オーストラリア

2014年12月23日 (火)

豪州:フランクリン=ゴードン自然河川国立公園

豪州:フランクリン=ゴードン自然河川国立公園
 Franklin-Gordon Wild Rivers National Park

オーストラリアの南、タズマニア島は自然豊かな観光地である。
ディスカバー・タズマニアと銘打って60のハイキングコースを定めている。
フランクリン~は世界遺産セントクレア湖から西方へ下っていくと点在する。
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【訪問日】2014年9月28日(日)    
【地 域】豪州タズマニア:フランクリン・ゴードン自然河川国立公園
【天 候】 晴れ時々曇り
【コース】タズマニア60ショートウォーク22・23・24番
22番フランクリン川自然歩道Franklin River Nature Trail
23番ドナイズ丘Donaghys Hill
24番ネルソン滝Nelson Falls

シャドウ湖周回コースを午前中で歩いた午後、これらを訪れる。
全貌は見られなかった大きなセントクレア湖の反対側にまた大きな湖があった。
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キングウイリアム湖で、これまた縦長なので、道路からはほんの一部分だけ。
タズマニアの内陸部の高地ではどこへいっても大きな湖ばかりという感じ。

セントクレア湖からハイウェイのA10を西へ進むとすぐに分水嶺、峠を越える。
ここからは行政区がかわり、タズマニアでは一番自然が濃い地域になる。
例のハイキングコース紹介を見ると、すぐ近くでもあるのでまとめて寄って見た。

分水嶺付近もありきたりの平坦な高地だが、南には特異な山々が見えた。
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これはクレイドル山のようで、さぞかし名前も立派ではないかと思って地図を見る。

なんと近くから、ウイリアム1世、2世、3世山だそうで、どこがどこかはうむむ。

ほとんど車が通らない道路を下っていくと最初にあったのが22番。
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22番「フランクリン川自然歩道(Franklin River Nature Trail)」
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一本道のほぼ平坦な周回コースで、1キロメートル、所要時間は25分とのこと。
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この地方のそれらしい樹林と植生の森林であり、川をながめて歩く。
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続いて、23番の「ドナイズ丘(Donaghys Hill)」に来る。
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ここは一本道の往復で、1.1キロメートル、多少の高度差から40分とのこと。

丘の上に展望台が造られており、そこを目指して一部狭い道を上っていく。
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ここでもこの地域特有の樹林や植生がしっかりと見られる。
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その上ここでは、山を侵食して流れる川、という地形が一望できる。
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連なる山のなかでも特異な姿にはきちんと名前がつけられていた。
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「フレンチマンズキャップ(Frenchmans Cap)」だなんて、どう考えればいいのか。

ドゴール帽とはおそらく違うのだろうし、確かに変わった山頂ではある。
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そしてどんどん下っていき、平坦になってきた頃に次へ着いた。
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24番「ネルソン滝(Nelson Falls)」で、車も何台か停車していた。
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20分の往復で0.7キロメートル、整備された道で滝を見に行く。
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観光客もなかなか多いだけあって、歩道のほかも庭園のようだ。
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滝もなかなか見事なもの。
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その後はハイウェイA10を再び引き返し、ホバート方面へ戻っていった。
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途中、発電施設があるとのことで、寄ってみる。
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これはこれで自然の中だと人工物がとても偉大に見える。

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2014年12月 5日 (金)

豪州:シャドウ湖周回(Shadow Lake Circuit)

豪州:シャドウ湖周回(Shadow Lake Circuit)

オーストラリアの南、タズマニア島は自然豊かな観光地である。
ディスカバー・タズマニアと銘打って60のハイキングコースを定めている。
20番は世界遺産セントクレア湖近辺の湖を周回する自然豊かなコース。
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【訪問日】2014年9月28日(日)    
【地 域】豪州タズマニア:クレイドル山セントクレア湖国立公園
【天 候】 晴れ時々曇り
【コース】タズマニア60ショートウォーク20番
RatingはEasy/Mediumで距離は14キロ、所要時間目安は5時間+
ビジターセンターを出発し、シャドウ湖の近辺を通りもどってくる。
VC7:30--9:00Shadow Lake9:20--11:50VC

前日はDerwent BridgeにあるCHALETS&STUDIOSに宿泊する。
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朝、セントクレア湖ビジターセンターへ行き、そこに駐車する。
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前日の27日の午後に到着し、足慣らしにルーファス山往復に挑む。
RatingはMediumで距離は15キロ、所要時間の目安は5時間+。
12時半に出発し、とにかくスピードをあげてルーファス山に接近した。
しかし天候が怪しくなりガスも出てきたので目前にして14時過ぎに引き返す。
前々日のウェリントン山でよく歩けたので調子に乗りすぎていた、と思う。
落ち着いて振り返ると、ガイドブックの設定は正確で、無理はきかなかった。
だから19番の「ルーファス山周回」コース、18.5キロ、7時間+はあきらめる。

このビジターセンターは有名なオーバーランドトラックの終点になっている。
昨日も、長い歩きを終えて疲れていながらも満足した表情のハイカーに会った。
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こちらは日帰りで、装備もデイパックという軽装、まいいか。

まずはセントクレア湖を見て、その湖畔からむかう山並みを見て、と。
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歩き始めは、一番手頃で簡単なコースと共用の道でとてもよく整備されている。
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びっくりしたのは朝一番に彼に会ったことだ。
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実は、前日にもほぼ同じところで見ているので、驚きというか自然が濃い。

気持ちのいい道をすたこらさっさと進んでいく。

セントクレア湖に注ぐヒューゲル川を渡り、湿地帯を越えていく。
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道はよく整備されているし、だからといって不自然ではない。
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目にする樹木も草原もそれなりに深くタズマニアを感じさせるものだ。
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ルーファス山が正面に見えてくると右手にシャドウ湖があった。
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しばらく行くと分岐標示があり、奥にあるファゴットン湖を知らせている。
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リトルヒューゲル山のふもとにある湖で、少し惹かれるが途中で引き返す。

