山歩き:近江鈴鹿

2022年11月13日 (日)

山歩き:日本コバの紅葉

山歩き:日本コバの紅葉

紅葉の山歩き第4弾はこの時季こそこの山、という日本コバ。
鈴鹿には何度も足を運んでいるがずっと縁のなかった、西に外れた山。
広大といわれる山頂のイメージが地形図からずっと読み取れなかった。
山頂からは展望もなく、湿地帯がありヒルが多いというのもマイナス印象。

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【山行日】2022年11月10日(木)    
【山 域】近江鈴鹿:日本コバ
【天 候】晴れ、気温は道の駅で朝3度~昼9度
【形 態】周回、単族 軽装
【コース】道の駅奥永源寺渓流の里、登山者用駐車場起点
P7:55--8:06登山口--藤川谷道--8:50豹の穴--9:50出合--10:19山頂10:30--
--周回道--11:32出合--11:39衣掛山12:11--13:01政所口--13:20P

今年の紅葉真っ盛りはずっと天気に恵まれて長い。
ただ土日祝日だけで行動するとそんなのはあっという間に終わる。
このところの鈴鹿は人気が高く、特に駐車場の争奪戦が激しい。
日本コバなら大丈夫、と思いつつ土日か平日にするかで悩む。

ふだんは避けている平日、働く車で混雑する23号線を走る。
道の駅奥永源寺渓流の里は案の定、同好の士で朝から人が多い。
登山者用駐車場も、どんどん埋まっていくではないか。

用意して、村落の中を登山口目指して歩いていく。
藤川谷登山口は如来堂口で、道路沿いに表示がある。
用水の階段を上がっていくと登山ポストがある。

植林の暗いがしっとりとした中を進んでいく。
すぐに右下に春日社?如来堂?を見る。
苔むしていて古さを感じるが、周囲はブロック積み。

優しい注意書きのある木橋で谷を渡る。
登山道は明確で、斜面をトラバ気味に上がっていく。

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谷からかなり高い位置の左岸を進んでいく。
水音を聞きながら、谷向こうに朝の光が清々しい。
途中で藤川谷の右岸に移ると名所が続いて現れる。

かつてのガイドではこの谷の主というカツラの大木があるのだが。
道が谷からかなり離れ、見下ろす形のなってしまい残念だ。

植林と苔むした岩がゴロゴロの中を進んでいく。

そして、「豹の穴、7分」の看板。
斜面を左上の方へ上がっていくらしい。
見どころの一つなので、この寄り道は大切。
普通に登山道を歩いていたら絶対見つけることはできない位置だ。

まずは窯跡らしきが三連であり、近くにもそれらしきがある。
その上方にこじんまりとした洞穴がある。

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西尾の茶臼山にたくさんある洞穴ととてもよく似ている。
で、本命はといえばその上の大岩にあった。
下に左右に裂けたような割れ目がある。
穴探検家によれば、中は広くすぐに池があるそうな。
近くを回ると、洞穴がすぐにもう2つあり、もっとありそうだ。
とりあえず今日はここまで。

登山道に戻って進んでいく。
樹林のなか、苔むした岩、それも大きなのがゴロゴロ。

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そして、黄葉が行く先々できれい。
いつまでも藤川谷の水量は多く、谷音が跳ねている。
谷を再び渡り、回り込むように高度を上げていく。

植林から二次林の黄紅葉で明るさがますと、勾配がきつくなる。

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そして右上方に壁のような大岩が見えてくる。
急登のち岩場の上りとパンフに書かれていた通り。
ロープに頼らなくても岩の手掛かりが多いので上りやすい。

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ここで一気に世界が広がる。
谷底から、日本コバの山頂台地の一部に出たようだ。
遠くに鈴鹿の山並みが見え、近くは帰りの政所への尾根か。

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この展望の良い大岩の上部にはもう一つの名所がある。
「岩屋」という「奇人の窟」。
登山道には案内がなく、少し離れたところにそれとなく見つける。
先の「豹の穴」と同様、石灰岩質の岩なので鍾乳洞関連とも。
こちらも穴探検家によれば、天井は平らで中は広く数十人のキャパと。
ブログ「鈴鹿樹林の回廊」によれば、人の手が入っていそうだと。

山頂台地の端でとにかくいい所なのは確か。

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ゆったりと政所道出合まで進み、左折して山頂へ向かう。
ここからゆったりと、でもどんどん下っていくのもふしぎなこと。
湿地もあるし、こんな高地で再び小川を渡る。
その先でまとまって、どんと藤川谷に落ちていくんでしょうね。

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黄紅葉の見事なこと、今日はここへ来てよかった。

そこから山頂へはまだ100m以上上がることになるが緩やか。

一体山頂はどんなところかと思えば、案の定。
ちょっとした広場でがらーん、いわゆる展望はなし。
背伸びをすれば北に遠く、霊仙・伊吹と見えるらしい。
南は、黒松の大木が並んでいて、東海道五十三次か。
先行者も休憩する人も結局、まるでひとりもなし。
登山者駐車場のたくさんの車とこの山はまるで関係なしだった。

ふもとの永源寺からこの山を見上げてもどこがそれとは分からない。
山頂からも、永源寺を見下ろすことはかなわず。
でもこの山頂は、広大な台地を包む外輪山の一角であり静か。

その後、時間はかかるというその外輪山の周回コースに入る。
普通の山だと、隣の山とをつなぐ稜線歩き。
それなりにアップダウンがあり、道は分かりやすい。
左側の外よりも、右の内側に分かれた尾根が沈んでいくのがいい。
そういった何本もの尾根の間に何条もの谷筋がある。
これらすべてが合流し、最後は一本になって藤川谷になる。
その途中で、池になったり、沼地や湿地になっているのだろう。
これは御嶽四の池のような、天上の楽園地形ではないか。

外輪山は外に分岐があるらしいが明確ではない。
日本コバへの距離表示看板も明らかにおかしいのがある。
期待した高みでは、外側が植林でがっかりする。
・897近くのco900は日本コバの反対側ピークとして存在感あり。
衣掛山の表示は2か所あり、政所道出合の先の870mで休憩。
外輪山ではゆったりできるふさわしい場所が見つけ辛かった。

帰路は政所道。
尾根を通らずトラバ道が多い。
うっかり道を踏み外さないとも限らないので慎重に進む。
こちらも紅葉はきれい。

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モミの純林というのもなかなか見事。
最後は単調で急な坂道となり、転げ落ちるように下る。
下山口の茶畑に出ると時間は急にゆったり。

集落の道を道の駅に戻っていく。

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日本コバ、この山を今まで見逃していてすまぬ。
自分としては、再度訪れたい山になった。

 

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2021年11月11日 (木)

山歩き:タイジョウからイブネ・銚子

山歩き:タイジョウからイブネ・銚子

鈴鹿の秋を愛でる山歩きは本命の千種街道、藤切谷を歩く。
「タイジョウはここから」分岐で、そのまま西コルに上がらず、南尾根を経由する。
タイジョウ尾根は紅葉の盛りで、千種街道・藤切谷も期待通りの華やかさ。
かつて鈴鹿の奥座敷といわれたイブネはここ数年でピクニック広場に転じた。

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【山行日】2021年11月6日(土)    
【山 域】近江鈴鹿:千種街道、タイジョウ・イブネ・銚子
【天 候】晴れのち曇り
【形 態】一部往復の周回 単族 軽装
【コース】鳴野橋付近の駐車地、起点
P7:25--8:03分岐--南尾根--9:26タイジョウ--アゲンギョ--10:28イブネ・銚子11:41--
--12:13杉峠--12:37向山鉱山跡12:51--13:07塩津橋--13:58P

長い夏のような気候のあとで、秋がどんどん圧縮されていく。
遅れているといわれた今年の紅葉は、ここにきて一気に進んだ様子。
となると鈴鹿の秋の紅葉の、自分としての本命場所に行かねばならぬ。

千種街道・藤切谷は帰りとして、行きは久しぶりにタイジョウ尾根とする。
数回来ているタイジョウだが変化をつけて南尾根から迫ってみよう。
イブネも久しぶりなので最近の人気ぶりなんかをしっかり観察したい。

近江鈴鹿はとにかく遠い、その分、朝が早くなるので身に応える。
トンネルぬけて道の駅で休憩、永源寺はまだ閑散としていて助かる。
鳴野橋周辺の駐車地には予想通りたくさんの車がすでに来ていた。

本日は距離も長いのですぐに出発。
最初の林道歩きが長いのは仕方がないが、朝早くの光線の具合はいい。
前にも後ろにもグループがいて、にぎやかな雰囲気。

鉄板橋をわたり、「タイジョウはここから」表示で左折する。
他にもタイジョウ尾根に上がる方法はあるが、手っ取り早く安全に。
朴の落ち葉の、それとなくかつての段々畑のようなところを進んでいく。
地形図を見つつ、記憶をたどる。

