山歩き:紅葉の大川入山
山歩き:紅葉の大川入山
連日晴天が続くも朝晩は気温が下がり山では紅葉が始まりつつある。
手始めは三遠信の真ん中の山、眺めてよし登ってよし、しかもお手頃。
ネット情報はそのまま人出に大きく影響し、広い駐車場がどんどん埋まる。
この山の初心者には見どころまでが遠くて、着く前に息が上がっている。
【山行日】2022年10月22日(土)
【山 域】南信州:大川入山、阿智村
【天 候】曇り一時晴れ、冷たい風が吹く
【形 態】往復 単族 軽装
【コース】治部坂峠駐車場、起点
P8:13--8:22登山口--9:05横岳--9:53最低鞍部--10:26山頂10:45--
--11:14最低鞍部--12:04横岳--12:39登山口--P
飛騨・木曽・赤石など人気の高山の紅葉のあと、鈴鹿までには間がある。
この微妙な時期を埋める近場の紅葉の山といえば、うーん、でここになる。
今時はネット情報を頼りにする人がほとんどだからピンポイントで選ばれる。
登山計画とふだんからの山の引出しは必要だが、ネットはそれを超越する。
しかも見どころや見映えの持っていき先まで親切に誘導してくれる。
久しぶりの早出の朝、記憶を頼りにまだ暗い中、車を走らせる。
知立、安城、豊田の街中を抜けるのは、休日でも大変。
大川入山には十数台利用可能な登山者専用駐車場が整備されている。
そこが満車でもすぐ近くにとても広い観光駐車場があるからそこは安心だ。
案の定、専用Pは満車で、観光用にもたくさん停められていた。
早くからみなさん、思い思いに準備をされている。
お互いを牽制しながら、みんなネットに釣られて来ているのがバレバレ。
曇りの天気予報がなんと青空の見える晴天。
変わらぬうちに急げと、登山口へ向かう。
前を歩く人の顔を見ると、何年ぶりかで会うヤブコギネットの人。
今年は、苦しんだ夏の御嶽でもそういうことがあったから不思議だ。
登山口からは足場の悪い道をよれよれと上がっていく。
橋を渡り、ジグザグ道に入るとすぐに尾根端に乗り、名物の道になる。
木の根っこが入り乱れる道。
歩き辛いし、滑りやすいから要注意。
注目してスマホを向けている人は、初めて組。
「みんなここをネットにあげてるよね」
足元が気になるからその分、息が上がる。
そこが過ぎてもそれなりに勾配があるので気が抜けない。
右遠く、樹幹越しに大川入山が見える。
周辺の木々もすっかり秋の模様。
歩みが落ち着いてくると横岳が近い。
ここまでが、この登山道の三分の一。
次の三分の一は緩やかな上下動の続く稜線歩き。
快調なら気分よく歩けるし、辛いならそれは修行不足。
以前は各所で左右に視界が開けたが樹木が生長した今は残念。
紅葉を一番感じるのは今日の主役、ドウダンツツジ。
朝だけみえた青空はすっかり灰白に。
でも振り返ると、奥三河の山々がしっとりとしてよい。
いくつもの組に接近し、話に夢中でこちらにびっくりする人、
足取りも軽く、朝の早い人が下っていく。
最低鞍部が近づいてからが最近は遠く感じる。
ぬかるみが2か所もあるなんて。
休憩する親子を傍目に鞍部で秋の彩を味わう。
ここからが最後の三分の一、がまんの上り。
はじめは陰の上りが続く。
がまんして前方に光が見えると、一気に開ける。
この山に何度も来てるが、必ずここでデジカメってる。
これは理屈じゃないんだ。
ほっとする、というか。
ここからはさらに斜度が増して苦しいが、景色がそれを覆う。
足を停める人も多くいて、自分もそこに加わる。
これを見に来てるんだから、上手く撮りたい。
いつも撮り、何度も撮ってるのに、思うようには撮れない。
少し進んでは、位置を変え、高さを変えて撮る。
青空でなく、光が乏しいのが惜しい。
おそらく人でいっぱいの山頂へ。
狭いから仕方がない。
地面に座り込むと視界が狭くなるけど、いいか。
タイミングよく自分は空いた椅子に座る。
こんな時だけ、シルバーシートということで。
じっとしてると汗が引き、冷たい風をもろに感じる。
30年以上前に購入したパタゴニアのパーカーを羽織る。
最近はリペアツァーなんかしてるが、どちらがSDG’sかな。
下りでも落ち着いてデジカメろうとしてたら、ガスが出てきた。
風が強くて、目まぐるしく飛んでいくガス雲。
それを待つ人、上がってくる人、下っていく人。
それなりに満足し、納得のいく山歩き。
上り返しや下りに足のだるさを覚えたのは、まだまだ修行の足りなさか。
記録を見たら、この山へは19回来ている。
よくもまあ、他にいくとこないのか、でも。
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