途中、ルーファス山がシャドウ湖のむこうに格好良くそびえていた。

リトルヒューゲル山は紅葉の名所で、カレンダーにもなっていた。
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先へ進むと、ルーファス山周回コースとの分岐になる。
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時間を考えれば、大きな周回はとても無理なので、左折する。

右手に時々ルーファス山を見上げて歩いていくと、高層湿原に出る。
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ヒューゲル川の源流部でそのむこうにヒューゲル山が見える。
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この落ち着いて温かい雰囲気に満足感がわきあがる。

急ぐことはないし、昨日分からなかった味わいにようやく気づく。

こちらから見るルーファス山は、昨日のつっけんどんとは違っている。
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昨日のルーファス山への尾根道に出るまでのこの横断道がよかった。

獣臭は強いし、森林火災から生き延びたり、立ち直った樹木はたくましい。
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昨日の道まで来て、初めてハイカーに会う。
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後は昨日歩いている道だ。

ゴブリンモスの絡みついたしっとりとした道をふたたび歩けるしあわせ。

昨日は時間に追われて焦ってもどって行ったところだ。

こんなところに自分をおいて撮ってみよう。
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もどっていく途中で、すぐ傍らに動くものを感じる。
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一瞬ドキッとするが、あらまあ、あんただったの。

こちらに反応して彼はじっと固まっている。

彼の習性は以前会ったときに分かっているから、しばらく息をひそめて立っている。

頭かくして尻かくさず君の顔をとうとう激写できた。
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代替のコースだったが十分に満足の行く歩きになった。

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2014年11月14日 (金)

豪州:ウェリントン山

豪州:ウェリントン山(Mt.Wellington)標高1270m
   これぞテーブルランド、広大にして展望絶佳

オーストラリアの南、タズマニア島は自然豊かな観光地である。
ディスカバー・タズマニアと銘打って60のハイキングコースを定めている。
その中で最初の1番に掲げられているのがホバート市のウェリントン山。
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【訪問日】2014年9月26日(金)    
【地 域】豪州タズマニア:ホバート市郊外(Hobart)
【天 候】 晴れ時々曇り
【コース】タズマニア60ショートウォーク1番
”Organ Pipes Walks、Mt.Wellington”
ザスプリングズ(The Springs)の駐車場、起点
P11:00--ピナクルトラック--11:30ジグザグトラック--12:00頂上--南ウェリントントラック--
--13:00頂上--車道--13:10パノラマトラック--13:25車道--13:40オーガンパイプストラック--
--14:10ピナクルトラック--14:35P

3年前、タズマニア島を訪れるきっかけになったのは世界自然遺産のクレイドル山である。
その特異な山姿と美しさに惹きつけられ訪れたが、実物はそれ以上で本当に素晴らしかった。
その時、タズマニアの資料を眺めていて気になっていた山がもうひとつあった。
最も高いオサ山ではなく、針の山のような、これまた特異な姿のウェリントン山である。
そこはアクセスも容易で、州都ホバートから近くて(市内で)、簡単にいけるという。

地形図や登山道についてはホバート市中心のインフォメーションセンターで入手する。
壁にそれが掲げてあり、入用な人はコピーを頼め、とあったので申し出ると現物が頂けた。
それを見るとこの山が如何に市民生活にとけこんだ山であり公園であるか分かる。
それこそコースが何十本もあり、東西南北から入り乱れ、ぐにゃぐにゃに交差している。
山の形はどうみても直方体の山塊で美形ではないが、公園指定されよく保護されている。
ただ何よりも興醒めなことは、山頂まで立派な舗装道路が走っていること。
そこはタズマニアの観光地のひとつとして観光ツァーの目玉的存在でもあった。

それでもガイド本でみた針山の印象が強烈だったので、目的地として優先的に選ぶ。

ホバートの街中をぬけて西郊外へ、片側四車線もある道路は車が多すぎてたらたら渋滞。
途中からは表示どおり一本道となり、目指す出発点ザスプリングズに到る。
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主要なハイキングコースとしては、山のふもとのファーンツリーからザスプリングズまで4コース。
今回は時間の都合でそれらを省略し、ザスプリングズから山頂を目指すという軟弱な歩き。
ザスプリングズの標高が680mで、山頂までの標高差は約600mということで、まっ許せ。
ファーンツリーの標高は420mで、ザスプリングズまでは40分から1.5時間というのが相場。
ということで車でザスプリングズに上がり駐車、そこには休憩所や公園・トイレなどしっかりある。
ここからも主なコースが4つほどあるが、選定1番のオーガンパイプスへはピナクルトラックが普通。
そもそも選定コースは登山道の一部分だけを示し、そこを往復3時間でとはあまりに淡白すぎる。

入山、ピナクルトラックは一定の斜度を保ってほぼまっすぐにオーガンパイプ道へと向かっている。
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楽ではないが急でもないのでぐんぐん高度を稼ぎ、右手には市街地が見え隠れする道だ。
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山側にはここら辺特有のブッシュがあり、単調そうな歩きに花を添える。
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やがて立派なベンチのある、ジグザグトラックとオーガンパイプストラックの分岐につく。
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選定コースのオーガンパイプス道だと山頂へはどうみても遠回りなのでまずはジグザグ道で行く。
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絶壁に近いところを上がっていくので必然的にジグザグな道になるが、それにしても安易な名前だ。

いや、とても分かりやすいネーミングなわけで、他のコースも含めてみんなそんな感じ。

ジグザグトラックからは山の側面がしっかりとみられ予想通り特異な光景が目に入ってくる。
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雑誌ニュートン400号でも紹介された、柱状節理の山の特徴をしっかりと示している。

これはそのまま後で歩くことになるオーガンパイプストラックの特徴でもある。

岩柱の整った林立を見ながら少し息が切れた頃、山頂台地に上がる。
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前から高いタワーや鉄塔が見えてはいたが、そんな建造物が立てられる広い場所のようだ。

山頂台地は広大で、針の山というよりも、同じような岩があたり一面にごろごろしている。
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日本だと蓼科山の山頂が有名だが、あそこは少し凹んでいるから微妙に違うともいえる。