そうだ、ここは通った気がする。
ここら辺からは谷沿いで、斜面にとりつくのはどこだったか。
そんなことを思いつつ、しっかりついているピンクテープの行き先を見る。
途中から、記憶があいまいになり、ピンクに流されるようになる。
これって、とてもまずいパターン。
いわゆる一般ルートではなさそうだが、目的の南尾根へは向かっている。
だったら、いいじゃないか。

枝尾根はだんだんと急になり、息が上がる。
コンパスで方角を確かめると北でも東でもなくずっと南東が続く。
この木製のコンパスの精度にはあまり自信がない。
以前、寒い日の稜線上では明らかに止まっていた。
これって子どものころ水筒のふたについていたコンパスと同じやん。
タイジョウへ向かうなら、そろそろ北方面を示してもらいたい。

枝尾根から支尾根に、いわゆるタイジョウ南尾根に乗ったらしい。
ずっと静かだったのに、左の谷底からキャッキャと女人の声が聞こえる。
こんなマイナールートでおかしい、空耳それとも幻聴。

尾根はアップダウンがあり、それは地形図通りなのでちょっと安心。
ようやくタイジョウにまともに向かい始めた。
紅葉も樹木の枯れ具合も光もよく、この尾根にじんわり満足感。

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前方にうっすらだがタイジョウが見え始めた。
上下動は依然としてあり、なかなか近づけない。
山頂への最後の鞍部には、よく見ると池らしきものがある。
噂のタイジョウ池?
外れにはヌタ場、落葉がしっかり積もっていて、ミラーは期待できず。
反対側に回ってみると、位置的に山上の池としては出色だ。

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そこから山頂へは急登。
でも、タイジョウ尾根をカクレグラなど西から来るよりはなだらかだ。

以前、タイジョウ山頂からこの池を求めて南へ下りようとしたことがある。
地形図とコンパスを使って探ったけど、この南尾根がわからなかった。
東南に踏み跡と尾根らしきがあったけど、すぐに消えてがっくり。
その時は、アゲンギョ・杉峠方面への尾根筋を見つけるのにも苦労した。
少し尖った感じの山頂から下りる時、方角を定めるのは常にむずかしい課題だ。
次回があるなら、樹間の向こうの綿向山を目指せば確かだろうな。

尖ったようで多少は広いタイジョウの雰囲気のよい山頂から先へ進む。

東尾根はまずは北へ向かいつつ右へカーブして下っていく。
痩せ尾根なのでほとんど一本道。
途中、汗をしっかりとかいた若者に会いびっくり。
こんな時間にこんなところへ杉峠あたりから来る人ってどこへ行く人。
朝明から来てタイジョウまで足を伸ばし、帰りにイブネ・クラシへ寄っていく、と。
最近、運動不足なのでとにかく歩きたい、だそうな。
いやはや、鬼足というか健脚というか、発想にびっくり。

佐目子谷側が大きく崩落しているガレを恐る恐る通過。
えぐれが激しく、巻き道もあるが、いつかはやばそう。

「あつまれシャクナゲの森」の繁茂はさらに進み、ふちを通っていく。
もしビバークの場合、この茂みに入ればなんかはしのげそう、知らんけど。

そんなたわいもないことを考えつつ、疎林の広がりに入っていく。
アゲンギョはいつもわれわれとともにある。

杉峠からイブネに向かう分岐に来る。
朝、登山口で見かけた3人組ともここで再会する。
藤切谷から杉峠で来ているからむこうのが早く来れそう。

前にも後ろにも人の姿があり、にぎやかになる。
やっぱり、イブネの人気は確からしい。
テント泊組がこんな時間にもう来ている。

佐目峠のおケツ割れ石を過ぎると、向かうイブネの最後の上り。

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空が青いなあ。
道のえぐれが大きいが、こんなに苔があったかなあ。

一段あがり、もう一段あがる。
イブネ広場が眼前に開ける。
ここも苔が多いけど、なんか植生が変わった感じ。

あちらこちらにくつろいでいる人がいるのでメインロードをとにかく進む。
西側のアセビ森が広がり、道は1本、観客は東側に片寄って腰を下ろしている。
少し進んで左側の樹林が切れたところで西、銚子・タイジョウ尾根・琵琶湖を臨む。

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北端へ進む。

クラシ方面や北方を見る。

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なんかこちらもやたらと人が多いけど、クラシってそんなに人気なの。
それとも、銚子との分岐あたりがそうなの。
みなさんに釣られて軽足で向かう。
ここはクラシではなく、銚子だな。
遠くから見てもだれもいなかったからね。

土のむき出しが多くなった銚子で休憩。

イブネ劇場。

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ヤブコギネットでよく使われた表現。
もちろん、銚子劇場もあった。
再びイブネに戻っていく。

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これはもう都会のオアシス、というかピクニック広場。

今宵は何張りのテントが埋めるのか。

昔はあんなにも遠くて時間のかかったイブネ。
情報伝播だけでこんなにも人を惹きつけられるものなの。
流行のふしぎ、そんなことをもやりながら帰途に就く。

杉峠から千種街道・藤切谷道を紅葉を愛でながら下る。

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まるで裏切られることのない安定の道。

もちろんいつもの向山鉱山跡では道草。

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たそがれ写真を撮り続けてうん十年、よくやるよ。

 

 

 

 

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2020年11月15日 (日)

山歩き:奥ノ畑谷から雨乞岳、秋を愛でる

山歩き:奥ノ畑谷から雨乞岳、秋を愛でる

鈴鹿の秋を愛でる第3弾は奥ノ畑谷から雨乞岳へ上がり、千種街道を下る。
黄紅葉には本命の千種街道(個人の感想です)があるので惰性の山歩き。
奥ノ畑谷の歩き方や詰め方には課題を残しつつ紅葉には満足する。

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【山行日】2020年11月14日(土)    
【山 域】近江鈴鹿:千種街道、奥ノ畑谷、雨乞岳
【天 候】晴れ
【形 態】一部往復の周回 単族 軽装
【コース】鳴野橋付近の駐車地、起点
P7:59--9:03塩津橋--奥ノ畑谷--10:47南雨乞岳10:56--11:06雨乞岳--
--11:29杉峠11:40--12:01向山鉱山跡12:22--12:37塩津橋--13:32P

鈴鹿の秋を愛でるコースは多い。
樹木への台風の被害の少ない今年はどこでも大変よろしいようで。
それこそ数日おきに山に入っている好事家がネットでは見受けられる。
御在所、宮妻峡周回、入道界隈、日本コバも浮かんだがやはりココ。
山よりは道、千種街道はどこでも素晴らしいが極めつけは藤切谷だと思う。

不安材料は家から遠いこと、永源寺渋滞、駐車地が狭いこと。
特に駐車場、ここだけでなく鈴鹿の山ではどこもとんでもないことになっている。
有料駐車場ではキャパオーバーで遠路はるばる来た来訪者を断っている。
竜ヶ岳宇賀渓では臨時駐車場を用意していたが、他でもすぐにできるのか。

石榑トンネルを抜けて近江鈴鹿に入る。
銚子ケ口への駐車地は満車、道の駅は山ヤの集合場所になっている。
甲津畑を通り、鳴野橋に近づくずっと前に、もうたくさんの車が並んでいる。
車の方向転換だけをまずは済ませ、気持ちだけ遠慮しつつ路上駐車とする。

準備する間にも車が入ってくる、みんなやる気まんまんなのだ。

千種街道こと藤切谷道の歩き始めは舗装された林道で長くて単調。
でも落ち葉がしっかりと積もってすっかり秋気分、ウォーミングアップにもいい。

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行く先が朝日に向かうので、曲がり角が格好の期待を持たせる。

蓮如上人一夜宿跡の手前にある塩津橋が、周回歩きの出発点になる。
右折し、奥ノ畑方面へ急崖を巻くように進む。
へつり、回り込むように台地に上がり、最初の渡渉をする。
奥ノ畑谷主流はまずまずの水量である。
進んでいくと眼前に朝日を感じるようになる。

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久しぶりでなつかしい奥ノ畑の入り口。

すぐに奥ノ畑、下の畑。
下草が多くてなぜか狭いので、しょぼい。
しかも朝露なのかびしょびしょで、靴が濡れる。

道はあるようでない。
踏み後はあまりあてにしないほうがいい。
東へ行きたくなるがしばらくはずっと南南東へ。
上の畑はすぐには現れず、かなり上がってから。

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こちらは広い。
でも畑というんだから、人の手を入れないとまずいのではないか。
草刈や耕運機を入れないと外来植物や雑木に侵略されるぞ。

奥ノ畑の主、シオジの大木は一段下がった谷側に忽然と立つ。

元気で安心、裏側にまわって自分のザックと記念撮影。

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大きいキノコはまるで脳みそのようだが固そうだ。

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マスタケ?素人の軽口は禁物。
シオジの大木はすっかり年老いているんだからして。

奥ノ畑谷の美林の秋を味わっていく。

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今日の課題は稜線の奥ノ畑峠に上手に上がること。
過去3回は、右に大きく、右に少し、左に大きく外している。
だから、水量の多い谷の左岸をできるだけずっと詰めていく。
上がりの勾配がそんなにきつくないのでうまくいっている感じ。
惰性人間にも成長のあとがみられるか、と安心して横を見る。

