗くて湿っぽい道をとにかく上がっていく。

先は長い、あわてず息切れをしないペースを心がけていく。
「木曽路をめぐる旅(木曽観光連盟)」のパンフには木曽駒登山マップが紹介されている。
上松A・Bや木曽福島A・Bとともに権現づるねがあり、上り4時間だそうな。
上松コースが7時間以上なので、ちょっと眉唾ものの記載かもしれない。
一応、将棊乃頭までを5時間とみて、最大でも5時間半、11時半を折り返しにする。

地元の小学校が遠足に使用している道はよく整備されている。
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土俵跡という山の中ではめずらしい広場をすぎると、尾根道に変わる。

勾配はきつくはないがやさしくもない、という正当な山道。
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急なところにはロープも設置されているが、これは滑り止めの下り専用。

ウェストンが使った常輪寺からの道をあわせ、しばらく上っていくとようやく開けたところに出た。

真っ先に目にはいってくるのが山腹に枝を広げた岳樺の大木。
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そして地元西春近北小学校の登頂記念板の数々。
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天気予報はよかったのにここまではガスが立ちこめ、湿っぽいままである。

ウェストンの来訪を示す標示もある。
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権現山三角点は、裏側の大岩のもとにあった。
標高1749.3mで、「伊那よくみえる」とは御上手、地元の大切な山なのだ。

ここから権現づるねの尾根道に入る。
歩く人はおそらく非常に少ないが、整備された道跡ははっきりとしている。
勾配もゆるいので普通にたんたんと歩いていく。
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ところがそれは長くは続かなかった。

何よりも蜘蛛の巣が随所に張っている事。
それを避けるために細くて長い枯れ枝を拾って振り回しながら進む。
笹がしっかりと繁茂して道を覆っている。
笹の葉には残念ながら露がいっぱいついていて、それが容赦なくふりかかる。
えいままよと枝を振り回していくが、もわっとかべちょっと顔にまとわりつく嫌な感覚。

ふだんヤブ道などは通ることがないからこんな情況に気分はどんどん萎えていく。
ずっとこれが続くようなら、いい加減なところで切り上げようと弱気がのぞく。

板谷の頭をすぎて左折していくと笹原は弱くなり、尾根も広がり明るくなる。
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樹幹越しに木曽駒の主稜線が、うっすらと遠くに見えるようになる。

左手を見れば、すきまから伊那谷を覆う雲海のむこうに赤石山脈も見えている。
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ほどなくして五合目(辻山)に着く。
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これは木曽駒登山の五合目で、このすぐ先で道は(辻を)直角に右折する。

ここでは左、東側が切り開かれ展望が広がる。
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ずっと樹林帯と笹原の歩きだったので、こんな普通の展望地がとてもありがたい。

ここからはいったん緩やかに下っていく。

それまでとは少し様相が変わり、広い森のなかを歩いていくような感じ。
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ヌタ場があらわれ、倒木を苔が覆う。

二重にも三重にもみえる山稜、線状凹地をゆるやかに上がっていく。

そして壁のような斜面(たぶんこれが八丁立)があらわれると一気に急登になる。

ジグを切る道は強引に進むが、よくみると丸太で階段が作ってあったりする。
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利用者が少なくて、こんなので道かと思うが、地元の人が手を入れているのである。

下りでは時々踏み跡を外しそうになったが、きちんと道に戻らないと厄介である。
人の手(足)の入った道は、ヤブ道とは全然違うということを痛感する。

壁の急登がようやく終わり、ゆるやかになるともふもふの苔道があらわれる。
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高い山にはどこにでもある道だが、これはこれで貴重な場所だと思う。

じりじりとふたたび坂が急になってくると樹林相が代わり、這松があらわれるようになる。
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それはすぐに森林限界になり、背伸びすると木曽駒の見事な稜線が見えた。
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伊那前岳から宝剣・中岳へと続く山並み。

もちろん向かう方向には将棊乃頭も見えてきた。

時間は予定以上にたくさんかかり、長くて苦しいのぼりだったのでほっとする。
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タイムリミットの5時間半には少しだけでも余裕がありそう、まだ救いはある。

観測機器の置かれたここが将棊乃頭。
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伊那谷の平地がぐわんと広がり、しっかり見下ろせる。
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高い山に登れば当たり前のように見ていた景色だが、今日はそれがとても新鮮だ。

振り返り、木曽駒方面は見慣れた景観とはいえ、迫力がある。
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将棊乃頭山は指呼の距離で、窪地には西駒山荘がしっかりと建っている。

桂木場からの道もはっきり見えるが、あれは縞枯れ?
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尾根のそれぞれの頭には白い花崗岩の岩が鎮座、この山脈の特徴。
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とりあえず、西駒山荘まで降りることにする。
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今日、初めて人の姿を見る。