自分の印象にあるこの山のあの針山はどこで撮ったものか、と疑問がわいてくる。

ジグザグトラックはウェリントン山の山頂台地へは横っ腹から上がってきている。

山頂方面へ少し進むと、サウスウェリントントラックが合流してきた。
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地形図で見るとその道は山頂南端から台地を縦断するように進んできている。

ここで寄り道というか、この台地を少し歩き回ってみたい気分だったので実行に移す。

前方には針山のような盛り上がり部分も見えるのでせめてそこまでは行きたい。
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サウスウェリントン道は整備こそされているが、岩の上を歩いていくので歩きづらい。

なんやかや進むが意外と時間がかかり、針山らしきに近づくとそうでもなく、南端へ。
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うーむ残念、それらしい所は発見できず、でもまあ面白い道を歩けたと小満足。

台地の中心こと山頂へ引き返していく。
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遠くからへそのような山頂を見ていたが、近づくと人の姿がはっきりしてくる。
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それこそ入れ替わり立ち換わりする人がいる。

そういえばここに来るまで会ったのは数人にすぎない。
平日だからそんなものかと思ったが、今、目の前に見える人はかなり多い。
となりに駐車場が見えてきてようやく納得する。
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そういうことか、みんな車で来ているのだ。

ただ、歩く世界と車で来る世界は、しっかりと分かれていた。

車で来た人は山頂の少し高い岩で記念撮影したら皆、展望台へ向かっていく。
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およそこんなところでは似つかわしくない立派な建物だった。

そのむこうにはホバート市街や海が広がっているのが見える。
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こんなに容易に、それこそ360度の展望と絶景が観られれば、観光名所になるはず。
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山頂のすぐ下には石造りの避難小屋らしきもの。

昔はこれだけだったと思うが、なんだかほっとする、中は無人。

展望台には厚い扉があり、開くと、これまたなんとまあ。
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外に出て、設えられた回廊を歩いても良し。
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これは何、と思うが、こんなに立派だと汚されないだろうなあ、別荘もといトイレ。
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時間も押していたので車道に入り、パノラマトラックへの入口を探す。

せっかく歩く世界を目指してもコースをつなぐためには車道を一部使わなければならない矛盾。
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パノラマトラックは車道をショートカットするようにつけられた道だが、悪くはない。
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ふたたび車道に出て、車に注意しながら今度はオーガンパイプストラックの入口を探す。
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予想通りこの道はトラバース道で、岩崩れした部分は少し慎重に進む。
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右の山頂台地方面を見上げれば、そそりたつ壁だけが目に入る。
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柱状節理の典型的な様はなるほど、教会のパイプオルガンだ。

しっかり注意書きもあって、「道を外れてこの壁を登るな」だそうで、どこにも猛者がいるんだ。
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ほとんど水平の道はやがてジグザグトラックにぶつかりピナクル道に入る。

あとはずんずん下るだけ。

この周回コース、ペースを結構あげたので足にはとてもきつかった。

このコースもよかったけど次回があればサウスウェリントントラックかな。
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それから数日間は別のところへ行き、ふたたび時間ができたので再訪する。

天気の良い日で、今度は車で(あれっ)、上がる。

山頂からこの前歩いたテーブルランドをあらためて眺める。
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眺めるだけで歩いて踏み込む気にはならず、車と歩く世界の境界をしっかりと感じる。
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広い台地の遠くの方は地形図によると「死の地(Dead Island)」だって。

おおかた進入禁止にすることで水源として保護しているのではないか。

でもこんな素晴らしい山、歩いて登らないと本当にもったいない。
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2014年10月18日 (土)

豪州:パンダニの森(Pandani Grove)

豪州:パンダニの森(Pandani Grove)

オーストラリアの南、タズマニア島は自然豊かな観光地である。
世界遺産やたくさんの国立公園があり、その情報発信に力を入れている。
ディスカバー・タズマニアと銘打って60のハイキングコースを定めている。
その中から面白そうで歩きやすい場所を選んだ訪れた。
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【訪問日】2014年9月25日(木)    
【地 域】豪州タズマニア:マウントフィールド国立公園(Mt Field N.P.)
【天 候】 晴れのち曇り
【コース】タズマニア60ショートウォーク17番

マウントフィールド国立公園の入口周辺を離れ、ドブソン湖道路を上がっていく。

この道路は未舗装で、雨後などぬかるむとタイヤがとられて要注意になりそう。
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途中、展望や見所が数箇所あるが、まずは一路ドブソン湖を目指す。

タズマニア60SW17番、パンダニの森(Pandani Grove)はドブソン湖を周回するコース。
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高地にある湖の手前の広い駐車場に車を停め、湖の周りの木道を歩いていく。
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このコースはドブソン湖周回だが、湖北部にあるパンダニの森が名前の由来。

パンダニとは世界で最も背の高いヒースで、サボテンにもグラスツリーにも似ている。
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出発点の近くにはトイレと立派な公共シェルター(休憩所)がある。
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道はよく整備されていて、コースも湖を周回するので、とても分かりやすい。

距離は約1.5キロ、時間にして30~40分。
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起伏はあまりなく、色んな角度から湖やそのむこうの景色を楽しむ。
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湖から離れ、パンダニの森に入る。
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そこを抜けると眼前に再び小さな湖が現われた。
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Eagle Tarn、イーグル池とでも言えばいいのか。

近くには私的な小屋もあり、小さな池もいくつかあり、道が入り組んでいる。
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この池や湖の片背後にはなだらかな尾根が広がり、残雪も見られた。

その尾根伝いの、その奥にフィールド山西峰1439mがあるらしい。
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沢というか、亀裂が気になって望遠で撮る。
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この国立公園の名前の元には西峰と東峰があり、西峰は往復9時間の難易度。

ここら辺は冬季はスキー場として活用され、ここはその道路であり駐車場でもある。

それ以外にも周囲にはいくつものトレイルがあり、それなりの装備と構えが必要。

そんな一つ、道路沿いにあった道しるべを参考に少しだけ足を踏み入れてみた。
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なんてこともない道だが、野生動物に遭遇できそうな雰囲気である。
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こちらはフィールド山東峰へ向かう手前の丘で、丘が岩石でできている。
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岩石川a river of rocksとは言いえて妙。
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樹木や植物の説明も丁寧だ。
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装備など準備をしっかり整えてから来るべきだった。