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おお私の神様!
また外した、大きくではないが左へ100mぐらい。
清水ノ頭を見つつ峠に上がる高さなのにまだかなり残っている。

また課題ができた、いつまでも初心者、新鮮でいいじゃないか。

清水ノ頭方面から稜線を元気に歩いてくる単独者に追われるように南雨乞へ。
少し休憩。
ちょうど雨乞岳から笹原を泳いでくる人があり、ぼんやり見る。

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最近山を始めたという三重県の人で、近くにこんないいところがあった、と。
なるほど、いつでもどこでも聞くような話だけど、現実を物語っている。

雨乞岳へは笹原を泳いで行くが、最後に強引に進んで跳ね返される。
笹原は、先を見てもあせらず、慎重に足元を見て進むことが肝心だった。

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山頂に用はなく、すぐに下りに入ると足元が滑りやすい。

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雨乞から杉峠まで、いつものことながら危ない路線だ。

杉峠に休む人がいるのもいつもの景色で、すぐに藤切谷道へ。

一瞬で静かになる大木の並ぶ美しい道型の下山道。
それも巨木「一反ほうそ」に近づくと悲しくなる。
生者必滅とはいえ、とてもデジカメる気にはなれない。

そこは、これですね。

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大木の街道だから、寄る年波は隠せなくても黄紅葉は鮮やかに。

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今日は一段と青空が映える。

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いつもの休憩場所へ。

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先週、山歩きを休んだのが悔やまれる。
一週、遅かったような感じ。
少し風があるので奥に入ってこんな景色をおかずにする。

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藤切谷道ではずっとここを休憩場所にしてるけど、変化は必要か。
なんでも改革といえば善なのか、そんなことはないじゃろが。
いつものぐるぐる問答に溺れつつ、塩津橋に戻る。

午後の陽光がいいのに、軽薄にシャッターを押してしまった。

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そういえば下りでは、何組ものテント泊登山者に会った。
もちろんイブネ・クラシに向かう人たちだ。
ついこの前、というか十年ぐらい前にイブネは遠い場所だった。
オゾ谷やクラシ谷、マキガヒラ谷から向かうイブネはとても手ごわかった。
千種街道だと距離はあっても渡渉さえできればそれなりに行けた。
それが現在はどうだ。
きのう今日山をはじめたおねえさんがテントかついで行く山なのだ。
行く道は問題でなく、インスタ映えするイブネでどんな料理を、が大事らしい。
道や橋が整備され、適切な標識がたてられたもした。
それ以上に、ヤマレコなどSNSの大量の情報が彼ら彼女らを後押ししている。

山歩きに必要なのはそれだったのか。
俺の立つ瀬はどこだ。
歩く道だけはどこまでも続く。

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2019年5月12日 (日)

山歩き:真西尾根から雨乞岳

山歩き:真西尾根から雨乞岳

ずっと気にはなっていても上る機会のなかった雨乞岳の西に広がる尾根。

昨年の黄紅葉の時季にまずは、西尾根を歩きその雰囲気に納得。

もうひとつの真西尾根には、新緑の今日を当てる。

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【山行日】2019年5月11日(土)    
【山 域】近江鈴鹿:千種街道、奥ノ畑谷、真西尾根、雨乞岳
【天 候】晴れ
【形 態】一部往復の周回 単族 軽装
【コース】鳴野橋付近の駐車地、起点
P7:51--8:49塩津橋--奥ノ畑谷--真西尾根--11:04雨乞岳11:10--
--11:33杉峠11:40--12:09向山鉱山跡12:26--12:40塩津橋--13:34P

年に数回、石榑トンネルを抜けて近江鈴鹿に行く。
途中、竜ヶ岳宇賀渓駐車場を見ると車がいっぱいで相変わらずの人気だ。
トンネルを抜けて銚子ケ口もいっぱい、道の駅はそれなりの雰囲気。

甲津畑を通り抜けて鳴野橋に来ると、6台の駐車。
皆さん、先週の今日で連休疲れなのか、もともとここはこんなものなのか。
伐採があってその木材が道路脇に積まれているので駐車余地があまりない。

昨年11月、西尾根から雨乞岳へ上り、帰りの千種街道で紅葉を味わった。
もうひとつの課題の真西尾根は、秋を待たずに新緑のこの季節とする。
アカヤシオやシャクナゲなどの樹木、ヤマシャクなどを追い求めるのはもういい。

準備して林道に上がるタイミングで、車が入ってきた。

千種街道こと藤切谷道の歩き始めは舗装された林道で長くて単調。
それでも新緑のみずみずしさはしっかり味わえるしウォーミングアップにもいい。

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距離的にも時間的にも飽きがくるころに桜地蔵があり、Y川さんを思い浮かべる。
今日のコースはそのY川師匠のヤブコギレポを参考にしている。

道はよく整備されているが、丸太5本で真ん中が落ちたこの橋は少しひやひや。

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蓮如上人一夜宿跡の手前にある塩津橋が、事実上の出発点になる。

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右折し、奥ノ畑方面へ急崖を巻くように進む。
谷に落ちるその急崖は、雨乞岳西尾根の末端になる。

へつり、回り込むように台地に上がり、最初の渡渉をする。
奥ノ畑谷主流はまずまずの水量である。
すぐに左右に分かれ、右が主流で左は奥ノ畑谷右岸第1支流の一ノ谷。

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昨年の課題を復習しながら今日の歩き方を考える。

このまま主流にそって歩き、右岸から流れ込む支流を数えて四番目から上がる。
ただ右岸は急崖で歩き辛いし、左岸も似たようなもの。
ここは付かず離れずで、いつもの奥ノ畑メインコースを歩くことにする。

すぐに下の畑。

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気分的に左寄りに進みつつ、上の畑らしいところへ。
二ノ谷は過ぎたけど三ノ谷は枯れ沢か、それとも細いのは数えないのか。

右寄りの向こうへ行けば、奥ノ畑の主のシオジの大木が見られるけど、今日はオアズケ。
畑の左側がだんだん段丘状になる。
もう少し先へ行ったほうがいいのか、このまま上がってもいいのか。

取り付く分にはなんとかなりそうなので急斜面を上がる。
最初こそなんとかなったが、すぐにつかむものがないときつい上がりになる。
立ち木をうまくつないでわたって行かないと、踏ん張りが大変。
横を見ると斜度は30度ぐらい、筋力が衰えているので少し辛い。

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見上げても先はまだずっとあり、とにかく上がっていく。

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少しゆるやかになってきたので振り返り、今の位置を確認する。

目印になるのは、奥ノ畑谷の左岸稜線の崩壊斜面。

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きつい斜面を休みながらとにかく上り、それとなく尾根の端にたどり着く。
結局、自分はどこから取り付きどこら辺に来ているのか、地形図でも見る。
ちょっとした稜線になり、うるさい馬酔木の群生を避けながら進む。

やせ尾根は東から東南方向になったので、ようやく位置がわかる。

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広い尾根はやがて開けた展望地になる。

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むこう南に見えるのは明らかに清水ノ頭。

ただここは足元がとても注意、地形図でもはっきりと大きい崩壊地。
覗き込むのは多少とも安定したところからにする。

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進む先がはっきりしてきた。

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左側むこうには西尾根らしきが見え、その間のへこみが雨乞岳のへそになる。

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ただ「へそ」は近くで見るととてもそんな特異なものでないのは先回で承知済み。
さしづめこれのすぐ下の方で源流が出ているかも。
ただ西尾根と合体するまでにはふたたび急斜面がある。

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これが疲れた足にはやっかいで、上手にジグをきっていかないとずるっとすべり落ちていく。
ほうほうの態で低い笹原の広い尾根に到達、雨乞岳太い西尾根基部。
上りからは解放されるが、今度は笹原を上手に泳いでいかなければならない。

もがいている間に案の定、靴紐がやはりほどけていた。
ここから雨乞岳の山頂方面を見るが、今回もはっきり分からず。
人がいて、それは右手のはずれの方で、あれで最高地点なのか?