そしてそこでタイムリミットの11時半になる、行動は終了。

できればここから木曽駒とか、濃が池とか、オプションが付けられたらよかった。
はかなくもそんな妄想は木っ端微塵に砕かれた。
時間に余裕があったとしても、せめて将棊乃頭山まで、だろうな。
狭まっていくだけだが、自分の体力の限界というのを自覚しないと。

前々回の2013年に来たとき、建て替え中だった西駒山荘。
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美しい建物で、内装の豪華さには目を瞠らされる。
従前の石室は文化財になっていた。
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ここで昼食とする。

風のあたらないところを選ぶ。
稜線はすっかり涼しさをこえた秋の風が吹いていた。
ぱらぱらと人が通り過ぎ、休憩していく。

帰りはピストンなので気は楽だ、長い距離なのが心配。
4時間あれば、すなわち明るいうちの16時前には戻れそう。
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まずは花崗岩の鎮座するポコポコヘッドに上がり、しばしの稜線漫歩。
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名残惜しいがすぐに這松帯に沈む。
どすんと鈍い痛みが走る。
這松に隠れた太い枝のアックスボンバーを食らう。

注意散漫は危険、要注意で。

上り返しがほとんどないのでずんずんとあわてずに気をつけて下っていく。
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八丁立の下りは特に慎重に下りる。
前述のように、踏み跡を時々見失う。
おかしいな、と思ったら横着はせず、すぐに戻って道に復帰することを心がける。
きつい下り坂なので踏ん張る事が多く、少しずつ足の筋肉がぶれるようになる。
いたわり、だましだまし、ストレッチを入れて進んでいく。

こんな時は少しの上り返しがとてもありがたい。

五合目で休憩を入れる。
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ここからはなだらかなのでがまんしやすいが、笹原は足元が見えないので厄介。

板谷の頭から権現山までが本当にとても長くていやになる。

権現山で休憩。

ここまで来れば先はよめる、休んでさいごに備えよう。
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ここの象徴の大木、岳樺への日当たりが変わってさらに神々しい。

ここはやっぱり、いい。

ただし、ここからの下りはきつかった。
しっかりとくたばった自分の足の筋肉は、この急坂に悲鳴をあげ続けていた。
最後はロボット歩きでようやく登山口(下山口)に着いたのだ。

駐車地(スキー場ヒルトップ)からの景観も秋を感じさせ、そこに充実感が加わった。
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山上の紅葉こそとっくに終わっていて空振りだったが、しっかり歩けてよし、と。


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2016年8月11日 (木)

山歩き:飯豊連峰、丸森尾根から朳差岳

山歩き:飯豊連峰、丸森尾根から朳差岳

夏真っ最中、遠征山行は昨年に続き飯豊連峰へ、稜線遊歩縦走を目指す。
稜線までは辛い上りが続くが、上がってしまえば好展望とお花畑の世界になる。
一度訪れているから計画も少し欲張りなもので、北部の朳差岳を含める。
しかし天気その他や、自分の都合だけで事は運べないものと、がっくり。
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【山行日】2016年8月7・8日(日・月)    
【山 域】飯豊連峰北部、長者原・丸森尾根・梶川尾根・朳差岳
【天 候】晴れ時々曇り
【形 態】一部往復の周回 単族 重装
【コース】長者原(飯豊山荘)登山口駐車場起点
第1日目 P4:34--丸森尾根--6:30夫婦清水--8:12丸森峰--9:11地神北峰9:37--
--10:15頼百木小屋11:11--11:38大石山--12:13鉾立峰--12:48朳差岳13:25--
--13:50鉾立峰--14:28大石山--14:58頼百木小屋(宿泊)
第2日目 小屋5:58--6:37地神北峰--7:17扇ノ地神--7:42門内岳8:06--8:30扇ノ地神--
--9:03梶川峰9:14--10:05滝見場--10:40湯沢峰11:01--12:06下山口P

夏は平地の暑さから逃れて高い山地に限る。
遠くまで伸びる緩やかな稜線を、咲き乱れるお花畑の中を、たらたら歩きたい。
それなのに飯豊の夏は平地と同じぐらい暑く、太陽が容赦なく照り付ける。
みんなそれがわかっていても重い荷物を背負って汗をいっぱいかきながら集まってくる。
まるで飯豊はイイデなんて文句の当然さのほかに何がある、というように。

家から600キロあまり、高速を利用しても移動だけで丸一日使う。
当日の朝は市の住民検診があり総合病院へ寄っていく。
準備とか体調や移動の事で何かと不安があり、検査も高血圧でメタボ体型だと。
高速走行中も数件の事故を目撃し、その影響から時間が余計にかかる。