だいたいB&Bからここまで手頃な店すらなくて、水の入手も大変だった。

そんなに人がたくさん入る場所ではなさそうだが、よく整備された素晴らしい公園といえる。
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2014年10月15日 (水)

豪州:レディバロン滝周回

豪州:レディバロン滝周回(Lady Barron Falls Circuit)

オーストラリアの南、タズマニア島は自然豊かな観光地である。
世界遺産やたくさんの国立公園があり、その情報発信に力を入れている。
ディスカバー・タズマニアと銘打って60のハイキングコースを定めている。
その中から面白そうで歩きやすい場所を選んだ訪れた。
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【訪問日】2014年9月25日(木)    
【地 域】豪州タズマニア:マウントフィールド国立公園(Mt Field N.P.)
【天 候】 晴れのち曇り
【コース】タズマニア60ショートウォーク14番(15・16番を含む)

タズマニア島の玄関口、ホバートの周辺にはいくつかの国立公園がある。
そのひとつがマウントフィールド国立公園で、名前からして野原山?とはなんと。
近くの村、ブッシーパーク(Bushy Park)のB&Bに宿をとり翌日公園に向かった。
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最初の写真はこのB&Bの庭から夕方、マウントフィールド国立公園方面を見たところ。

ぎりぎり舗装道路でなんとか公園入口まで入る。
立派なビジターセンターがあり、そこで案内パンフなどの情報を仕入れる。
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それによればここには先のタズマニア60の4つ以外にもたくさんのコースがある。
いずれも4つよりも長く難しく魅力的なコースで、安易に踏み込めるものではない。
事前の自身の情報収集の悪さを反省しつつ、とにかく歩き出すことにする。

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「レディバロン滝周回」は、「ラッセル滝」と「トールツリーズ」を合体した周回コース。

それぞれ20分、30分の短い歩きとレディバロン滝をあわせても2時間程度とか。

今回のタズマニア訪問の最初の歩きなのでまだ慣れないことで緊張もある。
パンフに寄れば、センターの建物の裏がスタート地点のようで、ゆっくりと歩き始める。

キャンプ場なんかでよくみかける石造りの立派な建物はシェルター。
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よく整備されたいい道を進み、道から外れて川の流れを見る。
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周囲の樹木はタズマニアというかニュージーランドなどでよく見たもの。
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倒木の根っこはそれだけで人の背の高さを越える。
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鬱蒼とした樹林帯に差し込む光がまぶしい。
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すると水音が聞こえ、何の心の準備もないままに滝が見えてきた。
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大きく横に広がり、滝音はあまり激しくはないが、目にする全面が滝だ。

奥行きというか、滝が何段もある感じでぐっと見上げても最上部は捉えられない。

なんともはや立派すぎて・・・。

だから写真で撮るのはとても難しい、高さも広さも大きさも。
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パンフに寄ればこの滝は、タズマニアの見逃せないお宝場所のひとつという。

確かに今までや、今回ほかでもいくつかの滝を見たが、印象深さはとても大きい。

気楽に歩いてすぐに見えてしまったことが惜しかった、しかしあとでこうも考えた。

この「ラッセル滝(Russell Falls)」コースは、歩いて片道10分の一番簡単なコースだが、
車椅子などにも対応していて、だれにも容易に見られるようになっている。
この一番立派な滝を一番容易に見られるようにコースを造ったということが素晴らしい。

「レディバロン滝周回」コースはその後、ラッセル滝の滝の落口へ上がる階段を用意している。
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ラッセル滝の落口は怖いところだが、周囲に視界が広がった。
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そこから少し上流に向かうと、ホースシュー滝がある。
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ホースシュー(Horseshoe Falls)だから蹄鉄滝? まあ、ふつうの滝だ。

そこから道は樹林の中をゆるく下っていく。
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しばらく行くと展望テラスがあり、こんな説明版がある。
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これは算数の教科書などで見た、木の高さを分度器で測る、というあれ。
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この機器で目的の樹木のてっぺんを見て角度を測り、・・・となるが。

ここでは、答えが選択になっている、角度を正確にということか。
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ということでもうここは、「トールツリーズ(Tall Trees)」コース。

先ほど計測した樹木はおそらくこれ。
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確かに高い、こんな木が周囲にはいっぱいある。
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そして、このコースで一番遠いレディバロン滝を目指す。
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パンフの地図で見ると川の上流に上がっていくのに、道はどんどん下っていく。

いやになるぐらい下ったところにあったのがレディバロン滝(Lady Barron Falls)。
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この名前も曲者だな、「男爵夫人」かと思えばRが重なっている、「バロン婦人」滝?

少しがっかりしながら再び地図を見ると、道はどんどん川の流れとともに下っている。
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おいおい、ここまで下ってきて、もっと下っていくのか。

そういうことか、その先にStaircase239段とは。
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ということで樹林を歩き、しっかりと造られた階段回廊をのぼり、出発点に戻った。
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EasyでShortの容易なコースと見くびっていた、2時間しっかりかかった。

前日泊まったB&Bは片田舎で昔のイギリス(スコットランド)をしっかり主張していた。
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この夕闇に虹がぼんやりの印象派的景色、いいところでした。
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2011年9月14日 (水)

豪州:ワイルドフラワーを求めて その2

豪州:ワイルドフラワーを求めて その2

ガイドブックやパンフで紹介されているような花園が広がり、
この地でしか見られない色んな野花が図鑑のように見られる。
そんな場所が確かにあるはずらしい。写真は転用されまくりだけど。
だからといってツァーに参加するなんて、ありえない。
そんな方法で見られても、うれしくはない。

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【訪問日】2009年8月中下旬
【地 域】オーストラリア西南部、カルバリ公園
【天 候】10度~20度ぐらい
【形 態】レンタカーでドライブ

世界に物見遊山に出て、見所を周りながらこんなおまけがあればよし、と。
ま、このワイルドフラワーめぐりはあくまで後付のようなもの。
でもそれが結構無視できず、はまっていくのだった。