Y川さんのように「山頂には用はない」ではなく、自分には用がある。
適当に進むと、はっきりと笹原の分かれた道がありひと安心。
まずは「大峠の澤」という山頂の池を通して東雨乞岳を見る。

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少しだけ山頂に寄り、今日初めて会った人の姿と声を確認する。

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そう、忘れていた。
登山口から林道ずっと、もちろん奥ノ畑に入ってからはまるで人影はなし。
逆になんども鹿の警戒する鳴き声と、すぐ近くを飛び出していった獣とか。

杉峠に下る前にふたたび、広い雨乞岳西尾根の笹原を見る。

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この茫洋な尾根を、適当にでも下っていくのは、今の自分には難しい。

杉峠への下りは何度も通った道。
三箇所ぐらい、踏ん張りのきかないとても滑りやすい部分があった。
雨後のぬかるみも厄介だが、乾燥していても下りでは気をつかう。

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杉峠に下りる。

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ちょうど上がってきた三人組がいて、疲れた様子で休憩とのこと。
シートを広げて腰を下ろすのはいいとして、みんなビールですか。
くつろいだ後に、雨乞までの急な上りやすべる下りは大丈夫かな、いらん節介。

千種街道こと藤切谷道を下る。
峠近くからすぐに鈴鹿でも有数の大木があり、美しい並木道がある。
黄紅葉の時季とはまたちがって新緑が目にやさしい。

痛ましいのは一反ホーソの木の衰弱。

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半年でさらに衰え朽ちている。

大シデ並木が立派なのはいつも通り。
ただこちらも衰弱しかけている。
朽ちた木がさらに進んでいくとツナフレーク状になる。

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ここら辺、紅葉の時季のほうが鮮やかかもしれない。

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向山鉱山跡で昼食休憩とする。

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いつも静かで、樹木に包まれるようなところがとても落ち着ける。

塩津橋でふりだしに戻り、周回歩きを閉じる。
朝とは逆の光を浴びる。
長くて単調な林道歩きもなんのその。

桜地蔵さんは光っていた。

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今日の教訓

Y川さんのレポに触発された雨乞岳西尾根と真西尾根の歩きには満足。
彼の、宮指路岳ヤケギ谷右岸・左岸尾根の歩きも充実感は高かった。
そんな課題の見つけ方や目標の立て方、歩ける力の育成が必要かも。

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2018年11月 5日 (月)

山歩き:西尾根から雨乞岳

山歩き:西尾根から雨乞岳

鈴鹿の秋を愛でる週間、第3弾は雨乞岳に西尾根から上がる。
黄紅葉には本命の千種街道があるので、往きがけに初めての尾根を歩く。
雨乞岳のヘソや、イブネ・タイジョウ・千種街道を見る展望台や如何に。
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【山行日】2018年11月3日(土)    
【山 域】近江鈴鹿:千種街道、西尾根、雨乞岳
【天 候】曇り一時うす晴れ、稜線の風は冷たい
【形 態】一部往復の周回 単族 軽装
【コース】鳴野橋付近の駐車地、起点
P8:50--9:54蓮如跡--奥ノ畑谷一ノ谷--西尾根--11:40展望台--12:01雨乞岳--
--12:26杉峠--12:57向山鉱山跡13:27--13:41蓮如跡--14:36P

鈴鹿で紅葉といえば御在所岳、でも時期が長くてはずれがないのは千種街道。
藤切谷道には黄紅葉だけでなくシデやミズナラ、ブナ、カエデの大木が並ぶ。
西日に映える谷道は帰りの楽しみとして、往きはどのコースを選ぶのか。

定番の奥ノ畑か、ツルベ谷から清水ノ頭、それともタイジョウからイブネ方面。
ずっと気にはなっていても上がる機会のなかった雨乞岳の西に広がる尾根。
ヤブコギネットのY川師匠がこの春に西尾根と真西尾根のレポをあげていた。

黄紅葉にこだわらず、歩きに変化をつけるなら、今日こそがその日にふさわしい。

石榑トンネルを抜けるとそこは近江鈴鹿、最近はすっかり観光地のようす。
寝坊して1時間ほど遅くなったので、鳴野橋付近の駐車地はしっかり埋まっていた。
どうやって車を停めるか苦労しつつ、もたもた準備して歩き出す。

地元の作業の方が入山されているらしく、林道ゲートが開いている。
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千種街道、林道の歩きはじめは長くて単調だがウォーミングアップと考えればいい。
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桜地蔵では、Y川師匠に習い、家でなったみかんをお供えする。
今日のコースの一部はそのY川師匠のレポを参考にするので願掛けでもある。

蓮如上人一夜宿跡の手前にある塩津橋が、今日の事実上の出発点になる。
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その奥ノ畑谷出合で右折し、奥ノ畑方面へ急崖を巻くように進む。
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奥ノ畑谷に落ちるその急崖が、雨乞岳西尾根の末端になる。

高度感のある細くてへつる道の崖には、なんと取り付きの足跡が見える。
ここで尾根に乗れば、雨乞岳までは悩まずに一直線に行ける。
でもそれだとあまりに安易すぎる、少しは工夫をせねば、と先へ。

へつり、回り込むように台地に上がり、最初の渡渉をする。
まずまずの水量の谷、これが奥ノ畑谷主流。

いつもはここら辺から黄紅葉の森が迎えてくれる。
安閑とゆったり歩いて行けば楽しみはむこうからどんどんやってきた。
そんな3年間の歩きに決別すべく、今日は変化をつける。

すぐに奥ノ畑谷は左右に分かれる。
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右が主流で、左がおそらく奥ノ畑谷右岸第1支流の一ノ谷だろう。

どちらが主流(本流)でどちらが支流なのかは流れる水量で決まる、らしい。
本流に流れ込む支流とは、どの程度の流れからいうのか、それがよく分からない。
ふだんは枯れ沢だが立派な谷の姿形をしているのもある、それも支流なのか。
すべての谷(沢)には名前がついているらしいけど、名札が付いていることはない。
沢ヤさんならあたり前に知っていることだが、自分は疎い。

奥ノ畑谷から分かれた一ノ谷にはすぐに入らず、奥ノ畑谷を渡渉して中州に入る。
基本、渡りやすいところ、歩きやすいところを選んで行けばいいのだろう。
ここでは真ん中のヤセたところを進めばいいのか、川原に下りた方が楽か、悩む。
楽をしようと無理に川原に下りたのに、上がっていくとその先でいっしょになっていた。

地形図でみる一ノ谷は、奥ノ畑ほどではないが、緩やかな等高線である。
谷や川原がじんわりと台地状に広がっていくと、ダイラを期待してしまう。
それほどでもないのだが、その先のどこかに一ノ谷畑があらわれそうにも思えて・・・。
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すると支流というか分流が出てきて、どれが一ノ谷本流だったか分からなくなる。
こりゃだめだ、早く尾根に逃げなければ西尾根のつもりが真西尾根になってしまう。
ちょうど左側の尾根が低く下がってきていて、取り付きやすそう。

道はもちろんないし、斜面なのできつい上りになる。
今日はよく見かける鹿さんが、あわてて逃げていった足あとが残っている。
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変な穴に気をとられたりして、よっこらしょで尾根にあがる。

おそらく西尾根。
ここまであっちへふらふら、また戻ったりで時間だけはかかっている。
尾根はヤセていて上りも急になるが、一本道なのでペースは上がる。

両側にひろがる樹林も黄紅葉のはじまりで悪くない。
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現在地がピンポイントでは分からないが、樹間越しに見える山姿などであたりをつける。

杉峠の位置で高度をさぐり、崩壊が際立って見えるイハイガ岳で方角とか。
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それにしても、あの崩れようはなかなかのもの。

右手に出てきたえぐれたような斜面が地形図の崩壊地らしい。
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その縁を上がっていくと、ちょっとしたコバに出る。
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焚き火跡のようにみえた黒い部分は、小さなヌタ場だった。

振り返り、その右手をみると、下りでは確かに引き込まれるそうな尾根がある。

次の目標は展望台であり、見たわけではないが「雨乞岳のヘソ」である。

「ヘソ」は、右手むこうに見える真西尾根との間の谷で、特異は見つけがたい。
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遠くから見てそれらしく想像し妄想し、期待して接近しないと喜びはないのだろう。

丈の低い笹原が出てきて、斜面はさらに急になり、一歩一歩が重くなる。
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雨乞岳にはどんどん近づいているのに、広くてなだらかなので山頂が分かりづらい。

左手だけを注意して見ていると馬酔木の茂みがあり、その先に突き出しがある。
展望台だから露岩のようなものを期待したがそうではなかった。
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でもそこから北側には、270度の眺望が開ける。

正面、杉峠のむこうにイブネ。
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左にはタイジョウ尾根の先に近江平野がひろがる、滋賀県の山なのだ。
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右手には、雨乞から杉峠に下りる途中の露岩があり、人影もはっきり。
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立派な展望台だが、巨岩ではないのがちょっとだけ残念。

山頂へは丈が低いとはいえ笹原が横たわり、適当に歩くとすこし泳ぐ。
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案の定、もがいている間に靴紐が両方ともほどけていた。

ちょっとしたヌタ場があり、綿向をバックにデジカメる。
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ついでに南に続く尾根や南雨乞も。
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山頂に少しだけ寄り、東雨乞方面を見る。
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雨乞では一番の休憩地だ。

杉峠へ下りながら、あらためて西側を見る。
笹原がひろがりどこでも歩けそうだが道もないところを下りるのは簡単ではない。

杉峠への下り、いつもは湿っていて滑りやすいが今日は乾燥していてよし。
でも足運びを慎重にしないと、隠れた湿った地面に思わぬ落とし穴がある。

団体さんが接近中、露岩ではアウトドア料理教室真っ最中。
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ちょっと場所を借りて、先ほどの展望台を見る。
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いつも見えていたのに意識したこともなかった。

杉峠は千種街道の交差点、誰かが必ず休憩する場所になっている。
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左折し、千種街道・藤切谷道に入る。
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峠近くからすぐに鈴鹿では有数の大木があり、美しい並木道になる。
落ち葉が積もり、黄紅葉が南西からの光を浴びて映える。