なんとか登山口の山形県小国町へ入るが気温は30度を越えている。
それは宿泊した長者原、飯豊山荘でも同じで、蒸し風呂のような部屋で眠れずに過ごす。
とにかく夏の飯豊連峰は暑い、少しでも涼しい夜中から動き出すに限る。

4時には準備も出来たが真っ暗でまずい、ということで少し明るくなった4時半過ぎに出発。
丸森尾根登山口は山荘のすぐ前にあり、いきなりの急登で喘ぎながら上がっていく。
そのままずっと急坂が続くが、暑くはないし、少しずつこなしていけばなんとかなりそう。
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振り返ればどんどん高度を稼いでいる、でも対岸の梶川尾根ってもっと急なんだ。
そして日の出の明かりが谷間に差し込むようになるとじわじわと暑くなって来る。
ざれ石の痩せた尾根道は緊張感が少し必要。
道端になんとか腰がおろせるような倒木があり、朝食タイムとする。
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その後もまじめに上がっていくが、樹林帯に入って日陰があり、緩やかな歩きになる。
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丸森尾根は梶川尾根と兄弟のようなものかと思いきや、そうでもなさそう。
どんどん高度を上げている梶川尾根に対して丸森は中弛みがながくゆったりしている。

唯一の貴重な水場、夫婦清水に来る。
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ちょっと冷やかしのつもりで寄るとすぐ近くだったので、水を飲んでいく。
小さな沢の流れから水を掬い取るもので、足場が不安定なので要注意。
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冷たい水で、担いでいる水よりはずっと気持ちがいいのは当然、それがいいのかどうかは微妙。

大きな沢音がすると眼下に滝や急な沢が見えた。
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はるか遠くにはたおやかな稜線の横腹が見えて、まだまだ歩く距離の長さを感じる。
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そこら辺から丸森尾根の上りが本格化してくる。

ぱらぱらと下りてくる人にも出会うようになる。
ダイグラ尾根を上がり、稜線をずっと縦走して丸森から下るお姉さん二人組には参った。
そのコースは自分も最初に目指していたものだが、弱気から前日に急遽変更したのだった。
なにせダイグラ尾根には水場がないので担ぐ水が多くなる。
その装備でザックを担いでみると、数歩でよろけてしまって、とても無理と判断したのだ。
最近のお姉さんや若いのは、何かと挑戦的だし、実践力にも感心させられることが多い。

丸森峰を過ぎても道はまるで楽にならず、どんどん斜度を増していく。
ほぼ稜線歩きのような感じになっているのに、がれがれの道は歩きづらくて仕方がない。
そこに容赦なく照りつける太陽。
樹林帯を抜けたところで帽子に、手ぬぐいのぴらぴらサンバイザーを付けたのに。
救いは道端の花と遠くの景色。
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丸森尾根の詰めは地神北峰だが、とにかくずっと先の方に見えて遠い。
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ふらふらになりつつようやく地神北峰に到着。
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ここでようやく南側の稜線と西側の世界が開ける。
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そして北西には、飯豊連峰の北側稜線が連なり、朳差岳と思しき山も見える。
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そこで休憩していたテント泊三人男組と少し話しながら、ぐったり休憩とする。
それにしても皆さん、テントまで担いで装備がでかくて重いのに元気のあること。

ぼんやり稜線の先を見ていると、何人もの縦走者が連なって歩いてくる。
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彼らがやってくるまでもう少しここで休んでいよう。

まず来たのは若い夫婦でこれまたテント組、頼百木山方面へすぐに降りて行った。
続けてきたのはヘルメット五人組で、石転び沢を上がろうとして警察に止められたとか。
いやはや皆さん、元気いっぱいでこの交差点を通り過ぎていく。
頼百木方面は1組だけでほかはみな丸森方面か、では自分はその少ない方へ。

よろよろと下りて行くと、道端には花が多い。
あれ、イイデリンドウではないか。
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花は少し小ぶりだがそこかしこにある、やったね、これこそ飯豊に来た気分。

頼百木山までも緩やかな歩きで、ようやく花畑が広がる稜線漫歩。
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先の夫婦がそこで休んでいたので、先に進むことにする。
頼百木小屋はすぐ眼下に、アルプスの少女的背景で見えていて、近い。
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ここで自分のプラティパスの水が切れた、あぶないところだった。

小屋の水場が先に見えて、そこに人影がいる。
ここまでしっかりと歩いてきて疲れているが、時刻はまだ10時すぎ。
あまりに早い感じもするが、今晩の小屋泊を申し出る。
ここの水場の良さは聞いていたのですぐに水に手を出し、飲む。
冷たくてうまい、生き返った感じ。
この冷たくてうまい水をがぶ飲みしながらおにぎりを食べ、そしてパンを流し込む。
少し気も落ち着いたので、先客の若者と話す。
彼は自分の2倍以上の重さのザックを担いでは新潟側から日帰りをしているそうだ。
食材をたくさん持ち上げ、それらをいろいろ調理して食べるのがいいのだと。