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テキストはパンフやガイドブックだが、詳しいようで大雑把。

何せ、西オーストラリアといっても広い、広い。
主要幹線道路のハイウェイは間違えようもないが、高速走行だ。
高速で車を走らせながら景色を見て、野花を探す、危ないことだ。

景色は変化はあるが変わり映えしない。

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無理矢理、路側帯に駐車して、荒野に足を踏み入れれば、確かにある。

ちょっと観察すればそれなりにきれいな野花はあるが、同じものが多い。

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結局、これという拾いものはないままカリバリ国立公園へ来る。

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ここは、野花もそうだが野性的な渓谷でも人気のある地である。

町の中心部よりも海沿いの道から入ってきたので、海岸台地を歩く。

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インド洋の面した海岸は荒々しくて、クジラやイルカなどを見られる展望台もある。

野花は花園こそ形成していないが豊富にある。

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おなじみにドンキーオーキッドもあった。愛嬌のある美しさ。

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それなりに楽しんでいた。

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そして、花に集中していてすっかり注意を怠っていたその時。

目の前に、口を大きく開けて威嚇するモノがいた。

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50センチぐらいの大きさで、爬虫類そのもの。

じっと見つめ合い、なんとか撮ろうとした時には彼は去って行くところだった。

奴だ、うわさのスタンピーテイルドリザーブ、まあ豪州のつちのこだ。

すっかり毒気にあてられた、時刻も遅いので花はやめ。

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カルバリの町、河口へ向かう。

河口では、鳥と戯れる人たちに会う。

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しかし、ペリカンって大きいな、シーガルだって結構大きいのに。

翌日は、渓谷へでかける。

行く途中でも、花がある所では停まって確認。

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ここも道はすべて未舗装、景色も自然一杯というか荒っぽい所を行く。

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Zベンドとか、ネイチュアウィンドウ、ホークスアイなどの名所は、さて。

それらはかなり離れた所にあり、観光客よろしく回る。

ここへ来る前に、カリジニ渓谷へ行ったのでどうしても比較してしまう。

でもまあ、ここはここでそれなりに、ということで。

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ネイチュアウィンドウは、これ。

人が並んで待っているというのに、おバカをして。

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荒れた赤い大地、岩場の隙間で花園らしきものもあったことだし。

きれいな野花や、こんなおとなしい彼もいたことだから。

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ワイルドフラワーを求めての旅。

これで文句を言っていては罰があたる、でも望みはもう少し高く。

そして、長い距離を移動する中で、それらしい雰囲気が現れてきた。

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これだな、こんな所だ。

こんな所を進めば、きっとある。

そして、幹線道路から未舗装に入り数㌔車を走らせる。

これは、はっきり勘というか、虫の知らせ。

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ついに見つけた、ここがリバーサイドサンクチュアリか。

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これで、ほぼ満足。

そして、幹線道路に戻って少し進むとこんなおまけがあった。

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これは分かりやすい。

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サンタさんが楽しそう。

パースから北へ、北西海岸ハイウェイはれっきとしたワイルドフラワー道。

ガイドブックに嘘はなかった。

パースへの帰りの長い道のり、ピナクルズを再訪。

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しかし、4年前とすっかり変わっていた。

太陽の光線具合にもよるけど、褪せてしまっていた。

ここもツァーが多いらしいけどどうなんだろう。

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場所と光だけ選んで。

そして、インド洋の夕日はいつも素晴らしかった。

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ジェラルトンにて。

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2011年9月 4日 (日)

豪州:菜の花畑とBoyagin Rock

豪州:菜の花畑と Boyagin Rock

Wave Rockで有名なHYDENはパースの東、約340㌔の所。
その途中には観光名所ではないが似たような○○Rockがいくつもある。
BrooktonにあるBoyagin Rockはその一つでアボリジニ関連の名所とのこと。
でも遠い国からの異邦人にはこちらが主役だった。

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【訪問日】2011年8月下旬
【地 域】オーストラリア西南部
【天 候】10度~20度ぐらい
【形 態】通りすがりのドライブ

はなののののはな
はなのななあに
なずななのはな
なもないのばな

花野の野の花 花の名なあに なずな菜の花 名もない野花

谷川俊太郎さんのこのことばあそびうたが思わず浮かんだ。

8月は南半球のオーストラリアでは早春、そんな季節。

ワイルドフラワーを求めてうろうろしては一喜一憂していたが、
この一面の菜の花の前にはことばを失った。

というのはうそで大げさ。

菜の花も野の花もみんな同じワイルドフラワーなんだけど。

子どもの頃、見ていたのはほとんどがカラシナで、色もくすんでいた。

ここでは羊や牛の放牧地、小麦の穀倉地帯との対比もすばらしく圧巻だった。

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こんな所が多いのに、いざ写真に撮るとその雄大さが表せない。

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車内からいいなあと思っても、急に勝手に停められない。
いざ停められたとしても、撮影技術が伴わない。

さて、ドライアンドラ世界から北上する道は車を走らせるだけの道。
脇道は未舗装道路。
だだっ広い土地でも起伏があり、標識を見失うととんでもないことになる。

まずはピンジャリの町で一休み。

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鉄道の駅とか、タウンホールが公衆トイレで、壁画もありとか。

写真がいい加減ですみません。

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つぎのブルックトンの町もまあ簡単にみつかった。

どんどんなくなるガソリンを少しだけ補給(田舎は高価だから)する。

その後に分かったのは、パース市内は他よりもぐんと相場が高かった。

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ボヤジン岩はこの町の名所なので標識さえ注意していればなんとかなる。

ただ名所は、町から西へ○㌔、南へ○㌔、東へ○㌔と30㌔以上離れている。

ウルル(エアーズロック)ほどではないがそれらしい一枚岩なのだから・・・。

しかし、そう、これがなかなか見つけられなかった。

それらしい所はあるが、それほどではないといより全然小さい。

下の岩だって高さは10㍍ぐらいあり、本当は見事なんだけど。

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起伏があって森林が広がり、岩場を隠している。

何十㌔もむだに走り、戻り、ようやく見つけた標識がこれ。

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入る道を指し示す角木が下に垂れ下がり、字もうっすらとだけ。