うわさには聞いていたが、一反ホーソの衰弱があまりに早い。
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テントを担ぐ一団、今夜はイブネらしい。
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いつもなんども足の止まる大シデ並木、黄紅葉はどうか。
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もともとロケーションがいいので、それなりに様になっている。

向山鉱山跡で昼食休憩とする。
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こんな静かに包まれるようなところでなんの不満もない。
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塩津橋でふりだしに戻り、周回を閉じる。
朝とは逆の光を浴びる。
単調な林道歩きもなんのその。
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作業の方は木橋のゆるみや導水管の漏れなどを忙しく修理されていた。

今日の反省

黄紅葉はそれなりに、ここは街道の雰囲気がいいので必ず来たくなる。
雨乞岳の西に広がる尾根、次回は真西尾根だが、第4支流が探せるのか。
とまあ、それなりに次回につながる課題や目標ができてよかった。
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2017年11月 7日 (火)

山歩き:秋の奥ノ畑から雨乞岳

山歩き:秋の奥ノ畑から雨乞岳

鈴鹿で紅葉といえば御在所岳、でも時期が長くてはずれがないのは千種街道。
藤切谷道には黄紅葉だけでなくシデやミズナラ、ブナ、カエデの大木が並ぶ。
西日に映える谷道は帰りとして、往きは奥ノ畑がいい、なんやいつもと同じか。
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【山行日】2017年11月5日(日)    
【山 域】近江鈴鹿:千種街道、藤切谷、奥ノ畑、雨乞岳
【天 候】晴れ時々うす曇り、稜線の風は冷たい
【形 態】一部往復の周回 単族 軽装
【コース】鳴野橋付近の駐車地、起点
P7:50--8:49蓮如跡--奥ノ畑--10:17稜線--10:33南雨乞--10:53雨乞岳--
--11:18杉峠--12:00向山鉱山跡12:35--12:49蓮如跡--13:47P

近江鈴鹿へは石榑トンネルを抜けていくのが近道、そこからが遠いけど。
連休最終日の鳴野橋付近の駐車地はしっかり埋まっていた。
もたもた準備して歩き出す。
くだんの千種街道、歩きはじめの林道は長くて単調なのが惜しい。
黄紅葉が朝日に透け、落葉が積もって・・・でも残念、車のわだちがくっきり。
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遊びではない、鹿の食害を防ぐために立ち木にテープを延々と巻く作業の方々。
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蓮如上人一夜宿跡手前の塩津橋を渡り、奥ノ谷出合で右折する。
P1100707

最初こそ少し高度感のある細くてへつる道を通り過ぎると、黄茶色の森が迎えてくれる。
道は奥ノ畑谷に沿ってあるようなないような、何度も渡渉をくりかえしていく。
南へ、そして南東、東へと進むので、輝く朝日が導いてくれる感じだ。
P1100710

光が透けた葉や照り返す赤黄の葉は期待通りではあるがそれ以上でもない。

明るくなってくると奥ノ畑の下の畑。
P1100711

シダ類が増えていて、手入れの行き届かない畑になってる。
畑といえばこの夏と秋、雨後すぐに伸びるので毎日イヤになる草刈作業が続いた。

道はあるようでなく、たまに赤テープや踏み後が交差する。
下の畑をすぎるとふたたび茶黄の森に入り、緩やかに上がっていく。
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なにがあった?

谷の音はずっと大きくて、主流からできるだけ離れないように進む。

上の畑に来る、こちらは植樹もありってか。
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そしてふたたび黄葉の森に入る。

こんな歩きがずっと続くような、ずっと続けばいいような、そして右手に。
奥ノ畑の主、シオジの大木。
巨木(大木)はいくらデジカメってもその大きさが伝わらないのが残念。
P1100718

しばしシオジの大木と戯れたあとは慎重に方向を選ぶ。
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先々回は、清水ノ頭を目指すためにすぐに右手の急な斜面に取り付いた。
先回の昨年は谷にそってもう少し上流へ、頃合をみて上がり、清水ノ頭のすぐ近くへ。

だから今日はまともに、いわゆる奥ノ畑峠を目指す。

森の景色としては最悪だが、樹幹につけられた赤ペンキがそれを示しているようだ。
時にそれを見て、視界が開ければ周囲の稜線を見て進んでいく。
それにしても奥ノ畑谷の水量はいつまでも多く、元気に流れている。
右手に分かれていく枯れ沢もあったが、しびれをきらして眼前の尾根に飛びつく。

踏み後もあったのだが、急な尾根の低いササの下はジュクジュクに湿っていて??
途中で、目指した峠や清水ノ頭を横目にしながらがっくり、さらに上が長い。
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雨乞岳から奥ノ畑を目指すあわてん坊が勢いよく下っていった跡だったか。

たどりついた稜線は眺めのよいところ。
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もう、峠に下りて清水ノ頭へ上りかえす気力などなくなってしまった。

急登で汗もかいたが、通り抜ける風が涼しいというか冷たい。
いつまでも行動着だけでは震えが来る、シェルターというのを羽織る頃か。
昔、ヤッケとかマウンテンパーカーを着て山に登り、すぐに汗が出て暑かった。
それ以来、ほとんど年中、行動着だけで歩いている。
ファイントラックのドラウトエア長袖にユニクロのドライメッシュ半袖Tシャツ、ともに速乾。
ソフトシェルとかライトシェル、アウターというのを考える時季や年頃かも。

稜線では背後からの日差しが暖かいのがうれしい、帽子をかぶる。

まずは南雨乞岳へ向かう。
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絶好の展望休憩地には先客がいた。

清水ノ頭から大峠へ、そこからツルベ谷へ下りるという、お気をつけて。
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南雨乞の狭い山頂は展望だけでなく孤立感あり、日向ぼっこ良しの休憩適地。
まだ昼食には早い.
東雨乞岳から雨乞岳へ続く美しい稜線や、御在所岳・鎌が岳を見る。
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今日も東雨乞岳には人影が見える。

雨乞岳へは笹原の中、きれいな道筋が見える。
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最初こそよかったが、途中から外したようで笹の海に飲み込まれる。
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笹原を泳ぐではなく、もがき苦しみ、からまって抜けない足にふらつく。
もがいている間に靴紐が両足ともほどけてしまっていた。
こんな時は落ち着いて足元を見ること、笹の根元には疎や密があるのだから、と。

山頂に飛び出すと、ヌードルを食すたくましそうな若者たち、いつもこんなパターン。
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一応は山頂近くの池も見るが、何があるでもない。

杉峠への下りは滑りやすいので慎重に行く。
笹原に隠れた湿った粘土地面を見極め、急な斜面では足場を選ぶ。
独り静かに山を楽しむ、いいね。
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イブネに続く道。
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この連休もテント村が出現したことだろう、また行きたいものだ。

ススキの秋、樹林帯はすっかり冬支度。
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杉峠は山歩き人の交差点であり、誰かが必ず休憩している場所でもある。
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この杉峠からが今日の主目的で、千種街道、藤切谷道に入る。

すぐに鈴鹿では有数の大木の並木道、そして美しい道型。
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落ち葉が積もり、黄紅葉が南西からの光を浴びて映える。

一反ホーソはどんどん弱っていくようで、痛々しい。
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大シデ並木ではなんども足が止まる。
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気に入った錦秋を切り取ろうとするがどこも同じ、じっくり味わえばいい。

それよりも道が荒れている。
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ごろごろの浮石が多いし、沢が広がって渡渉に苦労し、気がぬけない。

向山鉱山跡で昼食休憩とする。

いつものたそがれ場の奥に、お誂えの場所を見つけた。
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今日のおかずはこれ。
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こんな静かな包まれるようなところでなんの不満もない、けど。

塩津橋で周回は閉じ、朝とは逆の光を浴びる。
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やっぱり千種街道、藤切谷道はいい。
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単調な林道歩きもなんのその。
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今日の反省

山の黄紅葉は中腹がそろそろで、千種街道・奥ノ畑は今週末が最盛期か。
自分の身の丈にあってはいるが、マンネリ感こじんまり観臭が強い。
メインが藤切谷道ならそこに到る道程にもっと新しい取り組みを入れるべきだと。
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2016年11月14日 (月)

山歩き:錦秋の奥ノ畑から雨乞岳

山歩き:錦秋の奥ノ畑から雨乞岳

ここにきて鈴鹿のあちらこちらからなかなかよい終盤の黄紅葉便りが聞こえてくる。
となると外せないのが近江鈴鹿の千種街道、そこに奥ノ畑からの雨乞岳を加える。
稜線は風もない青空、斜光が奥ノ畑と千種街道の黄紅葉に降り注いだ。
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【山行日】2016年11月13日(日)    
【山 域】近江鈴鹿:甲津畑、藤切谷、奥ノ畑、雨乞岳、千種街道
【天 候】曇りのち晴れ
【形 態】一部往復の周回 単族 軽装
【コース】鳴野橋付近の駐車地、起点
P8:17--9:17蓮如跡--奥ノ畑--11:02清水頭--11:27南雨乞11:48--
--11:56雨乞岳--12:23杉峠--千種街道--13:20蓮如跡--14:15P