計画ではすぐにでもここから朳差岳を往復するのだが、下ろした腰が重い。
天気は晴れのまま、日差しは真昼間でがんがん照りつける炎天下というやつ。
でも先のテント泊夫婦が朳差岳に向かうというので、後を追うように自分も出発する。
ガイドブックでは往復4時間という、辛くて長い時間と距離。
プラティパスにはしっかりとここの冷水を2リットル入れる、安心だね。

小屋から朳差岳を見ると、小屋と山頂との標高差はあまりない。
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それよりも露払い、太刀持ちといった感じの前衛峰があって上り返しがきつそう。
花畑の稜線をほぼ下りながら進んでいくと、小屋に向かう人とすれちがうことが多い。
新潟県側の足ノ松尾根を上がって来た人たちで、それがほとんどともいえる。
大石山までは問題なし。
そこで回り込むようにして朳差岳方面にむかい、進行方向を見ると・・・。

目的の朳差岳は見事な山っぷりでいいのだが、その前に鋭い山が邪魔をしている。
大きく下ってからその鋭い山、鉾立峰に上がり、どうもその後にも大くだりがあるようだ。
若い夫婦は軽やかに進んでいくので、なんとか離れないようについていく。
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鉾立峰への上りは壁を上がっていく感じ。

ようやく鉾立峰の狭い山頂に立つと、案の定、再び大下り上りがあるが行くしかない。
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それにしても朳差岳、自らも格好いいし、簡単には登らせないなんて、憎いね。
ずんずん進むにつれてどんどんお花畑が広がっていく、これまたまた。
偉人のレリーフを過ぎると山頂テーブルランドに上がったようで、こりゃあ別世界だ。
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避難小屋がその広場の中心に建てられ、山頂は少しだけぽこんと抜けたところ。
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噂には聞いていたけどこの山の人気のほどがわかる。

とりあえず狭い山頂に急ぎ、そこでしばらくの間、ぐったりとする。
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ここへ来るまでとても大変だったが、そんなことはすぐに忘れ去らせてくれる場所だこと。

ただ心の奥底ではこれからのことを考えてブルーになってくる。
小屋からここまで来たが、どう考えても帰りのほうが上り返しがきつそう。
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そこはたくさん担ぎ上げた冷たい小屋の水の威力もあって、なんとか時間内に戻る。

前日は30人で繁盛の人気小屋は、この日もどんどん人を集めていた。
新潟県側から来た人が多く、そのまま帰っていく人が多いのも特徴のようだ。
飯豊連峰は南部の福島県、北部の新潟県、中央の山形県で色んな楽しみ方がある。

夕方からは少し風が出てきて、台風の影響ではないか。
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小屋の管理人さんによると、次の日の夜からその翌日にかけて影響がありそう、とも。

次の日の自分の計画は、飯豊本山まで縦走し、翌日ダイグラ尾根を下るというもの。
変更して明日すぐに下山しても、そこは納得の今日の歩きだったから。

夜、小屋の中は稜線上にあることを忘れる温度で、シーツだけで充分、シェラフは不要。

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山小屋の朝は本当に早い。
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夜明けごろにはほとんどの人が準備を終わり行動開始していた。
これにはいつものことながら参る、夕方頃のもたもたとはえらい違いなんだから。
そんな中、あのテント泊の若夫婦だけがのんびりしている。
新潟県側へ下るだけとはいえ、歩きに自信があるから余裕をもって楽しんでいる。
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心のゆとりからくる時間の味わい方というか、本当に感心する。

今日で下山と決めた自分は、だらけて出発が遅れ、6時ごろ出発。
折角だから稜線の縦走を予定の三分の一ぐらいやってから下ることにする。
何せ楽しい稜線漫歩、苦しい上りもないから進む進む。
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下りの梶川尾根、扉ノ地神を通りすごし、門内岳へ。
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門内小屋は改修中。
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どぎついトリカブトの色鮮やかな周辺のお花畑は健在。
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門内岳の社の赤い屋根は目立つが、ガラス扉もいいもんだ。
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北股岳まで行くときりもよさそうだが、中途半端が自分流。
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稜線歩き気分をなんとか味わったので心置きなく下ることにする。

ニッコウキスゲ畑に少女のまま婆になったヒメサユリがいたりして。
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ここの尾根、上りも大変だが下りもきついのは予想通り。
ずるっと滑ったり、必死に両手を使って下りたり、と。
がんがん下って高度をどんどん下げているはずなのに時間がかかる。

楽しみ(?)といえばブナ樹林帯の「切りつけ」か。
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いやあ、この歴史遺産は程度の差がありすぎ。
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丸森尾根が眼下に見えたのは少しの間で転げ落ちるようにして登山口のたどりつく。
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