ピクニックエリアというから地元の人は分かっているのか、
それとも、有名ではなくだれも訪れない所かと不安になってくる。

最初は広い。(これは帰りに撮ったその道)

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案の定、入った道は未舗装で、途中からどんどん細くなり、がたがた。

車のすれ違いが全くできない道をなんとか進み大きく回り込んでいく。

で、どん詰まりに荒れた駐車地らしきがようやくあった、それに表示板。

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でも、岩がない。

樹林帯を少し歩き、抜けていくと向こうが少し明るい。

そんなこんなで大きな一枚岩を見つけ、それらしき踏み跡を適当に上がっていく。

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これだこれ、この地方共有のそれはそれはとても大きな小山のような岩。

登っていくと、目指す頂?らしいものが見えてくる。

雨水がたまる部分には湿原よろしく苔が生え、花が咲く。

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一旦鞍部に下りてなんて、山のようで結構なものだ。

がむしゃらに登ればばーんと景観が広がる、と思ったけど。

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まあ、こんなものでしょう。

高く広々とした頂周辺の浸食された部分には水たまりがある。

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高級な水鉢ともいえる。

不思議なのは、こんな大岩の上だと、下の方とは気候が違うということ。

風が強く吹いている。

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探すのに戸惑ったが、高いところは気持ちがいい。

でも、こんな光景の方が自分には感動ものだった。

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2011年9月 2日 (金)

豪州:ドライアンドラ世界 Dryandra Woodland

豪州:ドライアンドラ世界 Dryandra Woodland

西オーストラリア州、パースから南東へ車で2時間。
自然林の多いこの州で、環境保護の点で象徴的な土地。
遠い国から来てこんな所を訪れるのはやはり異な者、ということで。

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【訪問日】2011年8月下旬
【地 域】オーストラリア西南部
【天 候】10度~20度ぐらい
【形 態】2日滞在、散歩など

人口があわせて5千人を超すNarroginやCuballingを中心に
Williams,Wandering,Pingelly,Wickepinの町に囲まれた一帯が
Dryandra Countryというドライアンドラ世界。
ドライアンドラはこの地域を代表する樹木のひとつでワイルドフラワー。

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広大な小麦穀倉地帯であり、牧畜場であり、その間隙を樹林帯が埋める。
人々は、自然を必死に開拓して自分たちのものにしたが、引き換えに
失ったものの大きさにやがて気づいて、自然や環境保護に動き出す。
世界中の至る所で繰り返され、貴重な生態系を破壊してきた。
気づいたときは遅いが、それでもなんとかするのが
地球上の生命体の単なるひとつに過ぎない人類の義務か。

ドライアンドラの森の中心になるのがDRYANDRA WOODLAND VILLAGE。
名前からしてそのまんまで、あのLIONSが絡んでいる(金を出している)。
宿泊施設は安価だが、小屋の提供だけで、ベッドメイクやタオルは有料。

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プロパンガスで、コンロにはマッチで火を付ける。
電子レンジやトースターはないし、テレビももちろんない。
トイレ洗面施設は部屋とは別の、寒い外。
林間学校を思えば贅沢は言えないし、山の避難小屋とは雲泥の差だ。

ここも探すのに手間取った。
案内が少ないのと地名が大雑把、未舗装の道を延々と走る。
やがて施設に近づくといきなり彼らの歓迎を受ける。

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よくよく考えれば、彼らは餌付けされながら、のびのびと生きている。
そうでもしなければ、彼らが安心して人間の所に近寄ってくることはない。

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動物園にいる連中とはそこが全然異なり、
彼らは始終こちらに対して警戒を怠ることはなかった。

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ここの目玉はBARNA MIAで、この地に特有の生き物を餌付けしたこと。

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動物園で暗室に入り、ガラス越しにうっすらと見えるのとは違って、
ナイトツアーのみだが、間近で観察できる。

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貴重な生き物をここまで手名付けたことが驚き。

bilby,bandicoat,wallaby,boodie,woilieが見られる。

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みんな大きなねずみに見えるが、耳の形に違いがあるらしい。

昼間はいくつかのbushwalksのトレイルを歩く。

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夜行性動物ではない、昼間活動する動物が幸運なら見られるとのこと。

事務所でその話を聞きながら示されたものにはヘビがたくさんいた。

これは困った。会いたくない。

とにかく、トレイル出発地点に移動する。

Old Mill DamのあるPicnic Areaがそこだ。

今回はとにかくダムづくしである、貴重な水との共存を如何に計ってきたか。

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ほう、これがダムか。

池みたいだが、盛り土は意味があるのだ。

ふたつのbushwalksの出発点は同じ。

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まずはこのマークのWoylie Walkに入る。

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まちがっても夜行性のwoylieに会えることはないが、なぜか期待する。

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5.5㌔の2時間コースだが、1時間余計にかかった。

歩くことよりも観察が中心になると、じっと立っていることも多く、
疲れはずっと大きいということも分かった。

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このトレイルにはドライアンドラが結構多く、咲き始めていた。
というか、もう盛りを過ぎていたのかもしれない。

樹木に神経を集中すると足元がおろそかになる。
よく見れば、カウスリップオーキッドが点々と咲いている。

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桃色の同種もある。名はなんだろうか。

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これは、BARNA MIAで見たような感じ。

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おそらく、かつてナイトツアーでここへ来て見せていたのだろう。

動物小屋のつくりとか、グラストリーの存在がそれを物語る。

しばらく歩くと・・・

なんか場に似合わない色使いのものがいる。

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何だろう。

動かないので、こちらも息をひそめてじっとする。

数分過ぎたところで、彼は少しあたりを伺うようにして動き出す。

こちらが少し動くと途端に丸く固まって止まった。

じっとしているとすぐに動きだし、穴を掘り出した。

また少し音を立てると穴につっこんで固まる。

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まるで、あたま隠して尻かくさず、といった感じ。

今度もじっとしているとすぐにあたりを伺うようにして動き出した。

ゆさゆさ、ゆっさゆっさと身体を振りながら歩き出す。

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これがハリモグラ。

この地では、echidnasエキドナと呼ばれている。

ハリモグラはモグラではないそうだ。カモノハシ目。

アリやシロアリを食べている。

倒木があり、枯れ枝が集積しているこんなところが生き物の住みからしい。

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戻ってもう一つのbushwalksのWandoo Walkに入る。