昨日は高校の同窓会で出身地に出向く。
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不参加の知人も多く、情報不明や鬼籍に入っていた方もいて複雑な気分。
46年前の姿と現在を結ぶために記憶を総動員、大変だが楽しい作業。
見て話せば昔日の素振りや考え方などその面影はどこかに必ず伺えた。
出席することにはかなり躊躇していたが、時に思い切りも大切かと。

さて久しぶりの近江鈴鹿、石榑トンネルを抜けていくそこは本当に遠い。

鳴野橋付近の駐車地はかなり埋まっていた。

準備して歩き出す。
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対岸の山腹が朝日に照らされ錦秋に期待を抱かせる。
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趣のある千種街道の歩きもはじめは林道で、それが長いのが少し残念。

黄紅葉は藤切谷にもしっかりと下りてきていて逆光に映えていい。

地元の軽トラックが追い越して行っては停車、ふたたび発車を繰り返している。
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最初の小屋のところでUターンして帰っていき、登山者の静かな世界になる。

千種街道のゆるやかに蛇行する道には落葉がしっかりと秋を主張していた。

蓮如上人一夜宿跡手前の塩津橋を渡り、奥ノ谷出合で右折する。
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最初こそ少し高度感のある細くてへつる道を通り過ぎると、黄茶色の森が迎えてくれる。
P1070761

道は奥ノ畑谷の沿ってあるようなないような、何度も渡渉をくりかえす。

南から南東そして東へと進むので、逆光の朝日が導いてくれる感じだ。

光に透いた葉や、きらきらと照り返す赤黄の葉に何度もはっとさせられる。
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カメラを向けて撮りまくるのだが、再生画像はさえないものばかり。

いつものカメラを数ヶ月前に落として壊したので、ずっと前の安物を使っている。
それが原因かと一昨日、通販で新しいのをようやく購入してそれも大事に持参。
その新しいのでも試してみたのだが、単純に自分の技術と知識不足だった。

明るくなってくると奥ノ畑の下の畑。
P1070768

シダ類が少し増えてきて、手入れの行き届かない畑になってる。

道はあるようでなく、たまに赤テープ目印や濃い踏み後が見られる。

下の畑をすぎるとふたたび茶黄の森に入り、緩やかに上がっていく。
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谷の音はずっと大きくて、主流からできるだけ離れないように進む。

上の畑に来る。
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そしてふたたび黄葉の森に入る。

そろそろあの主に会える頃だけど、見落としたのかな。
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心配は無用だった、右手の下方にはっきり、太い枝を広げた巨木があった。
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奥ノ畑の主、シオジの大木。

シオジといえばまっすぐに伸びた高木でこれは異なるが、樹皮はそのもののようだ。

巨木(大木)はいくらデジカメってもその大きさが伝わらないのが残念、ということで。
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しばしシオジの大木と戯れたあとは慎重に方向を選ぶ。
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先回は、清水ノ頭を目指すためにすぐに右手の急な斜面に取り付いた。

今回は谷にそってもう少し上流を目指し、できれば奥ノ畑峠へと。
でもそこはそれ、雨乞岳西尾根の崩壊地を見て、右手に稜線が見えた所で取り付く。
ゆるやかにケモノ道もあるようで(錯覚)、がしがしと上がっていく。
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稜線と見たのは手前の谷の左岸尾根だったが、なんとか詰めると峠には近かった。

清水ノ頭へは少し上がるだけで到着。
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展望のよいところで、この開放感がいつ来ても印象的だ。

奥ノ畑は眼下に見える。
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そこを後にして、雨乞岳方面に進む。

この歩きが自分にもだれにとっても気分がよいところで、だれもが撮る景色。
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笹が低いうちはいいけど、少しずつ背を上げると南雨乞岳へと近づいていく。

南雨乞岳へ到着、ここで昼食休憩。
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この狭い山頂(?)こそ展望良し、孤立感良し、日向ぼっこ良しの休憩適地。
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日差しがきつくて帽子が必要だが、風もない日だまりには虫が集う。
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東雨乞岳から雨乞岳へ続く美しい稜線や、御在所岳・鎌が岳が見える。
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それにしても東雨乞岳には今日もたくさんの人が集っている。

さてと、笹の海を泳いで雨乞岳に向かう。

奥ノ畑では朝露で足元がけっこう濡れたが、ここの笹の海が大丈夫かな。
どうも濡れることはなさそうで、慎重に道筋を見つけていく。

ただ、にぎやかな人の声が聞こえる頂上直下こそ外して、がさごそもがいてしまった。
ばさっと山頂に飛び出したが、大人ばかりの団体さんで全く無視されてよしや。
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もがいている間に靴紐がほどけてしまっていた。

山頂となりの、先回はカエルの卵があふれていた池をちらっと見ていく。

へえ、ここから東雨乞岳がぽっかりと見えるではないか。
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ここから杉峠への下りは予想通り少し困った。

湿った粘土地面が滑りやすくて、急な斜面では足場を選んだ。
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杉峠からは今日のメイン、ふたたび千種街道に入る。
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すぐに鈴鹿では有数の大木の並木道、その美しい道型。

落ち葉が積もり、黄紅葉が南西からの光を浴びて映える。

一反ホーソは元気かな。
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また少し弱ったような。

大シデ並木ではなんども足が止まる。

気に入った錦秋を切り取ろうとするのが無駄な抵抗かもしれない。
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でも下手な鉄砲でも数を撃てばなんとかなるかもしれない。

向山鉱山跡付近でたそがれる。
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これで満足しないとバチがあたるぞ。

今の人も、織田信長など昔の人も、危険だったかもしれないけど必要な道。

塩津橋で周回は閉じ、朝とは逆の光を浴びる。
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単調な林道歩きもなんのその。
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イブネでテント泊した帰りの人の重い足取りがこの道にふさわしかった。
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聞くとイブネでは昨夜は15張りぐらいとのこと、テント聖地かいな。

今日の反省

山の黄紅葉は中腹まで下りてきて、千種街道・奥ノ畑はその真っ最中。
いい時期に、山域の選択も読みも当たり、充分に満足の歩きができて気分はいい。
秋の山歩き、出遅れ感が強かったけど、ここにきて文句はない。
スポーツクラブやゴルフ会に汗を流す同窓生を思い、異なる老年やそれもよし。
帰途、永源寺関連の観光客・車に我慢がまんの運転を強いられたのは仕方ないか。

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2015年11月 7日 (土)

山歩き:タイジョウからイブネ

山歩き:大丈から伊船

本日の目的はふたつ、久しぶりのイブネ詣と、千種街道の巨木と紅葉を見ること。
山域は近江鈴鹿だから、往きにタイジョウへの道で稜線に上がり、周回コースにする。
しかし、勘違いと思い込みと地図読みのミスで1時間のアルバイトをする、情けない。
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【山行日】2015年10月31日(土)    
【山 域】近江鈴鹿:タイジョウ、イブネ、千種街道
【天 候】曇り時々晴れ
【形 態】周回 単族 軽装
【コース】鳴野橋駐車地、起点
P8:12--8:51分岐--9:48コル--10:15向平西--11:06タイジョウ--11:50アゲンギョ--
--12:05イブネ12:24--12:54杉峠--千種街道--15:13P

まちがえて甲津畑の集落に入り込むと朝からたくさんの人々、しかも若い人を見かける。
観光バスを貸し切って、どこかへお出かけのようで、どんどん人が集まってくる。
登山口に近い集落は、いつでも静かなものと思っていたからびっくり。

鳴野橋に近づくと車はほんの数台で、紅葉の時季とはいえこんなものなの?
ちょうど出発しようとする人をみると、Kさんで、あらまあお久しぶりです。
でもKさん、会う時はいつもお連れさんや相棒がいる、不思議だ。

遅れて出ると前には大垣からの人がいて、出身地が同じなので懐かしさから少し話す。
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その方も千種街道の紅葉が目当てのようで、帰りは奥ノ畑へ寄りたいと。

面白いもので、コースは皆違っても帰りに再び駐車地で、顔を見合わせることになった。

橋をわたって最初の小屋が見えたところで道標に従い、タイジョウに向かう。
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石段が横に広がっているのは窯や鉱山ではなくて、段々畑のなごりなんだろうか。
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ゆるやかな道のような沢のような、ところどころテープがひらひらを歩いていく。
窯跡を左に見て、枯れ沢をわたると、勾配が出てくる。
尾根筋にあがったり、枯れ沢を横切ったり、ふらふらしながらどんどん上がっていく。
ひらひらテープや巻きテープ、200m標識が近づいたり離れたりで、戸惑ったり無視したり。
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それとなくコルらしきところが見え、右手にはしっかりとしたコブがあるのだからOK。
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少し時間がかかり過ぎたことを確認し、地形図を見る(この時点では間違いに気づいていない)。
ここからは北に向きを変えてやせ尾根を渡っていけば、タイジョウにたどり着けるだろう。