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ここはバードウォッチングができるらしい。

少し明るい樹林帯をどんどん歩いていく。

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鳥の鳴き声はするが、カラスとかよくみるのばかり。

あの緑のきれいなのは、ずっと二羽で行動していたがどうするのか。

とじっと見ていたら、見つけてしまった。

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巣の確認か、本当の巣にこそこそ入っていった。

足元の枯れた木がまた、味がある。

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でもこんなのは、あまり見たくない。

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まだ時季は冬で春には早いのか、花は少な目。

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実も落ちていたり、これからとか。

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期待したヌンバットやポッサムには会えなかったが、ヘビもまたまだいなかった。

ここにはこんな日本人の一部が喜びそうな看板もあった。

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そして一周したら、彼に再び会ったのだった。

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2011年9月 1日 (木)

豪州:ジャラの森の町、Dwellingup

豪州:ジャラ(Jarrah)の森の町、Dwellingup

西オーストラリア州、パースの南100㌔ぐらいの所にある。
自然林の多いこの州で、この町の特徴といえばやはり森林。
遠い国から来てこんな所を訪れるのも異な者、ということで。

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【訪問日】2011年8月中下旬
【地 域】オーストラリア西南部
【天 候】10度~20度ぐらい
【形 態】2日滞在、散歩など

広大なオーストラリアでは珍しくこんな町にまで鉄道が来ている。

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人口は約450人。

木材の産地で、運搬から発展したらしい。

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人口は約450人。

現役なのか、展示だけなのかは分からないまま見学する。

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駅は新しいので、当然今も使われている。

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付近にはかつて使用されていたというか、歴史を物語るものが。

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町の中心にあるヴィジターセンターは駅のすぐ近く。

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森の中の生活や散歩を求めてきたが、そこで展示されたいた歴史は重い。

1961年に森林火災があり、たくさんの人が焼け出された。

この鉄の像もそのことを物語っている。

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オーストラリアの森林に入ると気になるのが樹肌の焼けこげた跡だ。

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乾燥した土地柄で森林火災が多く、一度火がつくと手に負えなくなる。

焼けては何度も復活し、たくましく生きているのが特徴か。

宿泊したのがこのキャラバンパーク。

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シャレという小屋に2泊。

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周囲には特有の森が広がり、森の中のこんな生活というのが味わえる。

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敷地内だけで結構な散歩になる。

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上の写真、枯れ木の中でおバカをする、樹囲が結構あるでしょう。

センターで紹介されたトレイルのいくつかに行く。

近くて出発地点が探しやすそうな所にしたが、多少戸惑ってしまった。
未舗装の林道が何本もあり、わけが分からなくなった。
来てみてみれば、表示もあって納得がいくが、あくまで結果論。

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小さな川沿いに下りていき、滝を見て戻ってくる簡単なもの。

岩盤で広がった所は明るく、ワイルドフラワーが咲き始めていた。

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小川が見えてくるとさらに花ははなやかになった。

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おお、ドンキーオーキッド。

これなら分かる、ランの一種だ。

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残念ながらこちらは分からず。

いつもの爬虫類はなんとしてでも撮っておこう。

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そして、これが一応、一番の滝。

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帰りもそこそこワイルドフラワーあり、ということで。

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そして、次のトレイルへ。

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こちらこそ出発地点で迷ったトレイル。

この表示はトレイルではなく、途中にある地点のこと。

はじめこそいい道があるが、一歩道を外すと大変なことになる。

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樹林の雰囲気がどこまで行っても同じなので、現在地がわからなくなる。

富士山の樹海と同じみたいと。

ここの目玉はこれ。

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その謂われが書かれているが、No16 POW Camp Marrinupという捕虜収容所。

戦争の爪痕とも、廃墟とも言えるが、開拓の始点でもある。

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第2次世界大戦の対戦国、ドイツとイタリアの捕虜をここで労働させた。

過酷な労働であったらしいが、同じ人間として扱っていたらしいことは分かる。

音楽隊をつくらせ演奏もしていたらしい。

建物は残っていないが、基礎コンクリートはほぼそのまま。

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これは、魚を飼っていたということか。

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ここでもワイルドフラワーは少し見られた。

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これなど本当に立派なGrasstreeなこと。

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あ、これは現役のトイレ。ま、それ相応のものだ。

次へ移る。

そこは、バーデンパウエルという名所らしい。
ジャズピアニストを思い出したが勿論関係なし。

ここへの道も間違え、未舗装の林道をたらたら走っていてら、
森林警備隊の車に遭遇し、わざわざ先導していただいた。

まずは、マレー川の流れが淀む中心地と、滝。

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落差こそ少ないが流れは強烈だ。

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カヌーでここを下ると、隠れ岩ですぐ沈だろうなあ。

そこから先へ進む橋が、大雨で壊れ、工事中で通れず。

まあ、引き上げるいいタイミングだった。

駅の近くにはもう一つ大事な施設がある。

FOREST HERITAGE CENTREで、木材家具の学校でもある。

この敷地内では、森林の学習ができる。

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バンキシアの実とも種とも、こんな状態で火災や災難を乗り切る。

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溜め池や堰が大切な土地柄で、現在のダムを見学する。

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ごろごろとした岩石を積み上げたロックフィルダム。

こちらは、あふれた水を流す水路で、当然使われていなかった。

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貯水量はこんなもの、といっても分かりませんわな。

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左の赤い土地の上の緑地を数㍍越えれば、あふれるらしい。

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ただ、ここは水源ダムなので、これ以上は立入禁止になっていた。

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2011年8月22日 (月)

豪州:ワイルドフラワーを求めて その1

ワイルドフラワーを求めて その1

始まりはここだった。
オーストラリア西南部、パース周辺。
外国への憧れの一部がかなえられた。

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【訪問日】2005年8月中下旬
【地 域】オーストラリア西南部
【天 候】7度~20度ぐらい
【形 態】レンタカーでドライブ

当時はこんな気持ちだった。

物語の挿絵や写真で見た景色の中にいつかは入りたい憧夢。
その一つは、どこまでも拡い荒野の中にのびていく長い長い道。
モニュメントバレーのような褐色の土の世界なのか、
地平線が弧を描いている陸地なのか。
アメリカ、オレゴンの油田地帯はすぐに飽きがきた。
ヒマラヤ、カリガンダギの河原は果てが見えなかった。
オーストラリアはアメリカ合州国とほぼ同じ面積、人口は約2千万人。
東南部に集中しているので西南部の人口密度はかなり低い。
内陸部はアウトバックという荒野だが、沿岸部は地中海式気候で、
地球の歴史上初めて酸素を出したストロマトライトが残存し、
定年後住みたい土地として人気があるそうだ。
唯一の中心都市パースに4日滞在し、
早春の周辺地域を1週間、車で2千数百キロまわった。
地図帳をみても分からなかった一色に塗られたそこには、
表示されていないたくさんの市・町があり、農場があり、
それらをきちんと繋ぐ道路があり、
そこで日常生活を育む多くの人々がいた。
そんな当たり前のことが、行くまで想像できなかった。
インド洋に面した沿岸にはスーパーやホテルが随所にあり、
心配なく気持ちよくドライブできたが、内陸に入ると一変した。
地図上の町には道路が交差し住宅が何軒か集まってはいるが、
昼間そこに人影をみることはほとんどない。
町を抜けると牧場が延々と続くからますます人間をみかけない。
でも、おびただしい数の牛や羊と幾何学模様に彩られた土地からは
充分に人の手が入っていることが感じられた。
平坦なようで起伏に富み、道路や境界線に沿って整然と植林されているので、
見飽きることのない雄大さである。
中央分離帯のない主要幹道は、片側一車線の時速百キロ走行で、
時々交互通行の一車線になる。
走る車が少ないのでお互いの注意喚起のためにライトはつけっぱなしにする。
簡易舗装の路上には滑りやすい小石が吹き上げられ、ブレーキが利きにくい。
道の両側に広い路側帯と牧場柵があり、
低灌木の茂みにワイルドフラワーが咲き始めていた。
荒野でみる野草や花は美しい。
写真撮影に夢中になっていたら、強い痛みが走った。
なんとアリが群がり取り憑いていた。
あたりを見回すとカンガルー他の動物の骨が散乱していた。
夕方、その日の宿を求めて止まった町に宿泊施設(モーテル)があれば幸運、
なければ隣町まで再び30数キロとばすことになる。
そこに宿がある保障はない。だからあれば泊まるしかない。
町の中心にある呑み屋兼業の宿で手続きをする。
離れが古びたモーテルの埃のたまった部屋で、
前の利用者はいつのことか、と考えてしまう。
夕食に母屋の呑み屋にいくとびっくり。
たくさんの人がカウンターでくだまいている。
アルコール類をどんどん注文し、よくしゃべる。
そこへ異邦人の自分が迷い込んだのだからじろじろ見られる。
しばらくは相手にもされなかったが、
少しすれた感じの気の強そうな女性がなまりの強い言葉で聞いてきた。
「ここへは休暇を何日とって来ているのか」
「二週間ぐらい」と答えたら、
「クレイジー」と呆れられた。
注釈するまでもなく、そんな短い期間でこの広い国の旅行はできないし、
折角きたのに一部しかまわらないなんてなんともったいない、ということだ。
しかし入れ替わり訪れる人の数がすごい。
どこにこんなにたくさんの人がいたのか、その夜は遅くまで騒いでいた。
オーストラリアといえばウルル(エアーズロック)に代表される岩山がある。
ほんの数10㍍の標高に過ぎない一枚岩でも、
山脈が少ない広野のなかでは圧倒的な存在感を示す。
神聖な場所や観光名所の岩にはまた、別の顔がある。
その上に立てばきっと見事な展望が期待できるから登る。
そのわずかな標高差でも気候の変化があるのがすごい。
風が吹き荒れ、ガスが飛んでいく。
そして、降ってきた雨が低地をめがけて勢いよく岩の上を流れていく。
周囲の沙漠のように乾燥した所ではすぐに大地に吸い込まれていく。
岩の上を流れる水は、支流を集めて勢いを増す。
そこにコンクリートで雨樋のような側溝が作られ、
その先にはなんとダムが作られていた。(ウェーブロックで既述)
憧夢を叶える物見遊山の旅は、だからやめられない。

自分のことながら初々しい。
そしてあれから、できるだけ外国へ出るようにしている。
年休を年末、年度末、夏期休暇に合体させ、当然、使い切る。

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中心都市のパース駅は当時、工事中だった。

電車でフリーマントルへ行った。

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他の移動はレンタカーで、赤い韓国車だった。

ハイウェイ道路を普通に飛ばしていた。

西、海(インド洋)を目指していた。

舗装されているのが当然と思っていたら、脇道でびっくり。

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ピナクルズへの玄関口がこの街サバンテス。

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スペイン語読みだとセルバンテス、街の通りは全てスペインだ。

夕方のピナクルズは静かでいいが、帰りの道路でカンガルーの飛び出しに会う。

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オーストラリアには山がない、などと本気で思っていた。

勿論それは間違いで、大地が広大すぎて目立たないだけ。

きちんと整備された所、フランクランド山。

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スターレンジ(スター山域)は、入れなかった。

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バランスト・ロックがあったのもこの辺。

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背高のっぽの木、カリーの森もある。

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海だって、ある。

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アルバニーの近く。

ここはリトルビーチ。

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トゥーピープルズビーチはすぐ近く。

ぼーっと静かな海を見ていたら、急に人が現れたのでびっくり。

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彼らは、8823海底人だった。

道の両脇は毎日、こんな感じ。

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少し、変化があればこんな感じ。

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そして、路側帯に車を停め、ヤブを探れば、

ワイルドフラワーという野草・花が随所に見られた。

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そして、インド洋に夕日が沈んだ。

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そんな遠い日々。

ワイルドフラワーを求めては、その2 その3と続くはず。

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