ということで、やせ尾根上の潅木をよけながら、アップダウンを越えていく。
それにしても、前方にもっと高い山頂が見えてこないとおかしいのに、ない。
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池になりそこねたヌタ場をすぎ、もうひとつコブを越えれば今度こそと思ったのに。

そしてたどり着いたピークの表示を見ると「向平西」。
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なんてことだ、まるっきり逆方向へ歩いていた。

タイジョウへの道を自分は、西から南のコルへあがり南のヤセ尾根を北上するもの、
と思い、その途中にはまだ見ぬタイジョウ池がある、と勝手に思い込んでいた。

あぶないことだ、思い込みや勘違いで道迷いから遭難、なんて一直線だなあ。
道理でここまで時間がかかりすぎていた、といつもくりかえす反省。

ここからは慎重に進む。
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うらめしく後方を振り返ると、無駄に往復した稜線が美しい。
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タイジョウに近づくと、苔むした岩がごろごろする庭園風があらわれる。
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ここは北側から巻き、北尾根にのってから上がっていくと山頂に到着。
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静かでどこかおもむきのある、ちょっとした広場。

ここからアゲンギョへの尾根道も間違いやすい。

だいたい地形図だと東尾根なのに、先の北尾根のすぐ近くに平行してある。

そして下降しながらゆっくり右カーブというか、東へ向かっていくのだ、間違いやすい。

その後、こんな大きなガレ場があったかなあ、とびっくりさせられたり。
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シャクナゲの繁茂するこのピークは落ち着けるなあ、と思ったり。
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むこうから来た三人組さんに「御在所はこちら?」と聞かれて、泡をくったり。

ゆったり高度をあげていくと広々としたアゲンギョで、そこで分岐を佐目峠へ向かう。

いつ来ても変らない、落ち着く通り道。
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あとはゆっくり、イブネ台地へあがればいい。

前方を大きな荷物を背負ったテント泊の方が、ゆったりのぼっていく。
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大きなザックに入りきらない荷物が外にはみ出ている、なんかすごい。
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イブネに上がる、広い。
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この開放感がなんともいい。

中心部に向かうと、もうこんな時刻にテントがはってある、気が早い。

とりあえず北端へ行き北部の山々を見て、そして銚子劇場を見る。
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ぐるっと歩き回るだけでよし満足。
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イブネから下りて、杉峠へぐるっと回っていく。

杉峠ノ頭にそこそこのブナがあり、そこにナタメではなくナイフの切りつけがあった。
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途中であった単独の若者もイブネでテント泊だそうな。
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杉峠で休んでいた四人組の若者もイブネテント組。
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そこから千種街道を少し下ったところの水場でも三人組の女性がいてテント組。

その内のひとりは明らかに自分よりずっと年配の方で、重い荷を背負っていた。

テント泊荷物を背負うなんて重くて無理、としている自分の情けないこと。

それにしてもイブネの人気はすごい、こんな時間でこうだから今晩はテント村ができている。

ここからは千種街道の巨木と紅葉を存分に愛でていく、るんるん歩き。
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時季もまずまずで、樹木が立派だから映える。
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向山鉱山跡付近、以前と同じところで、たそがれる。
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由緒ある街道は本当に味わいがある。
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桜地蔵を過ぎた付近で前方に何人かの姿を認める。

なんとKさん御一行で、話している相手はY川さんではないか。

なつかしいというか、面映いような感覚。
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そんなこんなで駐車地に到着。
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帰りは最近ネットで盛り上がっている、渓流の里の道の駅に少し寄る。
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2015年5月19日 (火)

山歩き:丁字尾根から新緑の御池岳

山歩き:丁字尾根から新緑の御池岳

花見はどうも不調、そこで新緑と山遊歩をゆったり味わうなら御池岳。
滋賀県側へも定期的に訪れないと道や土地勘が失われてしまう。
相変わらずの準備不足で、前夜にあわてて決定し、用意する。
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【山行日】2015年5月17日(日)    
【山 域】鈴鹿北部:君ケ畑、丁字尾根、御池岳、土倉岳
【天 候】晴れ
【形 態】周回 単族 中装
【コース】小又谷出合付近の駐車地、起点
P8:03--8:15取り付き--9:06丁字尾根中心--10:03御池岳台地--11:06奥の平--
--11:20幸助ノ池11:50--12:02台地--12:33土倉岳--13:18ノタノ坂--13:44P

石ぐれトンネルの手前にある竜ヶ岳、宇賀渓駐車場はしっかりとにぎわっていた。
ランドネ広告紙にも5月中旬には「大草原に放牧された羊の群れのよう」だって。
その前を通り過ぎて、わざわざ山の向こう側の奥地に進むのだから物好きだな。

蛭谷を抜け、君ケ畑を通り過ぎ、御池川林道をどんどん入り込む。
樹影が薄れ、川が広がり明るくなったところにある駐車地にはすでに数台の車が。
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抜けるような晴天なのに昨夜の雨か朝露か、駐車地も道も湿っぽい。
車から降りてあたりをうろうろし、何気なく靴先を見たら、ウェッ。

最近、山に入ると上からぶらさがっている毛虫さんがすぐに服に取り付いてくる。
かわいい尺取虫ほどの大きさで、指でぽんとはじいてすませてはいた。
しかし、足のつま先のコイツはかわいくないし、会いたくない。
朝のおだやかな気分からいっぺんに眼がさめてしまった。
今日はこれにも注意というわけか。

いらんことであわて、心乱され、もたつきながらも出発。
まずは林道を丁字尾根取り付き地点の・603付近まで歩く。
京都ナンバーの車が駐車していて、入口も踏み跡もわかりやすい。
コースとしては、ここから御池岳へ、帰りは土倉岳経由でPに戻るのが一般的だ。
京都ナンバー氏は往復なんだろうか、逆コースなんだろうか。

植林の中をどんどん高度を上げていく。
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時々、低潅木でわずかに蛇行するがわかりやすい道だ。

そして、木の密度が低いところで振り返ると、天狗堂が見られるって寸法。
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しばらくして尾根の肩に乗り、少し方向を変えると小ピーク・878に着く。
ここからは広い尾根をまさしく遊歩する感じ。

左手の西側は暗い植林帯で、右手東側はブナほか新緑で明るい樹林だ。
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樹幹越しの遠くに御池岳テーブルランドのボタンブチや天狗の鼻が見られる。
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丁字尾根中心の・918へは右へカーブしながらぐんぐん上がっていく。

今日はまずここで一仕事。

4年ほど前、ここら辺でシルバコンパスを落としたのでその捜索をする。
およそ見つけられるとは思わないが、せめてもの償いというか、罪滅ぼし。

あの時もそうだったが、この大木「おかあさんブナ」だって意識しないと見つけられない。
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それにしても倒木が多い。
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腰曲がりの木はどこなんだろう。
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自分の記憶が、いかにいい加減であてにならないか。

ここから御池岳へは、丁字の下半身部分を、たて棒ではなく、ぐっと曲がっていく。

一時話題になった例の遭難事件では、ここら辺からゴロ谷に下りたそうだが・・・。

右手にはすぐ眼下に小又谷の流れが見えている。
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向かう尾根はやせていて、シャクナゲの尾根になり、急なコブを越えていく。
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シャクナゲの花はほとんど咲いてなく、忘れたころにポツンとある。
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まあ、ひねくれ者もいないとさまにならない。

樹林が少し開けると、ボタンブチの岩場が違う角度で見られる。
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そして、ブナが増えてくると、「ブナ権現」に近づいていると感じる。

ここで、朝、駐車場でみかけた二人組の先行者に追いつく。
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地形図などの装備の準備もしっかりとした人たちで、着実に歩いている感じだ。

ここから御池岳へは急なのぼりになる。

これだけは避けようのないことで、踏み跡を追うだけでなく、自分に適した歩きに徹する。
とにかく高みを目指して登れば間違いはないので、気は楽だ。
逆に、先にある狭い尾根を目指して急坂の樹林帯を下るのは難しい、当然だけど。

コバイケイソウが繁茂している中、立ち木をつかみながら必死にあがる。
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手前が明るく開けてくると、御池岳テーブルランドというか、御池の台地に到着。
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ここからは苦しいのぼりはなく、散歩気分で自由に歩きまわれる。

この広々とした草原というか公園のような台地をお好きな方向へ進めばいい。
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天気がさえよければいつ来てもいいところで、広場恐怖症のねずみになった気分。

ということでまずは台地の縁を右手に向かい、大きく左回り(反時計回り)する。

この開けたところは、丁字尾根からはげたように見えていたところだろう。
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藤原岳や茨川、南につづく鈴鹿の山々がぐわんと見渡せる。
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そして、丘のような樹林帯に入り、東ボタンブチらしいところを目指す。
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それにしても、少しうろうろするだけで同じように(?)歩いている人にどんどん会う。
この後もいったい何人の人に会ったことか。

以前は、最高点である丸山と奥の平、ボタンブチまで来たら引き返す人がほとんどだった。
でも今や御池岳に来たら、この広い台地を歩き回るのが常識のようになっている。

昨日、真の谷でテント泊した人は、河倉峠を目指してトラバースしたが途中で道を失ったと。
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なんともマニアックな地名を久しぶりに聞いたのでびっくり。

以前、真の谷からそのままトラバース道をたどれば土倉岳に行けると、すーたんと向かった。
うすい踏み跡はあってもガレ場ではずるずると落石するし、ずっと緊張感をともなった。
結局、途中であきらめて無理やり高みへのぼり、なんとか御池台地に辿りついたのだった。
地図の点線を追い求めて、同じようなことをやっている人はいるのだ。

次に会った若者にもびっくり。

「藤原岳へはどうやって行けばいいのか?」と、東ボタンブチで聞かれる。
谷をはさんだ向こう側を指差して、「あそこだ」と一応はこたえるが、それではとても。
彼は、藤原岳の頭陀が平を目指して急坂を下り始めようとしたから、あわてて付け加える。
「左へ、どんどん左へ」
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とてもたくましそうだし、度胸もありそうだから心配は無用だろうな、うらやましい限り。

ふたたび樹林帯の丘をのぼり、コバイケイソウ群落につかまり、抜け出そうと下り。
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そんなことをくりかえしながら、南峰とか東奥の平らしいところを越えていく。

奥の平には、さすがに休憩する人が多い。
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その休んでいる人に「むこうへ行くと何があるんですか?」と聞かれる。

「うん、えーと、何もないよ。あてもない散歩と同じ」

ボタンブチや天狗の鼻はさすがに人が多い。
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そこまで下っていく道だって、普通の山の山頂らしくなくって、それがいいと思うけど。
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丸山は省略し、ここからは戻りながら、休憩用に幸助ノ池を目指す。

池は、日差しを鈍く照り返しながら静寂を保っている。
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座るところがなさそうなので、まわりこんで外周のここで休もう。
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それにしても、見晴るかす波打つ尾根の新緑のすがすがしいこと。
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さて帰るとしよう。
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たらたらと土倉岳の下り口へ行く。

何もないけど丁字尾根下り口のとなりだから、いいだろう。
急坂をおりて細い尾根の中心をわたっていけば問題はないはず、と。
この急坂にもうっすらと踏み跡があるようなないような、適当にジグを切っておりる。
どんどん降りて行くと、尾根が細くしまってくる。
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更に下っていくので内心、おかしいと思い樹幹越しに左手をみると緑の壁がある。
やっちまったな、油断した。

下り口のミスと、ジグを切りながら右手に行き過ぎていた。
地形図で確かめると、丁字と土倉の間にはふたつ小さな尾根があるではないか、唖然。
戻るのもしゃくだが、左の緑の壁の高さまでは上がらないといけない。
自分のアホさをのろいながら、斜め上にトラバしながら進む。

なんとか土倉への尾根に出て、ここの下り口を思い出した、遅いけど。
樹林帯ではなくて、樹林と禿げた部分との境という分かりやすいところだった。
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丁度その時、タイミングを計ったかのように空から呼びかけの声がする。

「登山者のみなさん、気をつけてください」
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本当に、見透かされているな。

展望は開けないがすこしの空き地にある土倉岳。
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ここからは道がしっかりとしている。

それ以上にうれしいのが、美しいブナの林であること。
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植林帯を下るようになると、ジグザグに鉄塔巡視路がある。
これが疲れた足にはとてもやさしい道なのだ。

あわて者の登山者が、その間を無理やりショートカットする道を作っている。
それって、早いようで、時につんのめるから、そうとは思えない。

ノタノ坂に出る。
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昔の仕事道だから歩きやすいかと思えば、ちがう。
なぜかこの伝統的な道は狭くて急で、はしょらされる。

林道に出て、最後の難関というか、渡渉するところだが、すぐ下流に飛び石があった。
なるほど、上手に土木工事されてる。
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助かった。

準備はいい加減だったが、新緑のブナの杜を味わい、広い草原をなんとか遊歩できた。
なんか知らんけど、ありがたいことだ。

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2012年11月 3日 (土)

山歩き:雨乞岳(ツルベ谷から)

山歩き:雨乞岳(ツルベ谷から)

黄紅葉を求めて鈴鹿は、二番目の高い山へ。
晴れの天気予報も、山では関係なし。
ササヤブコギで全身ずぶぬれ、風も冷たくて晩秋か。

033

【山行日】2012年11月3日(土)
【山 域】近江鈴鹿:雨乞岳、千種街道
【天 候】曇り、風強く濃霧
【形 態】一部往復、周回 単族 軽装
【コース】甲津畑、鳴野橋駐車地起点

P7:43--8:36ツルベ谷出合--9:12大峠--10:21清水頭--11:01雨乞岳--
--杉峠--12:08鉱山跡12:26--12:39蓮如遺跡--12:49出合--13:45P

明日4日の日曜日は大学駅伝で交通規制あり。

なんとか順調に、石ぐれトンネルを通り抜ける。
天気だけはずっと曇り、路面は雨で濡れている。
甲津畑から鳴野橋へ至る、駐車車両はまだ数台。
もたもた準備して長い林道を歩き始める。

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石川県から来た人、奥ノ畑から雨乞という方、など。

ツルベ谷出合から標識に導かれ、谷に入る。

005

地形図の破線道ではなく、何度も渡渉を繰り返す。

紅葉はまずまず、少し寒くてしっとり感が強い。

006

随所に窯跡があり、鈴鹿はどこでも昔の生活が残る。

沢の流れはいつの間にかなくなり、峠へ上がる。

007

大峠はさびれた感じで、特にイハイガ岳方面はその感じが強い。

ここから稜線へは結構急な登りになる。
踏み後があるようで、あまりはっきりしない。
尾根に上がると右側、南側がガレていてヤセ尾根になる。
ヤセ尾根なので道ははっきりとしてくる。

013

天気はいっこうによくならず逆に風とガスが出てくる。

この露岩周辺の黄葉は見事で、展望もいい所なのに、惜しい。

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狭い道にシャクナゲや馬酔木が絡んでくると少しやっかい。

徐々に尾根が広がり、黄葉もまあまあ、いい感じだ。

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どこでも歩けるような、蛇行する道を進む。

地形図では南から東へ直角に左折するのだが、はっきりせず。

ただただ、だだっ広い黄葉の森をふらついていく。

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右に植林帯があらわれ、ヌタ場もある、興醒めだな。

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それとともに、ここまで夏服でも汗をかきつつ歩いてきたが、
ここら辺から汗も引き、ぶるぶる寒さも感じ、合羽を羽織る。

そして高度をどんどん上げていくとぱあっと草原に出る、はず。

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残念ながらガスはますます勢いを増していた。

風が強いので、時折、視界が開けるがそれは一瞬のこと。

せっかくの清水ノ頭もただただふきっさらしの台地になる。

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奥ノ畑方面を見下ろせるのだが、それも一瞬、はかないこと。

032

それ以上にやっかいなことが起こってきた。

霧雨に濡れた草原は裾と靴をどんどん濡らしていく。

稜線漫歩、視界全開、ルンルン軽快に歩ける道がこれでは。

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ただ進むだけだが、もっと嫌なことが出てきた。
ササがしっかりと雨露をつけ、しかも勢いがある。
それは南雨乞への登りでもうんざりと感じたこと。

そこから雨乞本峰への15分間は最も悲惨な時間帯となる。
道は不明瞭で、ガスと風は強く、ササの背丈はもっと高くなる。
踏み後がはっきりしないから道を外す、激ヤブコギになる。
ササ海を泳ぐなんて気分にはまるでなれない。
胸までびしょぬれになり、冷たくて、気を抜くとずるっと滑る。
早くこんな時間は終われ、ああ、つまらん、本当にやっとれん。
話し声が聞こえてきた、ようやく終わりになるのか。
それはしっかりと雨乞岳山頂まで続いた。

飛び出た山頂には人がいた、しかもお湯を沸かしている。
こんな天気を嘆きつつ、人がどんどん集まってくる。
濡れねずみの自分は、靴ひもが両方ともほどけていた。

とてもここにとどまる気分にはなれず、杉峠へ下りる。

いつもは展望の良い露岩も、何の意味もなさず。
急坂なので慎重に行くが、よく滑ること、ずるずるだ。
濡れていることもあるが、靴の性能が落ちたのか、歩き方か。

ホントにつまらん、やっとれん。

杉峠に下りると、若者がふたり。

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頂上の天気はどうですか、食べるところはありますか。

お答えするのも気の毒で。

千種街道に入るとガスもおさまり、しっとり感が出てくる。

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そうだ、今日の目的は黄葉だ、ゆっくりと愛でればいい。

たらたらと下りていく。

驚くことに、こんな天気でもどんどん人が上がってくる。

みんな天気予報にだまされてきたのかなあ。

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テント装備の人ともすれ違う。

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向山鉱山跡の一角に落ち着ける場所を見つける。

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そんないい場所は随所にあるのだが、まあここでいい。

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最近は山歩きしていてもほとんど腹が減らない。
水だけこまめに飲むだけ。
でも、のんびりゆったりする時には火器もざぶとんも必要だな。

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そんなことを痛感しながら、長い林道を歩いて戻った。

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